だれかののぞむもの (こそあどの森の物語 7)

  • 理論社 (2005年2月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (180ページ) / ISBN・EAN: 9784652006177

みんなの感想まとめ

人の心を読み、望まれる姿に変身する不思議な生き物フーの物語は、他者を喜ばせることの大切さとともに、自分自身を見失う危うさを描いています。登場人物たちは、フーを助けるために団結し、彼の純粋な思いと自己を...

感想・レビュー・書評

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  • その人が会いたい人やものに瞬時に変身でき、その人を喜ばせるフー

    スミレさんの憧れのタビト様に
    ギーコさんの手作りの人形キキィに
    ボットさんが恋した若かりしトマトさんに
    トマトさんが愛した若かりしポットさんに
    スキッパーが思い切り話せるホタルギツネに

    私も会いたいものがいる
    会いたい、会いたい・・・
    2年前に天国へ行った柴犬
    目の前に帰ってきてくれたら、思い切り抱きしめたい

    しかし、人を喜ばせるのがいつもいいこととは限らない
    人を喜ばせることばかり考えて、自分を見失ってしまうことの危うさ
    その人が望むとしても、その人のためにはならないことも

    大切なことは
    『自分の気持ちをしっかり持って、
    相手の心を読んで、変身ができること』

    スミレさんやトワイエさん、ギーコさん、ポットさんにトマトさん、こそあどの森の大人たちが、親身にフーに
    言い聞かせる
    そんな大人たちの姿や話で、スキッパーやパセリとセロリ(双子ちゃん) もまた一段大人への階段を上っていくのだろう

    今回も深い内容だった
    ついつい無駄な心労やいざこざを避けるため、心の中では言いたいこともあるのに、相手に合わせてしまう弱い私へのメッセージとして確かに受け取りました

  • 人から望まれる姿だけをしていたら、自分のことがおざなりになってしまう。相手のことを考えることも大切だけど、自分のことも考えてあげましょう。そんな大切な当たり前のことを教えてくれる一冊。こそあどの森の住人たちも望むものは各々あって、それに応えてくれるフーに感謝しながらも、元の姿に戻ってほしいという思いを全員が団結して一生懸命説得する場面がとても好き。あたたかくて切ないお話。自分を大切にしてあげることが難しいくらいに忙しい人や、人に気を遣いすぎて疲れてしまった人に読んでほしい。フーは架空の生き物で、不思議だと思ったけれど、周りに求められ、望まれた姿になって自分の姿がわからなくなってしまっている人ってたくさんいると思う。

  • こそあどの森シリーズ・7


    バーバさんから届いた、珍しく長〜い手紙。しかも、森の皆全員に同じものを。

    それは、旅先の村長さんから聞いた、フーという生き物の話。
    その生き物は、人の心を読み、人の望みのまま望まれる姿に変身できるという...その人に喜んで欲しいから。

    そんなフーを助けて欲しい と、バーバさんが皆に書いたのだった。

    その手紙が届く少し前から、森では不思議なことが起きていたのだった。


    純粋に、その人に喜んで欲しいから、望みの姿になる。望みのことをする。心から喜んでもらえるのが、なによりも嬉しいから
    そんな、純粋で清らかなフー
    そして、自分を見失ってしまったフー


    嗚呼...すごく深い深いお話だったと思う

    あと、昔のトマトさんについての、トワイエさんの説明がとっても好き。
    ポットマ夫婦のラブラブ度↑↑

  • こそあどの森 第7作

    こそあどの森の住民たちがそれぞれ経験した、
    少しだけ不思議な出来事。
    スキッパーのもとに届いたバーバーさんの手紙。
    そこに綴られていたのは、「フー」という存在のこと。

    回を増すごとに、深みを増す住民たちの個性。
    住民たちそれぞれのお話しを読むことで、
    ますます引き込まれます。

    そして後半はとても心あたたまるお話し。
    「フー」という存在に、考えさせられるものもあります。

  • 連作短篇風に始まり、バーバさんからの長い手紙をはさんで、ふしぎな生きもの「フー」とこそあどの森の仲間たちの交流を描く。
    前作の壮大さに比べるとずっとこぢんまりした物語だけれど、問いかけてくる内容は負けないくらい重い。ゆたかで深い余韻のある結びの数ページ。みじかくとも充実したひとときだった。
    自分を取り戻すために苦しむフーの姿を見守るのはせつなかった。ひとの心なんて読めなければ、変身なんてできなければ、とフーが自分を責めたときの、こそあどの森の仲間たちの言葉が心に染みた。
    スキッパーたちの励ましで、フーはずいぶん前向きになってこそあどの森を去ってゆくけれど、フーの「本来の姿」も明かされないし、ほんとうに自分を取り戻して、そしてしっかり生き続けていったのか、あとのことななにもわからない。私たちの「本来の姿」とか「自分らしさ」「なりたい自分」というのも、そういう途方も無い問題を抱えているのだと思う。

