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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784642080545
作品紹介・あらすじ
豊かだが制約も多かった子ども時代から、華族制度がなくなる戦後まで。四人の旧華族女性の証言をもとに、華族の暮らし・文化を描く。女子学習院での教育、華麗な縁戚や交友、別荘での避暑、家存続のための婚姻のほか、関東大震災や戦争体験などの談話も交え、伝統とモダンに彩られた華族の日々を活写。追憶の中から、激動の時代が浮かび上がる。
みんなの感想まとめ
華族として生きた女性たちの生の証言を通じて、華族の暮らしや文化が鮮やかに描かれています。四人の旧華族女性のインタビューは、彼女たちの出自や教育、結婚、さらには関東大震災や戦争体験に至るまで、興味深いエ...
感想・レビュー・書評
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大正4年〜7年生まれ同世代華族令嬢四名の座談会を本にしたもの。インタビューは2001年から翌年にかけて、出版は2011年。
四名は
将軍家の娘
徳川宗家(公爵)家正を父に、薩摩藩主島津(公爵)から嫁いだ正子を母に持ち、のちに上杉謙信を祖とする上杉伯爵に嫁ぐ上杉敏子
肥後54万石の後裔
熊本藩主細川護立侯爵を父に、岡山藩主池田(侯爵)から嫁いだ博子を母に持ち、のちに寺島伯爵に嫁ぐ寺島雅子(雅子の母方の祖母は敏子の母の姉、つまり2人は片従兄弟。敏子にとって叔母、雅子にとって大叔母はのちに久邇宮邦彦王に嫁ぎ良子女王の母となる島津俔子。良子女王は昭和天皇に嫁ぐので上皇陛下と敏子は片従兄弟、雅子はまた従兄弟。)
武家の名門
宇多源氏の流れをくむ京極子爵の跡取りであり、のちに勲功華族の加藤男爵から婿を取る京極典子
明治の貴族
明治33年に勲功華族(男爵)となった原田家から勝田に嫁いだ勝田美智子
華族のお嬢様の空気感が文字を通して伝わるものの、ページボリュームに対しての情報量がちと物足りないのは生の会話の書き起こしならば仕方ないところか。
明治大正昭和のやんごとなき方々が直接書かれた本では「女官」や「梨本宮伊都子日記」が内容的に群を抜いていて、秩父宮妃、高松宮妃、徳川のお姫様たち、酒井美意子の本もエピソードにエッジが効いている。それらに比べれば四名の御令嬢が話す内容は少しトーンダウンというか、「よっしゃ本でも書いて一般人に知らしめたろか!」というガッツみたいなものがないせいか、ほんわかムードただよう一冊。(実際は徳川家と細川家のご令嬢はとんでもなく特別だったのでは?と思うけれど)
それでも「お印」「表と奥」「うまくなりすぎないよう途中で辞めさせられる稽古事」「御相手さん」「お供つきのデート」など楽しいエピが揃っているが、女子学習院が思いのほか体育に力が入っていること、リボンや髪飾りが一才禁止されていて聖心の子が羨ましかったなどというのを聞くと、貞明皇后の姿をうっすら感じる。
「華族だからって特別だなんて思ったことはない」というのはその通りだろう。下界との接触を制限されてきたわけだから自分が雲の上で暮らしていてもそこが「地面」になるのは当然。まして華族と一口に言っても大名家の公爵侯爵もあれば貧乏公家や勲功あり、さらに上には上がいて皇族、天皇家があるなら「何が特別なものかね」ともなる。
あと時代もね。さすがに昭和ともなれば。さらに第二次世界大戦の敗戦も経験してるし。
敗戦といえば
ロシアが日本の上半分を占領するのではとの噂に恐れを抱いていたとある。華族は酷い仕打ちを受けるとされていたから。これは日本全体そうだったんだろうなぁ。
にしても、当時の人達が言ったように、京極典子は時代が違っていれば日本華族の花として持て囃されたんでしょうかね。ちょっと美人のレベルが違いすぎて引く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大正・昭和の時代を華族として生きた女性4人のインタビューがとても読み応えがあります。
丁寧な言葉で率直に語られていて興味深いです。
彼女たち自身の出自はもちろんのこと、
