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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784643890235
作品紹介・あらすじ
「合戦の作法をしかと見て置け。冥土のみやげにな」慶次郎の口から凄まじい声があがった。雄叫びである。十三騎の若者たちの魂を凍らせ、馬を止めたほど凄絶な声だった。同時に、この異様な黒馬がまっしぐらに丘を駆け降りて来るのを彼等は見た。それが自分たちに向っているのだと気付いた時は、五間の距離に迫っていた。慶次郎の朱柄の槍は宙に円を描き、その長大な穂先が早くも四人の首を中空に飛ばしていた。ときに酔い、ときに恋し、ときに闘う、戦国の末尾を飾った男の中の男!そういう言葉が消えて、久しい。それを、甦らせてくれる。
みんなの感想まとめ
戦国時代の傾奇者、前田慶次の自由で破天荒な生き様が描かれた作品は、何度読んでも新たな魅力を感じさせる。主人公の慶次は、その一途さや周囲を惹きつけるカリスマ性で、読者を虜にする。彼の周りには、彼を倒そう...
感想・レビュー・書評
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再読していたのを忘れ、これで三度目の読了。何度読んでも面白いのは確か。これほど魅力溢れる主人公はいないだろう。
「惚れたとなったら、一途になり過ぎるのが、慶次郎の悪い癖である」と、文中にあるが、本書を読む読者も慶次郎に対して一途になってしまう。「傾奇者」前田慶次郎の魅力は底知れない。
何しろ、暴れ馬松風を籠絡した慶次郎は、彼を倒そうと狙いにきた者たち=捨丸、『骨』、金悟洞、弥助をたちまち配下にしてしまう一方で、女性もまた彼の虜になる。
前田利長の正室おまつもそのひとり。
朝鮮に行けば、伽倻王朝の末裔・伽姫も彼の虜となり、日本についてきてしまう。慶次郎と伽姫との関係は、恋愛小説もかくやとのごとく。
慶次郎はまた、上杉藩の若い連中との諍いをきっかけに知り合った直江兼続とは肝胆相照らす仲となり、上杉藩の食客のような身になる。
それゆえ、兼続の「直江状」の後の家康の会津征伐では、兼続の陣に与し、戦う。
直江兼続と石田三成は永年の友であり、家康を挟み撃ちにする密約を交わしてあったにもかかわらず、上杉藩は追撃をかけなかった歴史の?がある。
著者はその理由として、上杉景勝が結城秀康から挑戦状を受け、家康という「海道一の弓取り」と戦おうとしていたのが、あいてが秀康という小倅に変わって、「戦争の芸術家」と称された謙信の遺風を継ぐ景勝がこの合戦に嫌気がさしたからだとしている。
この史実を『密謀』で藤沢周平は、「上杉の家名を残すのだ。降れば領国は削られ、世に嘲られることは眼に見えているが、武者は恥辱にまみれても、家を残さねばならぬことがある。いまがその時ぞ」との、景勝の苦渋の選択に因をとっている。
作家それぞれの気質によっても、様々な解釈が成される史実の要因だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前田慶次の自由な生き方が、かっこよかった。
逆に、前田利家・利長親子は、非常に情けなく描かれている。直江兼続は、好意的に描かれていて、慶次と兼続の同じ部屋にいてもくつろげる関係の男の友情の描写が素敵。
かぶき者というのは、自分の命を張って、自由に生きるがゆえに、その輝きを放つ生きざまが周囲の人々を魅了する。 -
戦国の傾奇者、前田慶次に焦点をあてた歴史小説。
歴史小説でこそあるが、ここの登場人物の個性が強いため、キャラクター小説的な要素が多分にある。前田慶次の自由気ままさに周囲が振り回される様は、笑いを誘うと同時に、風流にも精通しつつも戦と愛を求める様子にはどこか寂しさを感じられる。
かなりフィクションをおりまぜているが、前田慶次が破天荒な人物ということもあり、どこまでが嘘でどこからが本当のことかよくわからないのが、少々気になった。 -
一夢庵風流記
戦国時代にかぶき者として生きた前田慶次郎。大胆にこの時代を生き抜いた男である。こんな生き方をしてみたら気持ち良いだろうと想像させてくれる。 -
印象深いくだりがいくつもあって、とっても面白かった。
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文庫もあるがこちらは単行本
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いまや誰もが知る武将になった前田慶次の話です。漫画の原作でもあります。が、やはり漫画とは大分違うので読み比べも面白いかもしれません。
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