江戸のキャリアウーマン 奥女中の仕事・出世・老後 (568) (歴史文化ライブラリー)
- 吉川弘文館 (2023年2月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784642059688
作品紹介・あらすじ
生家を離れ、単身武家への奉公に出た奥女中。家柄に関係なく器量次第で出世できた彼女たちの働きぶりやキャリア形成、老後の待遇はいかなるものであったのか。儀礼の差配、親族大名との交際・文通、将軍家への使者など、奥向から大名家の存続を支えた職務に注目。年功を積み上げ生涯をかけて職をまっとうした奥女中の姿に、働くことの意味を問う。
感想・レビュー・書評
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江戸時代、大名家に奉公し奥向きに勤務した奥女中の仕事、
出世や待遇、老後についてなどを、仙台藩での史料を中心に
詳細に解き明かし、叙述する。
・奥女中と出会う―プロローグ
・伊達家代々の「奥向奥方」
・奥女中の就業規則 ・行事と交際を支える
・御城使 江戸城大奥へ使者となる ・老後と名跡立て
・奥女中として生きるーエピローグ
・あとがき
参考文献・主要史料一覧有り。
仙台城の中奥、江戸の上屋敷の奥向奥方に勤める奥女中たち。
主に上屋敷。初代藩主・政宗と正妻・愛姫からの歴代の
時代での奥向奥方について、奥女中の職制や規則の変遷が
詳細に語られる。
江戸城大奥の影響、大名や公家からの正妻が嫁ぐことも
関係してくるし、伊達家独自の御奥方格式もあった。
伊達家の職務の構成は、外様向(役女系列)御側向(側系列)
その他(下女系列)。仙台城の中奥との違いもある。
御奥方格式にある、出仕・役替・昇進・懲罰の規則。
呉服之間以上は侍宿(士分)の出自。
御三之間以下は凡下宿(町人・農民)の出自。だが、
勤め次第で上の御次(士分)に上がり、更に上への出世できる
チャンスもある。トップの老女まで昇進した者もいた。
給与と諸手当、待遇など。奥向の行事や伊達家年中行事、
当日之御礼などの細やかなしきたりと作法。
大名家の交際での女使や文通(手紙作成)の勤め。
江戸城大奥への御城使の準備は老女中心のチームで行う。
その勤めを担う老女が参加する、大奥勤めの儀礼の緊張感。
江戸城からの拝領の儀式では、御城使と表向との協業。
所々で表向の男性役人との関係や対比も示されている。
退職は、理由は結婚や家族の事情など様々だが、
一方では老年での長期奉公になる者も。
年功を積んだ奥女中は健康ならば老練の仕事を期待された。
また、老年までの奉公での退職には一生扶持(年金)or退職金。
勤功を認められて養子を迎え、家を成す名跡立てもあった。
これ、現代のキャリアウーマンと対比して考えると
興味深い内容でした。
男性役人は家柄により役職や昇進が固定されていたが、
奥女中たちは地道な努力と実力により最下位から
トップの老女への昇進が可能だったこと。
キャリアを積み、協業チームの連携により成長し、
大名家の信頼を得る。まるで会社の信頼を得て出世する
現代の女性たちの姿が重なるようでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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