- 本 ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784651140063
作品紹介・あらすじ
体育指導中の事故で、四肢の自由を失った青年教師が、9年間にわたる絶望的な闘病生活の中から生きる証をもとめ、やがて口で字や絵を描くようになるまでの生命の記録。
感想・レビュー・書評
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とても素晴らしい作品だった。
障害を負った時の話や、障害受容に至るまでの過程が、読んでいて心苦しく、思わず険しい表情になっていたと思う。
しかし、星野さんの生きることに対する姿勢や、ところどころに紹介されている詩をみると、読んでいる自分にまで希望の光が差し込んでくる。
特に「ナノハナ」という詩にはジーンと心打たれた。自分も「強い茎」になりたい。
どの詩も、今の星野さんだからこそ表現でき、読者にグサッと訴えかけるものがある。
すっかり、星野さんのファンになった。
他の詩もたくさん読んでいきたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
星野さんの言葉、詩、絵の一つ一つが心に沁みてくる。景色や感情の描き方、言葉での現し方もすごく素敵でした。
障害を負うまで、負ってからの絶望の日々の部分を読むのがとてもつらかった。
本を読んでこんなに感情を揺さぶられたのは初めて。えーえー、本日は晴天なり。にクスッとしたり、感動して涙が出たり。この本に出会えてよかった。 -
三浦綾子さんとの対談「銀色のあしあと」を読んで星野さんを知りました。
とても口で書いたとは思えない
繊細な絵や文字が素朴で素晴らしく
花は花のままを描く、という思想が
本質的で考えさせられました。
母親とともに自己反省や分析を繰り返して
困難を乗り越えて行くさまが感動的でとても勉強になりました。
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https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
実際の記録、エッセイ、体験談話。
読みやすい。
著者の美術館にも行ってみた。 -
詩画を目にし、興味を持ち富弘美術館を訪問。作者の生い立ちにも興味を持ち本書を読んだ。
社会人(教師)生活2ヶ月目にして健康体の生活が一変し、首から下が動かない寝たきりの生活へ。絶望の中で母の無性の愛を受け、聖書と出会い、詩画に生きる道を見つけて、人生を再び前向きに歩き始めた姿勢に感動。 -
本当の幸せってなんだろう。
それは、どんな境遇にあっても、他の人と比べたりせず、幸せを掴むことができる強さを持ってることだと思う。
それは、決してごまかしや現実逃避なんかでは得られない。いつかは自分の目の前に現実の壁は立ちはだかるからだ。
星野富弘さんは、身体の自由を失って、その強さを得た。
そしてその影には、いつも星野さんを支え、愛し続けた母の存在があった。
一緒に、立ち向かってくれる人がいるから強くなれる。
私も誰かにとって、そんな存在となれるよう、今日も力一杯生きたい。 -
星野さんの詩は心に沁みる。そして献身的な母の支えにも。
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読んでいると、気づいたら涙が流れているということが何度もありました。
中学校の体育教師だった星野さんが事故により肩から下が不随となり、その闘病生活や心境、口で筆をとり絵と詩を描くことについてつづられています。
すごい、と思います。文章から私にもその絶望や悲しみ、怒りが伝わってきました。けれど、星野さんはきっとそれ以上のものを感じていたはずです。その中から生まれた言葉と絵は、本当にすごい。胸を打たれた、というのでしょうか。表面上の薄っぺらなものではない、深いところが揺さぶられます。
そして、星野さんを支えたご家族や医師の先生、様々な人についても胸に残りましたが、中でもお母様の献身的な介護、そして滲み出る愛情が印象的でした。
著者プロフィール
星野富弘の作品





