- 本 ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652006115
感想・レビュー・書評
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この本は、ほっぺプニプニマンさんから紹介されました。
こそあどの森、ウニマルという家に住んでいる、人づきあいの苦手な男の子、スキッパーのもとに、一緒に住んでいて、今は南の島に出かけている、博物学のおばさん、バーバさんから、冬の日に、小包が届きます。それは、木の実が20こほどに、手紙がついていたのですが、郵便配達のドーモさんの失敗で、木の実の料理法が書いてある手紙がぬれてしまい、わからなくなってしまいます。
あまいにおい、と、〜 さんにたずねるとわかるでしょう、というのが、手紙のキーポイントです。
それから、スキッパーのこれまでの、ひとりでくらしてきた、静かな生活が変わります。木の実の料理法をたずねに、こそあどの森の住人達に会いに行くのです……。
はじめは、人と話すことがにがてだったスキッパーが、人々に会いに行くたびに、あたたかくむかえられ、しだいに変わっていきます。そして、こそあどの森の人達は、とてもユニークな家に住んでいて、人柄も個性的です。作者の描く、さし絵がすてきで、ワクワク、ほのぼのします。
スキッパーの読む本も、きのこの本から、冒険の物語など、人間の出てくる本を読むようになり、今まで化石を見て想像する世界に、この森で会った人達が、登場するようになります。
誰に聞いても、木の実、ポアポアの料理法はわかりませんでしたが、春になるころ、10こほどの木の実から、芽が出てきます。(たずねた人達に、木の実をあげたので、10こにへったのですね。)
そうすると、こそあどの森のみんなが、芽が出たポアポアを持って、スキッパーをたずねてきます。
スキッパーは、自分がわらっているのに気がつきました。どうしてわらっているんだろう。わらわないでおこうと思っても、なんだかうれしさがこみあげてきて、どうしても顔がわらってしまいます。
、、、私も思わず笑顔がこぼれる、心うたれるシーンです。
その後、みんなで木の実を土にうえ、花がさいて実ができます。その実があまいにおいを出すころ、それをつみとってジャムにします。ジャムの作りかたは、ポットさんのおくさんのトマトさんにたずねるとわかりました。そのジャムの特別な料理法が、とってもステキなのです!ぜひこの本をごらんになってください。とびきりの笑顔になれます!
ほっぺプニプニマンさん、とても素晴らしい本を紹介してくれて、どうもありがとう!
りまの
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なんてよくできていて、幸せに満ちたお話なんでしょう!自分の子供時代に出会っていたら、どんなにこの本が思い出になり、拠り所となったことか!
1人が好きで、バーバさん以外の人に心を許したことのないスキッパー。
でも、木の実のせいで森の人たちと少しずつ関わっていくうちに、読む本が変わっていくんです。きのこの標本ばかり読んでいたのに、人間の出てくる物語を読むようになる。みんなにお茶をいれてあげたくなる…
素敵な人に囲まれて暮らすということの幸せを、つくづく教えてもらえる物語です。 -
こそあどの森で一人暮らしをしているスキッパー
お茶を飲みながら本を読み、化石を眺める静かな日々
ある日、そんな日常を破るかのように、南の島に調査に出かけている同居人のバーバさんから小包が届く
小包の中身は、見たこともない木の実と手紙
手紙は、雪で文字がにじんで肝心な所が読めない
木の実にコートをかぶせ、見ないふり
放っておこうか、でも気になる
気になって落ち着かない。何も手につかない
スキッパーの葛藤が手に取るように分かる
「〜つくりかたは〜〜さんにたずねればわかるでしょう」
の文を手がかりに、木の実の料理法を知るため、森の住人を一軒一軒訪ね歩くことにする
内気なスキッパーにとっては、一大決心
果たして木の実の料理法は分かるだろうか
森の住人の個性的な人柄と住まいが、楽しくおもしろくわくわくする
そんな人々とふれあいながら、少しずつスキッパーが変わっていく姿もいじらしく、嬉しい
最後の2枚の挿絵に、森の住人に溶け込んでいるスキッパーがいる