他にも近衛文麿、白州次郎など歴史の勉強をしている中で目にする名前もちらほら登場します。
日本史の授業中に徳川家康のことを先生に狸親父を言われて、徳川宗家の徳川敏子さんが泣き出してしまうエピソードなども
可愛らしくも気の毒であり、現代人にとっては希薄になりがちかもしれないご先祖様への捉え方も窺えます。
昭和22年の華族令廃止に、当時60代だった方たちは失望した反面、
お嬢様たちは解放感を感じたという証言も非常にリアルです。
教科書などの本の中の存在であった華族が、少し身近に感じられました。 -
さすがと思わせることもあるが、大体は思ったより苦労しているんだなという感想。生の証言が貴重でとても面白く読んだ。
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01435932 -
華族令嬢4人に生い立ちからどのような環境で育って、どうやって結婚したかなど細かにヒアリングをしており、華族がどのような存在だったのか、家族親族の内側から真の実像を知ることが出来る。
また読み物としても現場での人間味溢れる様々なエピソードが生き生きと書かれており、堅苦しくもどこか面白く、また華族の歴史や伝統に対するスタンスの違い、貴族としての気位なども垣間見える。
歴史背景を知る良い資料であると同時に、後半に向かって勢いが増す内容で引き込まれるように読めました。
華族ご本人から華族とはどういうものだったのか赤裸々に語られてるので実態が知れてとても興味深かった。
華族に興味がある人には強くおすすめしたい。 -
すっごく面白かった。フィクションみたい。
「うちの父はニ・二六事件のときに襲われそうになって仰天したものだから、そのとき華族会館にいた人たちと仰天会を結成したのよ」この心の余裕は年月が経ったからなのか?華族として生きてきたがゆえのものなのか。 -
斜陽を読んだ後に華族に興味を持ち本書を手に取りました。そして、京極典子さまの美しさにやられました。
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明治大正昭和を見てきた華族令嬢達の思い出をインタビュー形式で話してもらっている。
昔のお嬢様の生活は昔なのに今の私の生活よりもずっと恵まれてて、人間というのは本来平等ではなく、やはりどこに産まれるかである程度決まるよなあと思った次第。 -
w
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オーラルヒストリーを読むのもいいけど、華族の華麗なる世界っていうのも生で見てみたい気がする。復刻イベントみたいなのないかなぁ。。。
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図書館。
実際の華族の「お嬢様」だった方々に、テーマに沿ってインタビューしたもの。
データだけでは見えてこない、リアルな生活感や時代感が浮かび上がってきて、読んでてすごく興味深い!
江戸の気配も漂っていた時代から、震災、226事件、戦争の足音高まりを経て、戦中から戦後まで過ごしてらっしゃったんだなぁと感慨深いです。
すごく貴重なお話し!
私も祖父や祖母の話しをもっと聞いておけばよかったとも残念に思う…
やんごとなき方々の名前が普通に出てくるのもさすがです(笑) -
高い割には…という印象。
でも貴重なインタビューの記録なので仕方がないのでしょうか。
なんとなく、「お嬢様」というのはつまりは何かがこの本を読めば分かるような気がしました。
現代の中途半端な我が儘お嬢様ではなく、やんごとなき血筋の「真のお嬢様」を理解するには良い本だと思いました。 -
大正時代に生まれ、戦後の華族制度終焉までを見届けたお嬢様たちご本人へのインタビューをまとめたもの。
幼少期から女学生時代、結婚、戦争など、折々の生活の様子について聞き取りを行っている。
インタビューを行った4名は女学生時代からの友人同士だったり先輩・後輩同士。同世代の4名、互いの記憶がつながっているので、当時の様子がより立体的に感じられる。
薄い本ではないが、インタビュー中心なので案外早く読める。 -
これは面白かった!