  • フーはひとの心が読めて、どんな形にでも変身できる生き物。
    相手が望むこと。
    相手が喜んでくれること。
    それを察してやれることはすばらしいことだと思う。
    でも大事なのは自分を見失わずに、自分の意思でしているのかを問うことなのかな。自分を犠牲にして、自分を傷つけていないか。
    そして、本当に相手のことになっているのか。良かれと思ってやったことが、結果相手を傷つけてしまうこともある。

    大工のギーコさんが言った「木目を読む」のことば(P170)に大事なことが詰まっていると思う。

    そして、こんなことも考える。
    亡くなった父に会いたいと。フーが変身してくれたらなと思い描いてしまう。
    私を抱っこしてくれていた生きていた年齢の父なのか。一緒に生きれなかった年齢の父なのか。両方なのか。一方を選ぶのだったらどっちだろう。

  • なんかほんととっても優しい物語だった( ; ; )

  • 再読。こそあどの森シリーズは愉快で楽しい物語や、ほっこりして可愛らしい物語、興味を惹きつけて魅せる物語があるけれど、今冊は中でもしっとりして切ない方だと思う。シーンそれぞれの楽しさのおかげで全体はセンチメンタルになりすぎず、けれど確かに心に切なさの余韻を残してゆくのが好き。

  • ギーコさんもスミレさんも優しくて思慮深くて大好き。


  • ひとの希望に応えて、喜んでもらえることは嬉しい。
    けれど、人に合わせて自分を見失うのはなんだか違う気がする。
    本当に自分がやりたいこと、なりたい姿とはどんなことだろうと考えました。
    自分を見つめ直して、心の声を聞いてみようと思いました。

  • フー、なりたいものにおなり。この世で1番優しい言葉。
    シリーズを読み進めていくほどにスミレさんが好きになる。

  • こそあどの森の物語、深いなー。
    自分以外の望みを叶え続けることは、楽な生き方だよね。ある意味自分がない。でもそれは、人に言われたからやってることなので、人からの信用も失ってく。のではないかと思う。
    こそあどの森の住民たちは皆んな優しい…。

  • 彼の名前はスキッパーだった!挿絵がまた素敵。

  • だれかののぞむもの 岡田淳 理論社
    こそあどの森の物種7

    フーと言うなの仮想動物の物語
    成り済ましによって
出合った相手の思いを叶えたいという
過剰な母性性を持った動物らしい

    このフーと呼ばれている動物は
過剰さによって自分にも相手にも
依存心をもたらしてしまうという
    問題を抱えている

そんな生き物が森に現れて
    人々の心を掻き回し
フー自体も自分が何者か見失い
    だけかの思いにスガリながら
    相手を翻弄しているのだけれども
最後はフーに自分を取り戻させて
    一件落着という奇想天外な物語

  • 人に合わせず、自分をもつこと。

  • 「心を読むっていうので思い出したんだが…“木目を読む”っていういいかたがある。大工の言葉で、板を切ったり削ったりするときに、木を生かすために、木目を読む。読みまちがえれば板は弱くなったり、ささくれたりする。まちがえなければ、木は生かされる。心だって相手を生かすように読めばいいんじゃないかな」
    ーギーコさん


    会えない人に会えたら素敵だけど、それが本物じゃないってわかったら会えない時より悲しい。
    フーが「心が読めなかったら…」「変身できなければ…」のシーンでスミレさんやトマトさん、ギーコさんの台詞が印象的。

  • シリーズ7
    あんたなんかセロリよ!あんたなんかパセリよ!って双子が言うのが面白かった。S10

  • この後フーが幸せに変身し続けることができればいいなって思いました。

  • 7巻です。

    スミレさんも、ギーコさんも、ポットさんもトマトさんも、そこにはあらわれるはずのないものやひとに出会った。
    とても不思議な出来事。
    そこにバーバさんからの手紙が届いた。今回は大きな町にいるからとタイプライターで打たれた長い手紙が、森の住人みんなに届けられた。
    「フー」という生きものについて語られていた・・・

    切ないですね。。 
    会いたいと思う人が眼の前に現れるのは嬉しいけれど、
    でも、本物じゃなかったら、悲しい。違うってわかったら、悲しい。

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著者プロフィール

1947年兵庫県生まれ。神戸大学教育学部美術科在学中の1966年に「星泥棒」を自費出版。西宮市内で小学校教師をつとめながら1979年に『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』(偕成社)を発表。1981年『放課後の時間割』で「日本児童文学者協会新人賞」を受賞。教壇に立ちながら1年に約1タイトルのペースで作品を発表。数々の賞を受賞する。「こそあどの森」シリーズ(理論社)は国際アンデルセン賞オナーリストとなる。アジア各国では翻訳本も出版されている。岡田淳作品で読書嫌いが治った、本好きになったという人は多い。

「2008年 『人類やりなおし装置』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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