椿と花水木―万次郎の生涯〈上〉

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  • 読売新聞
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  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784643940145

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  • 土佐の貧しい漁民見習いだった万次郎は、初めて出た海で仲間とともに遭難し、アメリカの捕鯨船に助けられる。ホイットフィールド船長に気に入られた万次郎は、アメリカ本土で教育を受け、仲間にも恵まれ、立派な船乗りになっていく。

    南北戦争直前の人種差別が激しかった時代のアメリカで、人種差別に反対するアメリカ人に助けられた万次郎は本当にラッキーだった。でも特筆すべきは万次郎の気質。素直で謙虚で勤勉、努力家。助けられたことに感謝し、生きていることに感謝し、常に努力を忘れない。そんな彼のキャラクターがアメリカ人に愛されたということを忘れてはならない。

    万次郎が話す土佐弁(英語をしゃべっているはずなのにあえて土佐弁)が若干読みにくいときがあるが、全体的に話の展開が早く、没頭できる。下巻も楽しみ!

  • この夏はジョン万次郎づいていて、山本一力氏、直木賞受賞の井伏鱒二作「ジョン万次郎漂流記」、図書館の検索でヒットしたアメリカ人の書いた「ジョン万次郎海を渡ったサムライ魂」などなど、あれこれ読み散らかした。実在の人物であるので物語の大筋はそう違わないが、物語の流れる時間はそれぞれ違っていて、読み比べが大変に楽しい。一つのエピソードにいろいろなバリエーションがある。小説であるので創作部分も多々あるであろう。

    津本氏の「椿と花水木」はところどころに参考文献の文章がそのまま載っていたりして、史実を曲げずにできるだけ忠実なジョン万次郎像を追ったものなのかもしれない。

    アメリカに渡った万次郎が、かの地では英語を話しているはずであるが、表記は土佐弁であるのは山本一力氏の「ジョン・マン」と同じ。万次郎の話し言葉はやはり土佐弁が一番しっくりくるのであろう。

    マーギー・プロイスが書いた「ジョン万次郎」は土佐弁は話していない。訳者の金原瑞人さんは土佐弁にすることをためらわれたのだろうかにゃ。

  • 伊藤三喜庵、日本画家。

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