しっかり描き込まれた挿絵が楽しく、細部まで見入り、自分だったらどの家がいいかななどと童心に戻って考えてしまった
大きな文字と楽しい挿絵、のんびりと読めるゴールデンウィークにふさわしい本のチョイスだった
おしゃべりな双子の女の子、気分によって名前を変えるとか、今回はアップルとレモン
この名前にも注目して読んでいきたい
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人とつながることって楽しい。内向的で、1人でゆっくりお茶を飲んだり本をよんだり空想するのが好きなスキッパーが、届いた手紙がぬれてしまったハプニングから、少しずつまわりに住んでいるこそあどの森の住人たちとつながりを持っていきます。そのうちスキッパーの生活にある変化が。人とつながることのあたたかさが沁みるおはなし。こそあどの森に住む住人たちの住まいの間取り図もとっても楽しい。みんな生活を楽しんでいる様子が伝わってきて、もっとこのシリーズが読みたくなります。小学3年生ぐらいから、大人まで。
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面白かったー!!
こそあどの森の物語、第1巻!
なんだかんだ初めて読んだ気がする。
恥ずかしがり屋で内気な主人公・スキッパーのもとに、育ての親のバーバさんから手紙が届く。その中身は雪で濡れていて、所々しかわからないが、入っていた木の実・ぽあぽあのレシピらしい。この森の誰かがレシピを知っているかもしれないと知り、不承不承スキッパーは森の住人を訪ねていく。
物語の始まりこそ不遜で、森の住人からあまりよく思われていないスキッパー。しかし彼の一人称から始まる章を読んでいくと、「いるいるこういう子!」と少し懐かしく感じた。自分の中でも(許されるのなら)こういう態度をとりたくなる時もある。
住人とレシピを考えていくうちに、少しずつスキッパーのコミュニケーション能力が上がっていくのがわかり、応援したくなる。
少し癖が強いけど、それぞれ皆スキッパーのために木の実について考えてくれる優しさがこの森の魅力なんだろうな。
最後はホッコリ大団円で、満足なエンディング。 -
大人になって読み返してみると、家の絵に感動した。家具だけでなく、水道や換気などの設備類まで細かく記載されていることに驚いた。お気に入りはウニマルの浄化槽。さすが岡田淳さん。
物語では、きのみの謎を解いていくミステリーな雰囲気もありつつ、スキッパーが変わっていく姿が丁寧に描かれていた。
最初は周りの人と付き合うのが心底嫌そうであったが、だんだんと輪の中に入っていく感じが良かった。
そして何よりこそあどの森の住人たちは素敵な人ばっかり。 -
岡田さんの本面白い^_^
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ずっと読みたかったシリーズ。少しずつ読んでいきたい。森の住人たちの家、面白い。
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【あらすじ】
こそあどの森に雪が積もっています。学者のバーバさんは南の島からスキッパーに小包を送りました。ポアポアの実。でも料理法がわかりません。人間嫌いのスキッパーは次の日大決心をしてお料理上手のトマトさんを訪ねました。
『こそあどの森シリーズ』、いつの間にか12巻も出ていたんですね。小学生のときに読んだのが印象に残っており、最初から読み直そうと思って図書館で借りてきました。当時は確か5巻ぐらいしかなかったはず…
「嫌だ嫌だ」と思っていることって、何かのきっかけで仕方なくやってみたら、案外楽に進むものだと思います。最初の一歩が難しくて勇気がいるんですよね。日々こなしている仕事でも、よく考えることです。世の中そんなものなんだなと思います。
児童書の内容は、変にひねくれてなくてストレートに「良い話」であることが多くて好きです。
著者プロフィール
岡田淳の作品






りまの
りまの
残念
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コメントありがとうございます!
りまの
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