東アジアの動乱と倭国 (戦争の日本史 1)

  • 吉川弘文館 (1899年12月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (284ページ) / ISBN・EAN: 9784642063111

作品紹介・あらすじ

二世紀はじめに成立した倭国は、東アジア諸国との結びつきにより発展すると同時に、諸国の戦いにも否応なく巻き込まれた。女王卑弥呼を生んだ倭国大乱、百済(くだら)の対高句(こうく)麗(り)戦争、加耶(かや)諸国をめぐる紛争、隋(ずい)・唐(とう)帝国の出現と白(はく)村江(そんこう)の戦への過程を検証。激動の東アジア情勢のなかで倭国はどのような戦争を経験し、いかに外交を展開してきたのかを描き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 古代人の名前が読めない

  • NHKスペシャルを見て買った本。情報が限られている時代と思っていたが、中国や韓国、はたまた日本での発掘などから色々と明らかになってきている。この1から2世紀にかけてや、その後の大化の改新や白村江の戦い辺りまでの非常に色濃い国際的な関わりを見て日本史と世界史を分けて勉強する事や、分けて分析する事の愚かさが良く分かる。日本の歴史を理解する上でどの時代においても非常に濃い関係性がそこにあるという事を改めて思った。何か唐突に出て来るような気がする白村江の戦いまでの道のりや日本という国の成り立ちの一部が垣間見れて良かった。

  • 白村江の戦いに至る倭国の外交と軍事について、日本側・大陸側それぞれの史料を元に再構成する内容。変動する国際環境に対応する為に国家体制と軍事の整備を図るも、敗戦にいたるまで脆弱性を克服できなかった過程が色々考えさせられる。

  • MK7a

  • 2から5世紀までの、つまり邪馬台国の争乱から倭の五王の頃までの、東アジアを視野に入れた通史。戦史を軸に記述する内容であるため、対朝鮮、中国関係史も含まれる。文献を日本に限っておらず、外国の諸文献から引用している点は好感。それのみならず、考古学的所見にも目配せが効いており良書であることは間違いない。この時代史は、どうにもトンデモ本が多いが、本書は安心して読める方だ。2006年刊行。著者は東洋大学教授。

  • 日本書紀以前の、ちょっともやっとしている日本の歴史を、中国・朝鮮の史書から紐解くって感じかな。朝鮮半島との繋がりが深かった点も雰囲気がわかった。白村江の惨敗で、完全に撤退するわけだが、日本・朝鮮半島とも中央集権国家が形成される中での必然ってきがするね。

  • まさにリアルポリティクス.『戦争の日本史』シリーズの巻頭を啓くのに相応しい.
    ただ不思議なのは,土豪の寄せ集めに過ぎなかった3〜5世紀の倭国が,数は少ないとはいえ,数百人〜数千人規模の外征をどうやって可能にしてたのか,兵船を損なわずに対馬海峡を越えるだけでも大変だと思うが,そのあたりの軍事技術の解説は殆どなかった

  • おもに三国史記を通じて、白村江の戦いまでの半島の動きと倭国のかかわりを書いています
    講談社学術文庫の日本の歴史シリーズと比べると、一冊にかなり長い内容を詰め込んでるし、やや平易に解りやすく書いてあるのですが私にはちょうどよい感じでした
    特に違和感のある記述もなく古代朝鮮史の入門にも良いのではないのでしょうか

  • 2011/05/27
    倭国ものは面白いなあ

  •  4~7世紀(朝鮮三国の成立~白村江の戦い)の北東アジア国際関係史。主に『日本書紀』と『三国史記』との比較照合に依拠しながら、朝鮮半島の諸国家と倭国との間の外交・戦争を中心に通時的に叙述している。一般向けの著作でありながら叙述は専門的なので読者を選ぶ。

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著者プロフィール

森公章(もり・きみゆき):一九五八年生まれ。東洋大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)。専門は日本古代史。著書『遣唐使と古代対外関係の行方』(吉川弘文館)、『天神様の正体――菅原道真の生涯』(吉川弘文館)、『武者から武士へ』(吉川弘文館)、『平安時代の国司の赴任』(臨川書店)など。

「2023年 『地方豪族の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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