徴兵制と近代日本 1868‐1945

  • 吉川弘文館 (1899年12月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784642074964

感想・レビュー・書評

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  • 対外という感覚の変質、制御不能による失速が、大日本帝国の盛衰の顛末ということかな。軍事以外でだが、この三十年の衰退も同じ轍をまた、踏んでいる気がするな。ほんと、我々は、学べない民族なのかな。

    枠の設定を自分たちで出来ないのが、問題なのかな。量的緩和も、徴兵制もかなり共通するものがあるのではないか。

  • 1996年刊行。著者は東京大学文学部助教授。元来、徴兵制の法制面は、多様な免役条項が多数の人々に適合し、名ばかりの「国民皆兵」という特殊性のみから分析。が、本書は、徴兵制度の変遷、変遷時の関係省庁や関係者の議論を丁寧に素描し、立法事実的な分析を踏まえて、新視点を見出そうとする。その新奇な面は①徴兵制は、特に初期は多数の兵員を求めたわけではない、②むしろ、精兵とするべく優秀な人材確保を促し、③少数精兵という理想が、日清・日露という現実の戦争の前に掘り崩されて、徐々に多数兵を求めるに至ったことが挙げられる。
    また、その後も、限定予算の中で多数の兵員確保とその兵の教育・精兵化の両立を模索しようとするが、④多数の兵員を求める上で、「公平な負担」という錦の御旗を立て、貧困層に一定の共感を生んだこと、⑤が、軍の発想の究極は兵員を「モノ」、「体力重視」としがちであって、特に高学歴学生を重視する視点は、法制度上は乏しいこと等が語られる。立法事実の詳細な分析と法制の淵源となる外国法の検証は、実に著者らしい緻密さ。ただ、日中戦争以降のそれはやや駆け足の感あり。

  • ・明治から敗戦までの、徴兵制度の変遷。
    ・士族でなく民の徴兵を進めたかった山形有朋、大勢の中から優秀な者を選抜したい軍、歯止めをかけたい議会、なるべく免れたい国民の思惑が絡み合う。
    ・実効性より「不公平」という民衆感情を迎えるため色々に手直しされる免除条項。

  • きちんと読まなければなるまい。
    平和を諳んじて戦わないのならば、護りを固めるしかなかろう。

  • 徴兵制の制度史的な側面で勉強になったけど、読みながら「改正の議論」と、「実際なにが改正されたのか」とが、ごっちゃになってしまう。僕の頭が悪いだけなのかもしれないが、それだけ徴兵制をめぐる議論も近代日本において複雑かつ錯綜していたということなのかも…しれない。

  • 徴兵制の歴史。

    各資料に基づき、徴兵制の性質の変遷を解説。
    非常に興味深かった。

    再読。

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著者プロフィール

東京大学大学院人文社会系研究科教授

「2023年 『「戦前歴史学」のアリーナ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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