餅と日本人: 「餅正月」と「餅なし正月」の民俗文化論 (読みなおす日本史)

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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642071321

作品紹介・あらすじ

正月の雑煮など、日本人にとって特別なハレの日の食とされる餅。だが、中には正月に餅を食べない地方も存在する。餅は私たちの生活にどのように関わっているのか。全国の事例を調査し、そこから見える民俗・文化に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 「餅正月」と「餅なし正月」という、関東から中部(長野県)にかけてみられる正月の食文化に注目している。
    「餅なし正月」というのは三が日を餅を食べずに過ごす習慣のことで、坪井洋文が畑作文化との関係性に着目して論じたものらしい。
    あとがきによれば、モチ種の栽培限界にあたる日本列島で、さまざまに工夫して発展してきたのが餅文化なのだそうだ。モチ米の代替となる雑穀や芋類の活用などにも注目することで、日本の餅文化が理解できるようだ。

    大学の頃正月のお節や雑煮について雑談した際に、群馬県の元養蚕農家の子が、餅を繭玉に見立てて枝にたくさん付けて飾り、小正月にどんど焼きの火にくべると言っていたのを思い出した。また、栃木県の子は農家だったが正月に挨拶に来る客の立場に合わせて餅入りの雑煮とそばを選択して提供していたという話をしていた。
    確かそばは身内に出していたと話していた気がする。その子の家は三が日に本来「餅なし正月」的な習慣があったのかもしれないとこの本を読んで初めて気づいた。
     日本列島の伝統的な食文化は本当に多彩だと思う。

  • 食文化の探求 - 古来より愛される餅(冬) | 食文化を知る・学ぶ | 味の素 食の文化センター
    https://www.syokubunka.or.jp/learn/experts/post003.html

    餅と日本人 | 「雄山閣」学術専門書籍出版社
    https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=6911

    餅と日本人 - 株式会社 吉川弘文館 安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社
    http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b548024.html

  • 江戸時代末期~明治の「浜浅葉日記」(小地主の3代にわたる日記)によると、1年の1/3以上の日に餅が登場しているそうだ。
    家族で食すのは少なく、もてなしや贈答用に多く用いていて、以下のような関係であったとのこと。

    上位⇔中位(浜浅葉家)⇒下位
          ↓↑
         同列

    下位には、あげるばかりで、上位・同列の場合は相互にイベントのタイミングで贈答用に用いられたんだって。

    https://seisenudoku.seesaa.net/article/480011281.html

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著者プロフィール

1959年、東京都生まれ。筑波大学大学院環境科学研究科修了。国立歴史民俗博物館教授、総合研究大学院大学教授を経て、現在、神奈川大学国際日本学部教授、日本常民文化研究所所長、博士(文学) ※2020年12月現在
【主要編著書】『水田をめぐる民俗学的研究』(慶友社、1998年)、『田んぼの不思議』(小峰書店、2013年)、『都市と農の民俗 農の文化資源化をめぐって』(慶友社、2020年)、『日本の民俗4 食と農』(共著、吉川弘文館、2009年)

「2020年 『餅と日本人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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