ここまで変わった日本史教科書

  • 吉川弘文館 (2016年8月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784642082990

作品紹介・あらすじ

中学生・高校生が学ぶ日本史は不変のものではない。相次ぐ発掘調査や新史料の発見で、人物や事件、時代のイメージは見直され、教科書の内容は書き改められていく。日本史教科書の現在を知るために、旧石器から平成まで46のテーマを設け、この数十年の記述の変化とその根拠となる研究の進展を教科書の専門家が解説する。Q&Aなどの付録も充実。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

日本史の教科書がどのように変わってきたのかを探る本で、過去の常識を再考させる内容が魅力です。旧石器時代から平成までの46のテーマを通じて、発掘調査や新たな史料の発見による記述の変化が解説されており、特...

感想・レビュー・書評

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  • 教科書がいかに最新の成果を取り入れながら書き改められているか、ということで古代から現代までトピックごとに解説。1項目4ページなので非常に読みやすい。前近代について、最新の研究成果がどのようなものか手軽に知ることができたのもよかった。

    疑問に思う点は、各項目に参考文献がないこと。本文中に明記されていることもあるが、ほとんどない。

    また、政治問題にかかわる項目は避けられている印象。日韓併合や沖縄戦、従軍慰安婦について、触れていない。とはいえ著者たちは文科省の教科書検定官なので、こういう政治問題は避けざるをえないのだろう。そう考えれば、「先の大戦」の名称をどうするのかという項目を書いたのはチャレンジングなのかもしれない。

    また著者たちは教科書の検定官ということで、教科書検定が最新の研究成果に基づきながら、柔軟に対応しているとたびたび記す。しかし何をもって「最新」の成果と判断するかは一筋縄ではなく、究極的には検定官の決断によらざるをえないはずである。この点は家永裁判はじめ教科書問題においてたびたび指摘されている。しかしその微妙さを棚上げして、検定が公正中立のように記すのはいいのかと思う。

  • 伊藤博文の件で言えば、最後のトリガーを引いたのであって、根本原因は朝鮮に自立してロシアの進出を抑える(最低でも緩衝地帯となる)能力・やる気・意思もなかったからだろう。歴史教科書はどう書いているのだろうかな?
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472426075.html

  • 学生の時に習ったことに一石を投じる本。
    子どもの頃の常識にとらわれていると、今の子供に誤ったことを教えてしまいかねない。

  •  以前、似たような企画のもので、「昭和の教科書とこんなに違う 驚きの日本史講座」という本を読んだのですが、内容はちょっと拍子抜けだったので、改めてということで手に取ってみました。
     山川出版社の教科書で「日本史」を勉強したのは、もう40年以上前になります。 当時“日本史の常識”のように教えられていた事柄が、新たな発見やその後の研究成果によってここまで変わっていくのかと、興味深く読みました。
     変わった点には、例えば「肖像画の主」の正否のように“事実そのもの”のものもありますが、多くは“史実の解釈(位置付け・意味付け・意義付け)”の変化によるものです。数々の史実を集めそれらのどれをより重視するか、重ね合わせて俯瞰的にみたとき、どう解釈するのがより妥当なのか・・・。江戸時代は「鎖国」の時代だったと位置づけるか、「開かれた4つの窓」で海外交流は盛んだったと捉えるか、面白いですね。

  • <目次>
    まえがき
    第1章  原始・古代
    第2章  中世
    第3章  近世
    第4章  近現代
    日本史教科書Q&A

    <内容>
    タイトルからすると、「日本史の蘊蓄本」の類で、鎌倉幕府の成立が1192年から1185年に変わったとか、聖徳太子ではなく厩戸王だとか、と一緒に思えるが(むろん、そんなことも書いてあるが)、この本は真面目な本である。それは執筆者3人が、歴史教科書(高校は日本史教科書)の採択を担当する調査官(および元調査官)でであることだ。見開き4ページで、特に変わった点を簡単に書いてくれた。そこには近年の日本史の研究動向が書かれ、一部にはかなり踏み込んだことも書いてある。また巻末には、かつてすごく悪者扱いされたことも書いてある。


