マジョモリ

  • 理論社 (2003年5月1日発売)
3.60
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Amazon.co.jp ・本 (40ページ) / ISBN・EAN: 9784652040256

みんなの感想まとめ

不思議な森へと誘われる物語が展開され、色鮮やかな挿絵とともに、心温まるお茶会のひとときを体験できます。子ども向けの語り口ながら、大人にも深い共感を呼び起こす内容で、特に登場人物の感情や成長が描かれる様...

感想・レビュー・書評

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  • 春になって一斉に花が咲き始めた「まじょもり」。空いろのつるが女の子を森へと誘います。
    不思議な空間でのお茶会に一緒に引き込まれそう。
    森、草花の挿絵…色づかいと構図がとても美しい!

  • ある朝、"まじょもり"へご招待を受けた"つばき"。
    普段は大人達から入ることを禁止されている神聖な御陵で、子供達もなんとなく敬遠してしまう"まじょもり"に、たった一人で入って行った"つばき"の姿に、ジブリ映画のヒロインを重ねてしまう。
    "まじょもり"の主・ハナと後から参加した少女・ふたば。
    女3人のちょっと不思議なお茶会はとっても素敵。
    私だったら夕暮れの味がするというノギクのお茶が飲んでみたいな。
    そして3人と一緒に春の花々に囲まれて「甘露、甘露」と言いながら朝露でてきた笹酒を飲みたい。

    "ふたば"ちゃんの秘密には早くから気付いていたけれど、私もこんな女の子だけのお茶会に参加したい。
    「私もご招待されたーい」と大粒の涙をぽろぽろこぼして、顔をくしゃくしゃにしてしゃくり上げる、大人気ないお母さん。
    そんなお母さんの気持ちが痛い程分かる。
    お母さんだって元は小さな女の子だったんだよね。。

    もう一度女の子に戻ってみたくなる、素敵な物語だった。

  • このような絵本でも梨木さんらしさがとてもよく出ている。静寂、荘厳、神々しさ。
    夜にひとりで読んでいると本当に静かな感じでよい。絵も素晴らしい。
    お母さんは永遠の少女なのだろうか。羨ましい。

  •  子どもの読者を意識した語り口ですが、大人のための絵本だと思います。もし、私が10歳ぐらいでこの本に出会っていたら、ふたばちゃんの存在が心底鬱陶しかったかも(ふたばちゃんがちょっと感じの悪い部分を見せるから、というだけではなく、彼女の正体が)。
     ……とは言えもはやつばきちゃんよりふたばちゃんの方に感情移入しやすい立場の今の私には、結構切なかった。子どもは子どもだというだけで夢の時間を生きているように思われ、描かれがちですが、実際には目の前の現実を生き抜くのに必死だったり、早いうちから大人の振る舞いを身につけていたり、さまざまな事情で「子どもにしか見えない」妖精や不思議の国と関わることなく(時には拒絶されて)成長したりもしますよね。
     梨木香歩はそういう大人に優しいなあ、といつも思います。マジョモリに招待されるのにも、遅すぎるということはないのです。

     ところで、お茶はおいしそうだったけど、お神餞はクリームやジャムをつけてもあんまりおいしそうな感じがしなかったなあ……。お神餞ていう名前がいけないのか。

  • 2013.9.18市立図書館
    絵本仕立てのファンタジー。タイトルからは想像できなかったけれど、日本のどこかにある御陵(いわゆる古墳)を舞台としたお話だった。
    主人公の少女に届いた「まじょもりへ ごしょうたい」の手紙からはじまるふしぎなひととき。
    ある一定のときにたまたまタイミングがあればあずかれる「ごしょうたい」なのかしら? 主人公のおかあさんには、どんないきさつがあったのかなぁ、とあれこれ想像せずにはいられない。そして主人公にもいつか二度目があるのかしら、と。
    すずやかな透明感があって、ちょっとふしぎなふんいきの挿絵がよくあっている。

  • 早川司寿乃さんのイラストが瑞々しくて
    それが、梨木香歩さんの文面とあっていると思います。
    日常にひっそりとある不思議な世界。
    笹にたまった朝露のお酒なんて、
    なんてさわやかで魅力的な言葉!
    「甘露甘露」と一緒に飲んでみたい。
    マジョモリを読み終わった後は、
    きっとそんな爽やかで、甘露な気分になるんじゃないでしょうか。

  • 絵本ではありますが、小さいお子さん向けではありませんでした。

    ある朝つばきが目覚めたら、マジョモリから招待状が届きました。
    いつもは立ち入り禁止の「御陵」ですが、今日は招待状があるので、勇気を出して森に向かいました。
    そこにいたのがハナさん。

