楠木正成

  • 吉川弘文館 (2011年10月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784642080668

作品紹介・あらすじ

武装の徒を仲間に引き入れ、巨大な権力=鎌倉幕府と戦った楠木正成。遊撃・陽動・奇襲と変幻自在の尋常(よのつね)ならぬ戦いを生々しく描き出す。正成とはいったい何者か。千早(ちはや)籠城から全国へ連鎖する戦乱のダイナミズム、そして敗北の要因は何であったのか。戦前来、国家主義の道具とされてきた忠臣像から解き放ち、〈生ける正成〉に光を当てる注目の書。

感想・レビュー・書評

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  •  歴史学研究者による評伝にしては、叙述があまりにも文学的・情緒的で、「太平記」をはじめ軍記物の史料批判にも問題がある。楠木正成という後世特定のイデオロギーによって政治利用された人物だからこそ、ドライな分析と慎重な評価が特に必要で、「忠臣」像を反転しただけの「革命の英雄」像に堕してはいけない。

  • 作者のあとがきの文章は読みやすいのに、本文の読みづらさは日本史の教科書並みです。

  • 武家政治から天皇の政治に戻そうと務めたが、後醍醐天皇からは最後に信頼を得られず、自ら戦死を選んだ悲しい運命という判断を作者から学んだ。
    当時の将軍の政治が乱れた時に天皇に政治の中心を担わせるという考えは、その後の明治維新以降太平洋戦争終結までにも復活するが、果たして王政が正しく国を導ける時代ではなくなった今、これからも注意が必要。
    天皇が時の為政者に利用され、民主的な決定が損なわれる危険は避けなければならない。

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著者プロフィール

1950年、埼玉県生まれ。1973年、早稲田大学第一文学部卒業。1983年、同大学大学院博士課程修了。2001年、博士(文学)学位取得。現在、獨協大学経済学部教授(担当科目日本社会史) ※2019年7月現在
【主要編著書】『中世悪党の研究』(吉川弘文館、1980年)、『東大寺領黒田荘の研究』(校倉書房、1997年)、『黒田悪党たちの中世史』(日本放送出版協会、2005年)、『楠木正成』(吉川弘文館、2014年)

「2019年 『中世日本を生きる 遍歴漂浪の人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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