ニングル

著者 :
  • 理論社
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本棚登録 : 117
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652071298

感想・レビュー・書評

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  • 今も、富良野の何処かに居るかも知れない『ニングル』 彼らと、その存在の近くにいた人々の回顧と、自身も体験した対話を倉本先生が綴る。 「知らん権利」と、「放っとく義務」 人は、営みの中で、土足で踏み込み、過剰に手を掛けて壊してしまう。 森とそこからの水源。自然だけじゃない、人間関係も時にそうだし、色んな事に気付かされる良書。 『ニングル』は存在するか? これも放っとくべきだと、読後はたしかに思うのです。

  • 知らん権利、って目から鱗だ。
    知ろうとしないこと、知的好奇心を放棄することは罪だと思って生きているので。
    いや話の本質そこじゃないんだけど、知らん権利というのは私が思っているものと違うのかもしれない。生き方として。

  • 2015.08.23

  • ニングルというのは北海道富良野の森にずっと昔から住んでいる小人のこと。コロポックルとは違う種族らしい。
    この小説のような小説でないような本は、北海道出身の友人が人生で一番感動した本だと言っていたのを聞いて読んでみました。ただ、友人はこの本を読むと号泣してしまって1週間は何もできなくなるので最近は読んでないとのことでした。
    また、就職活動のとき面接官から「感銘を受けた本は?」との質問を受けてこの本を挙げ、北海道にいる小人について熱く語ったところ面接官はきょとんとした後イライラし始め、結果不採用となったというエピソードも話してくれました。
    小人の話というとファンタジー小説かと思われがちですが、行き過ぎた開発や森林破壊、一気に進みすぎた文明社会など考えさせられる内容でした。ニングルが静かに住める環境を守ることと、人間が便利に暮らせる開発を進めていくことの折り合いをどうつけていくかを考えていかなければならないと思いました。
    「富良野に行ってみたいけど、不便!!」と思っていたけれど、不便だからこそニングルも生きていけるのだと思えば、不便さを貫いてほしいような気もします。でも、住んでいる人にとってはやはり便利な方がいいのかな、難しいです。

  • 北海道、富良野の森の奥に住む小人、ニングル。彼らの生き方とメッセージは欲望の赴くままに発展を続ける人間へ警鐘を鳴らす。

    読んでいて「怖さ」を感じる作品。今の人たちは「知る権利」を声高に掲げて、何を得ようとしているのだろうか。知ることによって失われるものがあることに、われわれは気づいていない、あるいは忘れてしまったのだろうか。

  • 2011年8月7日読了。
    久し振りに読み返してみました。最初に読んだのは高校生の頃だったかな?
    文芸にジャンル分けしてしまったけれど、本来はノンフィクションに分類されると思われます。
    ニングルとは、森に住む小人のことで、ある若いニングルが人間と出会ってしまったことから起こる悲劇を描いています。
    環境破壊を声高に否定するのではなく、「このままでいいの?」と諭されているように感じました。
    「知らん権利」という言葉がものすごく衝撃的でしたし、今読み返してみても、やはり胸に刺さります。
    「知らん権利」って何?……と少しでも思った人にはぜひ読んでほしい作品です。

  • 自然の中の小人ニングル。川の分類が印象的。

  • 今や売名行為の一環に組み入れられてしまった感もある環境活動ですが、胸くそ悪い雑誌記事を読むより、こんな本で一人考えてみるのも良いなぁと思います。自然を敬い、自然の一部として生きる。こんな生き方を振り返るきっかけになるのではないかと思います。

  • 知らん権利

  • 「クラモト先生、ニングルだ・・・」

    富良野に住むクラモト先生が出会ったのは、富良野の森に住む、伝説の小人、ニングル。
    自然と生き、自然と運命を共にするニングルたちが、ニンゲンにさまざまな警鐘を鳴らす一冊。
    発売当初はTVに写ったニングル映像とかが出て、一時期騒然となったもの。

    純粋に生きてきたニングルの若者チュチュが、ニンゲンの世界にまみれて、どんどんと壊れていく様が鳥肌です。
    クライマックスの富良野の森のシーンでは、本当に鳥肌立てながら読みました。

    「知る権利」を振りかざし、人の命さえ軽くしてしまうニンゲンたちに、ニングルは「知らん権利」を主張。

    「ニングルよ、あんたたちは正し・・・」

    廃屋に刻まれた殴り書きは何を意味していたのか。
    じっくりと腰をすえて読みたい1冊です。

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著者プロフィール

1935年東京都に生まれる。東京大学文学部美学科を卒業後、ニッポン放送入社。1963年に脚本家として独立。テレビドラマは『赤ひげ』『勝海舟』(以上、NHK)、『前略おふくろ様』『昨日、悲別で』(以上、日本テレビ)、富良野3部作『北の国から』『優しい時間』『風のガーデン』(以上、フジテレビ)など。2017年放送のテレビ朝日『やすらぎの郷』も大きな話題を呼んだ。映画でも『冬の華』『駅 STATION』等名作の脚本を執筆。『時計 Adieu lHiver』では監督も兼務した。1977年富良野に移住し、役者とライターを養成する「富良野塾」を主宰。26年間に育て上げた卒業生と創作集団「富良野GROUP」を立ち上げ、舞台公演を中心に活動している。また2006年より「NPO法人富良野自然塾」を主宰し、閉鎖されたゴルフ場を元の森に返す自然返還事業と、そのフィールドを使った環境教育プログラム活動を行なう。著書には『見る前に跳んだ 私の履歴書』(日本経済新聞出版社)、『昭和からの遺言』『ヒトに問う』(以上、双葉社)、『聞き書き 倉本聰 ドラマ人生』(北海道新聞社)、『北の人名録』(新潮文庫)などがある。

「2018年 『「北の国から」異聞 黒板五郎 独占インタビュー!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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