徳川家、細川家、京極家、原田家の華族お嬢様4人のオーラルヒストリー(インタビュー)。激動の時代を過ごされたにもかかわらず、生々しい話が出てこなく「華族お嬢様の同窓会」的なノリで語られているので読みやすい。
学校の事、友達の事、結婚の事と、男子の場合とはとはまた全然違った華族の生活を知る事が出来る。さらに娘の目から見る父親の姿、父の友人の姿などはとても新鮮で興味深い。近衛文麿の話が胸に残った。 -
面白かった。
図書館で順番待ちした甲斐がある。
本書は大正4年から7年に生まれた旧華族の女性たちの座談形式で聞き取りを行った調査をまとめている。
四人は京極典子(旧丹後峰山藩主)、上杉敏子(旧米沢藩主・旧姓・徳川)、
寺島雅子(旧薩摩藩士の勲功華族・旧姓細川)、勝田美智子(旧姓原田)。
この世代になると、戦後の華族制度の廃止も乗り越える若さがあったようで、以前よんだ華族女性の嘆きは見られなかった。
意外に普通の生活感覚や、一方で華麗なる人脈や、深窓の令嬢らしい躾など、興味は尽きない。
こういった歴史研究の方法もあるのだなと、面白く読んだ。
これから読みたいタイトル
寺島雅子『梅鉢草』山桃舎 1985
黒岩比佐子『明治のお嬢さま』 角川書店 2000
保科順子『花葵-徳川邸おもいで話』毎日新聞社 1998 -
異文化の世界を垣間見たようで、興味深かったです。
4人の方々の会話も言葉づかいなど、臨場感があって。 -
戦前に青春時代を送った元華族の4人のおばあちゃんたちの思い出話。人力車での送り迎えとか、軽井沢での避暑とか、お付きの人と一緒でないと外出しないとか、ほんとうにそうやって暮らしていた人たちがいたんだなと面白い。ご先祖を歴史の授業でくさされて涙ぐんでしまった、すごい家柄の人も。
その一方、新婚の夫が兵隊に取られないように医者に書類を書いてもらったという話が普通に出てきて、ひんやりした気持ちになった。その分、水木しげるみたいな普通の人が痛い目にあってるんだなーと。このおばあちゃんたちのせいじゃないけれど。 -
徳川家、細川家、京極家、原田家出身の女性たちのインタビューに、詳細かつ平易な解説がついている。
彼女たちが、大正・昭和の激動をどうやって生き抜いてきたのか…
同じ女性としてとても面白く読んだ。
“華族令嬢”と聞くと、ある人は“深窓の姫君”を、ある人は“はいからさん”をイメージするのではないだろうか。
この本を読んでいると、どちらも正解だと分かる。
夏休みの宿題(和裁)を女中たちにやらせ、自分は海で水泳飛び込み三昧の学生生活。修学旅行先では、どてらを着込んだ先生を見てはキャーキャー騒いでいたという。
その発想、行動ともに今の女子高生と変わらないのでは??
一方、学生時代に恋愛など御法度。兄弟で街をあるくだけで叱られる有様。
いつもお付きの女中がそばにいるので結婚するまで一人で出歩いたことはなかったという(もちろん現金をもつことも無かった)。
彼女たちが親の決めた縁談で結婚をしていくのが昭和初期。
華族夫人として結婚・妊娠出産を経るころ、日本は戦争の時代を迎える。戦争末期の戦禍は、華族階級の彼女たちにも降り注いだ。東京大空襲の夜、燃え広がる街の中を逃げ惑う華族令嬢。炎の中、どこかで聞こえる助けを叫ぶ声に耳をふさぎ、ころがる死体を跨いで逃げざるをえなかったという。
そして終戦。
ソ連侵攻の恐れから「真っ先に貴族階級が痛めつけられる」という噂が飛び交ったという。
華族制度は廃止され、財産はごっそり農地解放・財産税で無くなった。太宰治「斜陽族」という言葉が流行したのもこの頃。
彼女たちもまた、戦後の開放感を味わう一方、日々の衣食を整えるので必死だったという。
これは単純な“お姫様の物語”ではない。
時代に翻弄されながら、日々を生き抜いた女性たちのライフヒストリーだろう。
個人的には、ぜひNHK朝の連続テレビ小説の題材にしてほしい。
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