    逗子立図書館

  • いろいろと知らないことが多かったので、興味深く読み終えたが、そこまで変わったのかと感心するほどではなかった。もっとも、それは、高校で日本史を選択しなかったからだろう。そうかといって、仮に世界史の教科書を題材にした同じような本があって、それを読んだとしても、授業で習ったことなどすっかり忘れているから、やはりあまり感心しそうにない。「鎌倉幕府ほどいやいややらされている権力体も珍しい。」という記述(77ページ)には、笑ってしまった。その気もないのに期待を集めて責任を負わされ、おまけに蒙古にまで襲来されるとはね。教科書検定制度の仕組みが簡単に説明されていたのがよかった。2016年10月23日付け読売新聞書評欄。

  • 図書館HP→電子ブックを読む 
    Maruzen eBook Library から利用

    【リンク先】
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000033509

  • 読み始めてイキナリ明石原人は原人じゃなかった!に驚愕。明石原人まつりはどうなる!?(今年も開催されたけど)「大和朝廷」「蒙古襲来」「士農工商」などの親しんだ名称も続々と消え、スーパーヒーローだった聖徳太子も控えめに。「いい国作ろう鎌倉幕府」をはじめとする年号の覚え方もたくさん覚え直さなくてはいけない。検定の裏話、現在の小学校は暗記学習ではなく体験学習になっている等、興味深いものもあり。

  • 帯文:”あなたが中学校・高校で学んだ歴史は過去のもの?” ”進む歴史研究、変わる教科書の記述”

    目次:まえがき、原始・古代;1 「日本史」の始まりを求めて…他、中世;13 中世の始まりと武士の起源…他、近世;25 信長の描かれ方が変わった…他、近現代;37 明治維新の始まりと終わり…他、日本史教科書Q&A

  • 教養としての歴史はとても面白いと思うのですが、勉強としての歴史は、つまらなかった記憶しかありません。
    特に高校においては。
    先生が悪かったのか、教科書が悪かったのか…。

    少なくとも、自分が勉強した社会の教科書は、ちっとも面白くなかった記憶があります。
    それと比べると、娘が使っている社会の教科書は、かなり改善されている気がします。
    が、単に、自分の経験や知識が増えただけで、教科書そのものは、案外変わっていないのかもしれませんが。
    ただ、この本を読む限りでは、実際に改善された部分が多い印象を受けました。

  • 聖徳太子は実在しない?など、TVなどで少しセンセーショナルに報じるのを見かける。
    過去30-40年で、日本史の常識はどのように変わったのか。本書は、教科書が例えば80年代からどのように変わったのかを46項目にわけて記載したもの。
    学生時代は歴史=暗記物であったが、歴史解釈がいかに揺れ動いているのかが理解できる。
    文科省の教科書調査官が編集したもので、筆致は中立で、抑えた記述になっている。歴史の教科書はマスコミで批判されるようにもっと画一的なものかと思っていたが、それは誤解だった。
    200ページ強で全時代をさらっているため、通史を理解し易い。

  • 前に山本博文さんの同じような本を読んだことがあり、教科書もぼくたちが習ったころと記述がずいぶん変化したことを知ったが、本書は同じような名前ながら、文科省の検定調査官の書いた本である。もっとも、著者たちも前書きで述べているように、これはあくまで彼ら個人の見解だと言うが、全体として、いいように言えば大局から見ているし、皮肉って言えば、やはりお上の裁きという感じがする。今時の戦争について、今ではアジア・太平洋戦争という名前がふつうになってきたが、最初からそうではなかったようだ。どちらにしても「太平洋戦争」では狭すぎる。そこで江口圭一さんなどは「十五年戦争」と名付けたのだが、これなど今ではほとんど使われなくなったようで、著者が「一過性だったのか」という当たりは、この名前にあまり好感を持っていないように思われた。

  • 今の教科書は日本史をどう教えてるのかって話なんだけど、古代から現代まで解説してて、日本史の知識が一通りある人が読んだらその知識をアップグレードできるし、いい復習にもなっていい。

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著者プロフィール

1961年、神奈川県生まれ。東京大学文学部卒業。フリー編集者。

「2000年 『歌謡曲は、死なない。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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