    ハナさんはつばきにお茶を飲みましょうと言い、いただき物のお菓子「御神饌」を見せます。
    つばきは家に生クリームやジャムを取りに帰り、戻るとハナさんがお茶を入れてくれました。
    そしてもう一人の女の子、ふたばちゃんもやってきました。

    ちょっと変わったお茶会のお話。
    そして、ハナさんの正体は?
    ふたばちゃんの正体も、なかなか愉快でした。

  • なんて素敵な話。春の訪れを風で感じるような、やわらかな雰囲気でした。母と娘が子ども同士になって、神様とお茶会をするという不思議さに憧れました。

  • 絵が細やかで好き

  • 母と娘。お母さんの子供の頃ってどんなだったんだろう。母親に対する思いが整理されずに抱く葛藤を癒してくれる。自分の興味がそこにあるのでついそんな心理面が強く残ったけど、他の読者の皆さんのおっしゃる通り自然の描写が美しい。その美しさによっても癒されたのかな。

  • 梨木香歩さんは、祖母、母、娘という親子のつながりを描くのが得意のようですが、この作品はまさにそう。ヨモギのお茶は野原の味が、ノギクのお茶は夕暮れの味が、カキのお茶は日なたの味が、サクラノのお茶は森の味がしました。「お茶会」って良いですよね。一人で飲んでも、誰かと一緒に飲んでも。優しく淡い色づかいの絵が、やわらかい文章にぴたりとマッチしています。

  • ふんわり心地よいリズムを感じながら、森の中の出来事を眺めているような読書時間だった。

  • 図書館で借りて読む。綺麗で雰囲気のある挿絵と、すんなりするする入るアクの無いお話。おままごとをもう一度やりたくなる。娘が小学校に上がって沢山の本を読むようになったら、勧めてあげたい。

  • からくりからくさの時のイラストレーターさんとの絵本。

    梨木さんらしく現実と繋がっているところにある不思議、植物のお話でした。
    お話に出てくるお菓子を食べてみたいな。
    この方の作品の雰囲気は本当に大好きです。

  • この絵本を好きになる子は素敵だと思います。
    女の子ばかりの話だからあんまり男の子は読まないかもしれませんね、もったいない。

  • 梨木香歩さんの装画を担当することの多い早川司寿乃(しずの)さんとの童話。
    家の前の鬱蒼とした森、マジョモリで起こる不思議な出来事の話。
    母親と主人公、ふたばとつばきの掛け合いが和やかでリズミカル。

    母子の優良で円滑な関係が、ファンタジーを軸にあった。
    その点は梨木さんの他の作品にも通じる家族の温かさを感じた。

  • 娘がいるのでこんな風に娘と出会いたいと思った。^_^

  • 不思議な感じのするお話です。ラストがちょっといいかな。

  • 御陵の隣にある神社の娘が、不思議な蔓に導かれて御陵の森の中に足を踏み入れると、そこには…

    とても日本的な童話。
    絵も綺麗で、植物の描写など梨木さんらしく、主人公の女の子のお母さんのキャラクターが活きていて、面白かった。

  • ある朝つばきが目を覚ますと、机の上にみずいろの招待状が。

    「まじょもりへ ごしょうたい」

    子供は入ってはいけないその森に、空いろの蔓に導かれるまま勇気を出して行ってみたつばきは、緑色の髪をした不思議な女性ハナさんと出会う。
    遅れてきたちょっと生意気な女の子ふたばちゃんも交え、花満開の春のマジョモリで不思議なお茶会がはじまった――。

    誰もがやがて忘れてしまう『小さな女の子の時間』を優しい色彩で描く、すべての女性、すべての母娘へ贈る絵本。
    娘がマジョモリに招かれたことを知って、「私もご招待されたーい」と泣くお母さん、初めて食べる生クリームの味が好きか嫌いか判るまで1ヶ月かかるハナさん、ふたばちゃんの正体に気づかないおっとりさんなつばきと、皆結構いいキャラしてます(笑)。最後まで読むと判るハナさんの驚愕の御本名って…(=゜ω゜=;) マジ!?

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著者プロフィール

作家。小説に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』(新潮社)、『家守綺譚』(新潮文庫)、『海うそ』(岩波書店)、『椿宿の辺りに』(朝日新聞出版)など。エッセイに『ほんとうのリーダーのみつけかた』(岩波書店)、『炉辺の風おと』(毎日新聞出版)など。児童文学作品に『岸辺のヤービ』(福音館書店)、絵本に『蛇の棲む水たまり』(ブルーシープ)などがある。

「2025年 『森のはずれの美術館の話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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