「死ぬ瞬間」と臨死体験

  • 読売新聞社 (1996年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784643961140

みんなの感想まとめ

臨死体験に関する多くの証言が集められた本書は、平和で穏やかなイメージが共通していることを示しています。著者は、文化によって異なる「移行を象徴するもの」を通過する様子を描写し、光や無条件の愛、守護霊の存...

感想・レビュー・書評

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  • 臨死体験は、生き返った人からのコメントなので脳死していない状態で似たようなイメージを見るのかもしれない。ただ、この本で語られる二万件(本当だろうか)というデータから抽出された内容は、少なくとも、臨死状態においては似たようなイメージが見られる事と、それはとても平和で穏やかな内容だという証言だけでも、随分、慰めになる。勿論、その後本当に息絶えたら、その穏やかなイメージがどうなるかは分からないが。

    ー 私たちは移行を象徴するものを通過する。それは文化によって異なり、門であったり橋であったりトンネルであったりする。それを通り過ぎると光が見えてくる。その光に近づくと、無条件の愛にすっぽりと包まれる。守護霊や守護天使が寄り添ってくれる。先に死んだ人が案内してくれる。肉体離脱をする。

    文化によって違うのは、引き出すための記憶のイメージが異なるためだろう。記憶のイメージはある種の記号であり、「平和」という言葉に対して、引き出すものが公園であったり鳩であったりそよ風であったり、人それぞれ異なる。この証言から読み取れるのは、著者が記載する様に先ずは、「移行を象徴するもの」なのだ。トンネルであったり、トンネルの無い文化圏の人は川を渡るのかもしれないし、空を飛ぶのかもしれない。「守護されているような感じ」もその対象が異なるようだ。信じている神だったり、先祖だったり。

    一見スピリチャルな話のようだが、統計的で科学的な貴重な記録という気もする。ただ、これが肉体的苦痛の末に見た臨死体験かとか、精神的苦痛故に自死しようとした人の臨死体験ならばどうかとか、個々の背景を紐付けて分析した内容を知りたかった。あるいは、一様に無条件の愛に包まれるイメージなら、その方が安心できて良いのだけれど。

  • 著者は3つ子で生まれ、早い頃から自分の代わりがいくらでもいると気づいていたそう。
    死期が近い人は自分でそうと分かる事があるようだけれど、その通りに死ぬかもう少し生きるかは本人の選択にかかっていると分かってよかった。
    感動的で具体的なストーリーが一つ一つ長いので、学習という目的で読むのならばユングなどを読むほうが良さそう。

  • エリックKロスの講演集。ロスの作品は3冊目。今回は彼女の語り口が非常に優しく、ユーモアに富んでいるとこがわかってとても楽しく読んだ。母の死に関してまだ受け入れられていない自分にとっては何度も涙する部分もあった。苦しんで亡くなった母であったが、最後にすべて宿題を残さずやりきっていったんだと思われ、ほんの少しであるが、救われた気になった。

  • 末期医療に携わる人間が読むべき一冊。
    死を目の前にした人間は何を思うか、そして、その周りの人間は何を考え何をすべきか。

  • 臨死体験よりも、死に直面した子どもや患者の事例が多いのが意外だったけど、観念的な話ではなかったから、逆に読みやすかった。作者の「死」に対する考えがポシティブなのも受け入れやすかったけど、内容自体は色々なパーツの寄せ集めっぽかった。

  • 今や、死の問題や終末期医療に関心を寄せる人でE・キューブラー・ロスの名を 知らない人はいないだろう。一方で彼女は、レイモンド・ムーディと並んで「臨死体験」を世に知らしめた立役者だ。『死ぬ瞬間』等で世界的に著名な彼女は、その 講演の中で自分が見聞きした「臨死体験」について多く語っていた。そんな講演を 集めたのがこの本だ。

    出版された当時に読んだとき多くの箇所にマークをつけた。そこを中心に読み返してみて、自分がこの人の考え方に大きな影響を受けていることをあらためて実感 した。そんなところを中心にいくつかの言葉を紹介する。
     
    「すべての苦難は、あなたにあたえられた成長のための機会です。成長こそ、地球 というこの惑星に生きることの唯一の目的です。‥‥もし病気だったり、どこかが 痛かったり、喪失を体験したりしたときに、それに立ち向かえば、あなたはかならず成長するでしょう。痛みを、呪いとか罰としてではなく、とても特別な目的をも った贈り物として受け入れることが大切です。」

    「私たちがしなければならないことは、正直になって、自分のなかのヒットラーを 直視し、それをおもてに出して、裁くのではなく無条件の愛と同情を、哀れみではなく共感を学ぶこと、そして、肉体をもったこの人生は自分の存在全体のほんの一 部にすぎないということをしることだ。人生は学校であり、誰が年長で誰が年少か は自分たちで決めるのだし、自分の先生は自分で選ぶのであり、試験や試練をくぐり抜けなければならない。」 

    「人は誰でも人の心を癒すことができます。誰だって、高次の意識のどんな段階にでもたどり着けます。難しいことをする必要はありません。ただ自分の持っている ものに感謝すること、そして心からの感謝の気持ちをさまたげるものを取り除くこ と、これだけです。」

    「自分自身を癒さないかぎり、世の中を癒すことはできません。誰かをぶったり、 非難したり、見下したりしているかぎり、ヒロシマ、ナガサキ、ベトナム、マイダネク、そしてアウシュビッツで起こったことの責任はあなたにあるのです。このこ とははっきり申し上げます。」 

    「手遅れになる前に、この世界を癒さなくてはなりません。そして世界を癒すため には、まず自分自身を癒さなくてはなあないのです。どうかこのことを胸に刻んでください。」

    とりわけ、成長こそ生きることの唯一の目的だという考え方は、私の心の深いところでの確信になっている。 なお、この本で語られているキューブラー・ロスの神秘体験については『臨死体 験・気功・瞑想』の覚醒・至高体験の事例集に収録してあるので、お読みいただければ幸いである。

  • 分類=スピリチュアリティ(霊)・キュブラーロス。96年12月。→関連「神霊(心霊)研究」

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著者プロフィール

1960年横浜市生まれ。フェリス女学院大学国際交流専攻修士、元東京大学教養学部非常勤講師(公民科教育法)、生徒と FW 中心の活動をする「グローカリー」主宰。現在、横浜市立みなと総合高等学校勤務。
著書『旅行ガイドにないアジアを歩く―横浜』(梨の木舎、2020 年)、共著『神奈川の戦争遺跡』(大月書店、1996年)、『近代神奈川の史話 31 選』(神奈川県歴史教育者協議会編、2001 年)、『旅行ガイドにないアジアを歩く―マレーシア』(梨の木舎、2010 年)、『旅行ガイドにないアジアを歩く―シンガポール』(梨の木舎、2016 年)。

「2025年 『神奈川の「戦後80年」 過去から未来へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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