見えないものを見る: 絵描きの眼・作家の眼

  • 理論社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652071557

感想・レビュー・書評

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  • タイトルに惹かれて書店で本を手に取った。英語の詩を読んで、目に見えるもの見えないものをいかに表現しているかに注目していたからでもあった。。。しかし、ずいぶんと異なるふたりの対話だ〜と感じた。

  • 絵描きの伊勢英子さんと、ノンフィクション作家の柳田邦男さんの対談をもとに再編集加筆された本です。

    読んでよかった。素晴らしい本でした。
    伊勢英子さんの目は絵描きの眼。
    どのように世界を見てかたちにされているのか、想像しなかったような衝動や情熱によって現地に赴く姿に驚かされました。これはもう、生きることと絵を描くことがこの方のなかでは同じことだと感じた。直結されています。

    柳田さんの目は作家の眼。
    ノンフィクション作家としての着眼点や取材から作品にされていく過程が興味深い。

    全く異なるようなおふたりに、物事をよくみるという共通点がありました。


    人は生きたようにしか死ねないし、生きたようにしか見えないし、生きてきたようにしか看取ることができない。

  •  柳田邦男さんの語りはやはりいいなって思う。折に触れて、彼の言葉に触れたいと、この本を読んで改めて思った。新たな気づきを与えられる。そして、読みたい本も増えていく。

     柳田さんは人を見る目がとても深いと思う。そういう目をどうすれば身につけることができるか。ノウハウはない。
     「人間に対し限りなく興味を持って、他者の生き方や行動を見つめ、自らの内面も見つめ、様々な小説やノンフィクション作品を読んでいくことによってしか、人間を見る目を成熟させることはできないと思う」。

     大事なものを見抜く。これにもノウハウはない。生まれ育ちの環境と教育のなかで培われる感性や思考力が関わってくる。想像力と。

     柳田さんの本を読んで感銘を受けるのは、そういうものに溢れているからなのだろうと思う。



    「誰がコロンブスを発見したか」という箇所。視点を移すことの大切さ。

     肝臓外科の名医。彼の靴下がいつもずり落ちていて、「だらしない」と言われていた。その秘密を聞いて、人の心は聞いてみないと分からない、と書いている。本当にその通り。

  • 『死の医学への日記』という作品で、イラストを担当することになった伊勢さん。その連載中に、ご自身のお父様も闘病生活を送られる。

    最近の作品は、『よだかのほし』時代と比べて、どうしてこんなにも深みが出たのだろうと思っていた。この連載中の出来事による変化でもあるのかなぁと思った。

  • 309

  • 10/27/05 宮沢賢治や松谷みよ子の挿絵などを描いている画家伊勢英子。二人の対談は非常に興味深い。彼女の画集が見たくなった。読み返してみたい作品。

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