戦死者たちの源平合戦 生への執着、死者への祈り (579) (歴史文化ライブラリー)
- 吉川弘文館 (2023年10月20日発売)
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感想 : 8件
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784642059794
作品紹介・あらすじ
多くの犠牲者が出た治承・寿永の内乱。武士は本当に戦死を一番の勲功と認識していたのか。戦死の認定基準や、討たれた首の取り扱い、大路渡をめぐる朝廷の葛藤、度々起こる生存説の流布などから、戦死への意識を解き明かす。鎌倉幕府による鎮魂や顕彰行為にも光をあて、勝者の役割と背後の政治性にも言及。敵も弔った武士の心性を読み解く。
感想・レビュー・書評
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平家物語の武士たちの死の意識をこれまでの説とくらべながら検討していきます。
平家物語が日本人の特に軍人的な死の美学の始まり(戦国武将が読み理想としその思想が受け継がれていった)だと知ったのでその死生観に興味を持ち本書を手に取りました。
その目的からするとこの話題は本書にはありませんでした。武将として生きていれば必ず直面する死についてのお話です。首についての話題が多かった印象です。
戦の功績は、敵将を倒す、戦いでの負傷、戦死、の順になっていて、これは勝った側の武将の価値観ですが、立派な死によって武人としての身を飾る、それによって残された子孫にもプラスに働く、という意識はまだなかったようです。
幕府創設を飾るものであればその戦死は素晴らしいものとされ、よくぞ自分を犠牲にしてくれた、と讃えられました。彼を祀る寺院が建てられ国家的な供養の行事がおこなわれ、戦は建国の歴史になります。
それは武人が目指すべき理想となります。
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イメージと実像の違いに焦点
