おみくじの歴史 神仏のお告げはなぜ詩歌なのか (歴史文化ライブラリー 583)
- 吉川弘文館 (2023年12月22日発売)
本棚登録 : 108人
感想 : 14件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (282ページ) / ISBN・EAN: 9784642059831
作品紹介・あらすじ
初詣で運勢を占うおみくじ。日本の社寺の風俗として定着しているが、いつから存在し、誰がつくり、なぜ和歌や漢詩が書いてあるのかなど、謎は多い。そのルーツを追いながら、日本人がどのようにしておみくじと関わってきたのかを探り、長く人々を惹きつけてきた魅力に迫る。歴史を知り神仏のお告げと向き合い解釈すれば、おみくじはもっと面白い。
みんなの感想まとめ
おみくじの歴史とその魅力を深く探る本書は、古代から現代に至るまでの神仏との関わりや、和歌や漢詩の重要性を解き明かしています。おみくじは単なる吉凶を占うものではなく、神のお告げとしての役割を果たし、和歌...
感想・レビュー・書評
-
神社仏閣にあるおみくじには様々な謎がある。
何故、和歌や漢詩が記載されているのか?何時から?何処で?
ルーツや歴史を探り、時代の中での変化、そして現代と、
多くの資料からおみくじの存在を解き明かし、解説する。
おみくじの謎―プロローグ
おみくじのルーツ 神仏のお告げ
和歌で占う ひろがりと変化
おみくじ今昔
いつもそばに、おみくじ―エピローグ
あとがき
参考文献有り。
古代の神意を知る占いから、神仏の御前におけるくじへ。
くじで神仏のお告げを受け、判断する。
神仏の前における公平・公正な判断としての、くじの多用。
夢や託宣の真偽を知るためにも、くじを引く。
仏教のおみくじは、観音菩薩などの漢詩みくじ。
日本の神のお告げは、和歌。巫女が和歌で伝えることも。
時代が経て、江戸時代には扁額みくじなど種類が増えたり、
歌占本が出版されたりと、時代の流行の影響を受ける。
明治時代には、神仏分離などの更なる影響も。
そして現代、多様なおみくじが出現するが、
和歌や漢詩の書かれたくじは今でも残っている。
読んで良かった。
おみくじについての歴史や有り様、時代による変化を
深く知ることが出来ました。吉凶だけじゃない、
和歌や漢詩に深い意味があるなんて、全然分かってなかったし、
神仏のお告げとも思ってみませんでした。大反省。
寺社仏閣巡りはすれども、今までおみくじにはあまり関心が
無かったので、改めて、行ったらおみくじを引いてみよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
※北海道新聞コラム「書棚から歌を」2025年7月6日付の本文です。
・ひとめをばしのべどいかに天地の神のみゆるしたまふものかは
廣田神社第二十四番歌
夏越【なごし】の祓【はらえ】で神社を訪れた人も多かったことだろう。ところで、神社などで引くおみくじは、吉凶よりも、上の部分に書かれた和歌や漢詩の「お告げ」こそ要らしい。「おみくじの歴史」という本でそれを知り、過去の行動が恥ずかしくなってしまった。
説得力に満ちた著書を記したのは、実際に某神社のおみくじの奉製にかかわっている成蹊大教授である。人間が作るおみくじも、奉納されて祈祷を受けると、正式に「神のお告げ」となるそうだ。和歌や漢詩が、神と人とを結びつける役割を果たしていることにもあらためて気づかされる。
漢詩みくじが中国に由来するのに対し、和歌みくじは、平安中期の神のお告げの歌や、「歌占【うたうら】」という、巫女を通した占いに由来するという。その後、明治維新前後に神社や国学者が日本独自のおみくじを創出し、現代にいたっているらしい。
さて、掲出歌は、人目を忍んだとしても、どうして天地の神はお許しになるだろうか、いやそんなはずはない、という歌意。人目のない場所でも悪事は行うな、という戒めの内容である。
このように、おみくじの和歌は多義的で象徴性が高いが、はっきりとした内容ではないからこそ、人間はそれぞれで考え、意味を見出し、自身で納得して明日を歩んでいく。和歌が長く続く秘密もそこにありそうだ。
(2025年7月6日掲載) -
こいつはオモシロい。
そっか、和歌って神さまのお告げだったんだね。吉凶ではなく和歌が「おみくじ」の本体だったんだ。
温かくなったら「和歌みくじ」のある神社にお参りに行こう。 -
現代では、おみくじは“吉凶”を気にしがちだ。しかし、それよりも神仏の“お告げ”を重視してきたのがおみくじの歴史ということがわかった。膨大な資料からおみくじと人々との関係が古代から現代まで詳述されている。おみくじには漢詩や和歌が記載されることが多いが、おみくじ用に調整されたものもあるという。明治以降からは今の形に近づいた印象だ。引くときはじっくり集中することが大事なので参考にしたい。
-
現代以前のおみくじの使用のあり方が現代とはかなり違っていたことがわかる。
明治維新後、現代的な医療ほ妨害する懸念があることから、おみくじに関連した迷信的行為は禁止されたという。
著者は、木にむすばず、持ち帰ったおみくじをノートにはっているという。おみくじを良くひく人は真似すると良いだろう・ -
最近、おみくじについて、話題にする機会が時々あり、神社のおみくじをどうしようかと考えていた折、本書に出会いおみくじの歴史について学ぶことができた。
中井歴史の中でおみくじは、神仏のお告げと向き合い、解釈を自分自身がするものだ、と言う判断に共感するところは多かった。
吉と凶占うものではなく、様々な問題を抱える中で、自分がどう判断をするのか、おみくじの長い歴史は人間の生き方を伝えている、
自然、災害を始め、世の中にはどうにも変えられない事柄に満ちている、人生もたやすく解決できない悩みに溢れている、人生における悩みは、多くは、そう簡単に解決するものなどない、こうした悩みを受け止めてきたものの1つが、おみくじであった。
先日、お見合いの後、豊川稲荷へ行き、大凶のおみくじが出てしまい、その相手の表情が変し、結局別れることになってしまった。と言う知人の話を思い出した。 -
おみくじに一冊の本になるほどの背景と歴史があったという事実にまず驚く。毎年初詣で引いていたおみくじは神社だけど漢詩みくじだったな。一組のおみくじすべて紹介した本を読みたくなりました。
-
おみくじのなりたり、歴史がわかりやすく書かれている。これからはおみくじを引くとき、なんとなくではなく、真摯にひいてみるようにしたい
-
日本のおみくじの歴史が色々まとめられている。
神仏の前で引くことに意味があったり、水占いがあったり、色々バラエティに富んで面白い。
おみくじの「そんな世界があったのか」がわかる本。本書によれば、著者はそもそもおみくじの監修もやっているらしい。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
平野多恵の作品
