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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784642063876
作品紹介・あらすじ
全世界の家庭で日常行なわれている食糧の加工・料理に、初めて学問的なメスを入れた労作。民族によって異なる炊飯、世界共通の大豆発酵食品、好まれる獣肉など、エスニック料理に光を当て、驚きの事実を解き明かす。
みんなの感想まとめ
食文化の多様性とその背後にある歴史を深く掘り下げた作品で、料理の起源に学問的な視点を持ち込んでいます。異なる民族の炊飯方法や発酵食品、肉の扱いに関する驚きの事実が明らかにされ、読者は新たな視点で世界の...
感想・レビュー・書評
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【新刊情報】料理の起源 383.8/ナ http://tinyurl.com/cpsvso9 全世界の家庭で日常行なわれている料理に、学問的なメスを入れた書。民族によって異なる炊飯、世界共通の発酵食品、好まれる獣肉など、エスニック料理に光を当て、驚きの事実を解き明かす。 #安城
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著者の中尾佐助が提唱する「農耕文化基本複合」という概念は、作物の種まきから、その最終形態の料理までの過程をワンセットとしてとらえる、というものだが、その最後の料理にスポットを当てた書である。中尾佐助という人が、自分の足で得た知識を重視していたことがわかる。素晴らしい仕事である。
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食材や加工・調理法のルーツを知れる。
食材、調理法の拡散と収斂の話が面白い。 -
文化人類学的な観点から食の歴史が書かれています。
大きめのカテゴリ(米、麦...)に分けて章立てされており、読みやすいです。
内容はかなり学術的なものとなっているので、一般人では読み物としての面白みを感じにくいかもしれません。 -
ひー
モンゴールの屠畜に関する詳細な記述はある
確か、ロシヤ(白が付く)のおばちゃんが、血管浮かせてパンの製法と屠畜について熱く語るのも書いてあった。
ひー。
読むとアンパンとカルピスが旨くなる仕様はあった。 -
フランスとアフリカと中国とモンゴルと、他の料理を一応平等に扱い、かつDoughやご飯に関するヒエラルキーを提示し、冷静に客観的に研究する態度はかっこいい。
著者が説く小豆の遺伝情報は、何かエデンの園に生えてる植物を連想させる。 -
リファレンス的に自分の知を垂れ流す、最も読みづらい類の本。
企画は良いのに、これを拡充したり受け継ぐ人はいなかったのだろうか、知見は古いままのところが目立つし筆者一人の経験によるから広がりが無い。 -
本書を通じて、中尾佐助(1916-1993)の旺盛な好奇心と、文化人類学者としての特性がいかに中尾佐助を世界の隅々まで駆け巡る存在にしたのかを感じる。中尾佐助は一方で、独自の思い込みを持ち、キャッチフレーズを巧みに作り出す能力も備えていた。
中尾は「照葉樹林文化」を提唱した人物であり、この概念は大きなインパクトと影響を持つ。宮﨑駿の世界は、照葉樹林文化の影響を受けている。従来、アメリカやヨーロッパの学問を単に輸入していた学者たちの業績と比較すると、アジアをグローバルに捉え、アジア中心の考え方を確立したことには重要な意義があると考えられる。
中尾佐助の料理に対する探求は「種から胃袋まで」という言葉に表されており、植物から人間の胃袋に至るまでの過程を考察することで、壮大なスケール感を感じさせる。人間の胃袋は多様なものを受け入れる存在である。
料理の起源については、中尾佐助が当時の各地域で体験した、または聞き取った料理が取り上げられている。しかしながら、時間軸は限られているため、歴史的な側面に関しては不足が見受けられる。米、麦、雑穀、豆、肉、魚、乳製品、果物、野菜に関する様々な料理が語られ、問題意識を掘り下げるための道しるべとなっている。
中尾は「加工や料理の問題は学問的に研究されることが極めて少ない分野であり、全世界の家庭で日々行われている食糧の加工や料理に対して、過去の学者は理解し難いほど冷淡であった」と述べている。農業と料理が切り離されていることは不自然なことであり、農業がどのような作物を栽培したかという問いだけでは、農業を語ることはできない。食べ方や加工、貯蔵に関する視点が重要である。
中尾佐助の『料理の起源』で特に強調されるのは、「人類の食文化は、それぞれの地域の自然環境とそこで育まれてきた植物との密接な関わりの中で独自に発展してきた」という点である。世界各地の主要な栽培植物は、それぞれの地域に適した野生植物が起源であり、その多様性は地域の生態系と深く結びついている。東アジアの照葉樹林帯は、米などの穀物栽培が始まる以前から、ヤマノイモの地下茎やクリ、ドングリなどを主に食する独自の食文化を持ち、その文化から農耕文化へと発展していった。植物中心の食文化起源論は、まさに中尾の提唱した照葉樹林文化論の根幹をなすものである。
米の料理方法の一つである「炊き干し法」は、現代の炊き方へとつながっている。また、「湯とり法」という方法は、大量の水を用いて途中で湯を捨てる手法であり、地域ごとの米の食べ方の違いを探る手助けとなる。このように考えると、炊飯器の開発は伝統的な食べ方を大きく変えてしまったという印象を持つ。モチ米文化という中国の視点や、小麦を用いた様々な料理は、中国が誇るべき文化的遺産であり、4000年以上の歴史を持つ。
植物性の食品は一般的に広く食べられるが、肉食については多くのタブーと偏見が存在する。回教徒は豚肉を、ヒンズー教徒は牛肉を食べない。また、動物性食品を嫌う人々もおり、クジラやイルカを食べない国も存在する。クジラの知性と牛の知性に大きな差があるのかは疑問である。
魚料理においては、スシの考察が行われており、ナレズシは照葉樹林文化の一要素として発展した川魚の保存法として位置づけられている点は、中尾の視点の独自性を表している。
料理が如何に多様に発展するのかという問いに対して、本書の題名である「料理の起源」という表現がより適切であるのか、「料理の進化」と記述した方が良いのかもしれない。
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