マジョモリ

著者 :
制作 : 早川 司寿乃 
  • 理論社
3.57
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本棚登録 : 671
レビュー : 85
  • Amazon.co.jp ・本 (38ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652040256

感想・レビュー・書評

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  • ある朝、"まじょもり"へご招待を受けた"つばき"。
    普段は大人達から入ることを禁止されている神聖な御陵で、子供達もなんとなく敬遠してしまう"まじょもり"に、たった一人で入って行った"つばき"の姿に、ジブリ映画のヒロインを重ねてしまう。
    "まじょもり"の主・ハナと後から参加した少女・ふたば。
    女3人のちょっと不思議なお茶会はとっても素敵。
    私だったら夕暮れの味がするというノギクのお茶が飲んでみたいな。
    そして3人と一緒に春の花々に囲まれて「甘露、甘露」と言いながら朝露でてきた笹酒を飲みたい。

    "ふたば"ちゃんの秘密には早くから気付いていたけれど、私もこんな女の子だけのお茶会に参加したい。
    「私もご招待されたーい」と大粒の涙をぽろぽろこぼして、顔をくしゃくしゃにしてしゃくり上げる、大人気ないお母さん。
    そんなお母さんの気持ちが痛い程分かる。
    お母さんだって元は小さな女の子だったんだよね。。

    もう一度女の子に戻ってみたくなる、素敵な物語だった。

  • このような絵本でも梨木さんらしさがとてもよく出ている。静寂、荘厳、神々しさ。
    夜にひとりで読んでいると本当に静かな感じでよい。絵も素晴らしい。
    お母さんは永遠の少女なのだろうか。羨ましい。

  •  子どもの読者を意識した語り口ですが、大人のための絵本だと思います。もし、私が10歳ぐらいでこの本に出会っていたら、ふたばちゃんの存在が心底鬱陶しかったかも(ふたばちゃんがちょっと感じの悪い部分を見せるから、というだけではなく、彼女の正体が)。
     ……とは言えもはやつばきちゃんよりふたばちゃんの方に感情移入しやすい立場の今の私には、結構切なかった。子どもは子どもだというだけで夢の時間を生きているように思われ、描かれがちですが、実際には目の前の現実を生き抜くのに必死だったり、早いうちから大人の振る舞いを身につけていたり、さまざまな事情で「子どもにしか見えない」妖精や不思議の国と関わることなく(時には拒絶されて)成長したりもしますよね。
     梨木香歩はそういう大人に優しいなあ、といつも思います。マジョモリに招待されるのにも、遅すぎるということはないのです。

     ところで、お茶はおいしそうだったけど、お神餞はクリームやジャムをつけてもあんまりおいしそうな感じがしなかったなあ……。お神餞ていう名前がいけないのか。

  • 2013.9.18市立図書館
    絵本仕立てのファンタジー。タイトルからは想像できなかったけれど、日本のどこかにある御陵(いわゆる古墳)を舞台としたお話だった。
    主人公の少女に届いた「まじょもりへ ごしょうたい」の手紙からはじまるふしぎなひととき。
    ある一定のときにたまたまタイミングがあればあずかれる「ごしょうたい」なのかしら? 主人公のおかあさんには、どんないきさつがあったのかなぁ、とあれこれ想像せずにはいられない。そして主人公にもいつか二度目があるのかしら、と。
    すずやかな透明感があって、ちょっとふしぎなふんいきの挿絵がよくあっている。

  • 早川司寿乃さんのイラストが瑞々しくて
    それが、梨木香歩さんの文面とあっていると思います。
    日常にひっそりとある不思議な世界。
    笹にたまった朝露のお酒なんて、
    なんてさわやかで魅力的な言葉!
    「甘露甘露」と一緒に飲んでみたい。
    マジョモリを読み終わった後は、
    きっとそんな爽やかで、甘露な気分になるんじゃないでしょうか。

  • 図書館で借りて読む。綺麗で雰囲気のある挿絵と、すんなりするする入るアクの無いお話。おままごとをもう一度やりたくなる。娘が小学校に上がって沢山の本を読むようになったら、勧めてあげたい。

  • からくりからくさの時のイラストレーターさんとの絵本。

    梨木さんらしく現実と繋がっているところにある不思議、植物のお話でした。
    お話に出てくるお菓子を食べてみたいな。
    この方の作品の雰囲気は本当に大好きです。

  • この絵本を好きになる子は素敵だと思います。
    女の子ばかりの話だからあんまり男の子は読まないかもしれませんね、もったいない。

  • 梨木香歩さんの装画を担当することの多い早川司寿乃(しずの)さんとの童話。
    家の前の鬱蒼とした森、マジョモリで起こる不思議な出来事の話。
    母親と主人公、ふたばとつばきの掛け合いが和やかでリズミカル。

    母子の優良で円滑な関係が、ファンタジーを軸にあった。
    その点は梨木さんの他の作品にも通じる家族の温かさを感じた。

  • 娘がいるのでこんな風に娘と出会いたいと思った。^_^

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著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

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