江戸の刑罰 (読みなおす日本史)

  • 吉川弘文館 (2013年2月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (222ページ) / ISBN・EAN: 9784642063913

作品紹介・あらすじ

時代劇や小説に登場するさまざまな刑罰。江戸小伝馬町の牢屋、火附盗賊改長谷川平蔵の建議で設置された人足寄場の実態は、果たしてどうであったか。日本法制史の研究成果をふまえ、実証的にわかりやすく叙述した名著。

みんなの感想まとめ

江戸時代の刑罰や牢屋の実態を詳しく解説した本で、当時の法律や刑罰の仕組みが実証的に描かれています。具体的には、御仕置や様々な刑罰の種類、牢屋の生活状況、さらには人足寄場の運営やその実態についても触れら...

感想・レビュー・書評

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  •  本書は法制史が専門で、東大名誉教授である石井良助氏の著作である。江戸時代の刑罰を、前期は一般予防(社会一般の犯罪防止)、後期は特別予防(再犯防止等)として捉える視点から、一般予防的な御仕置・牢屋と特別予防的な人足寄場(受刑者に職業訓練を科すような刑)について、詳細な記述をしている。後書きを執筆した高木氏によれば、石井氏に特有の「波動史観」が見られ、近世を前・中・後期に分け、前期から後期にかけてその時代の特徴が発展し衰退していくという文脈で刑罰も捉えられている。

     刑の執行に関して、役人の仕事や受刑者の待遇、牢屋の様子などが想像できるほど緻密に史料が集められ、臨場感がある。ゾッとするような刑執行の記述もあるが、それが当時の実態をよく表しているのだろうと感じられる。また、囚人の人権が守られていない一面はあるものの、刑の確定に対して形式上の手続きが整備されているなど現代に近い面もあり発見が多い。江戸時代ファンの方には教科書には書かれない、刑罰を巡る日常を見ることができる最高の書だろう。
    (文科三類・2年)(2)

    【学内URL】
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000024902

    【学外からの利用方法】
    https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/literacy/user-guide/campus/offcampus

  • 超大ロングセラーの1冊。新書版の初版が昭和39年、読んだのが平成4年第52版。
    内容的には淡々と戦国時代頃から始まって江戸時代までの罪人の裁き方が語られる。単なる刑罰だけでなく、現代のような厚生の意図がある程度推測できるもの、そうでないものといった、背景思想への言及等は興味深い。
    初耳情報としては、江戸時代の「牢屋」は、未決囚の拘置場所であり現代の刑務所とは全く異なるものであること。時代劇では一般的な拷問は、取調官の能力不足を物語るものと見做されるため、実際には行われることは稀だったこと等。

    「江戸の刑罰」(中公新書、石井良助著)
    Day174

    https://amzn.to/2B2U6ur

  • 江戸時代の牢屋の仕組みや日常、刑罰の仕組みについて解説した本。「大岡越前」や「遠山の金さん」などの時代劇のような裁きがされていたわけではないのですね。勉強になります。

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著者プロフィール

一九〇七(明治四〇)年生まれ。東京大学法学部卒業。法学博士。東京大学名誉教授。一九九〇年文化勲章受章。一九九三年一月一二日逝去。
〈主要著書・論文〉
『江戸の町奉行』『吉原』『江戸の遊女』『江戸の賤民』(いずれも明石選書)、『近世関東の被差別部落』(編・明石書店)、『日本法制史概説』(創文社)、『法制史論集』10巻(創文社)等

「2013年 『将軍の生活』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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