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Amazon.co.jp ・本 (292ページ) / ISBN・EAN: 9784642084369
作品紹介・あらすじ
院政期以後、仏師たちは院派・円派・奈良仏師の三派に分かれていたが、鎌倉時代には奈良仏師から慶派も生まれ、京都・奈良・鎌倉や地方の寺々で腕を振るった。運慶・快慶・院尊・湛慶・隆円・善円ら39名の仏師をとりあげ、事績と作風の特徴を図版とともに解説する。優れた造仏の技量に加え、時代と社会のなかでの個性豊かな生き様に迫る。
感想・レビュー・書評
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仏像そのものではなく、「仏師」という作り手に焦点を当てた書籍は意外と少なく、本書はその点だけでも非常に新鮮でした。鎌倉時代の仏師たちがどのような系統でつながり、どのように技術や思想を受け継いでいったのかが体系的に整理されているため、読み進めるほどに当時の造仏界の流れが立体的に見えてきます。
僧綱制度がどのように仏師へ広がっていったのかを丁寧に解説している点など、制度史と美術史が交差する部分は普段なかなか触れる機会がなく、とても勉強になりました。
また、鎌倉初期には戦乱で焼失した寺院の復興が相次ぎ、造仏需要が爆発的に増えたことで、仏師たちの技量が一気に高まった点が印象的です。逆に後期になると中央での造仏が減り、仏師たちが地方へ活動の場を広げていく流れが見えてくるのも興味深い変化でした。
鎌倉時代だけでなく、室町期や江戸期の仏師列伝もぜひ読んでみたいということ。仏像の背後にいる「人」を知ることで、作品の見え方が大きく変わることを改めて実感させてくれる一冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仏師のみに着目した稀有な書
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