- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652071793
感想・レビュー・書評
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小学6年生の男女の双子、男勝りの「ミカ」と温和な性格の「ユウスケ」の成長物語。
両親の不仲や同級生との微妙な関係、心と体が大人へと近づく戸惑いなど、一時期のこの瞬間しかない絶妙の年頃を、ユウスケの優しい語り口で包んでいます。ミカとユウスケは言いたいことは言い合いつつ、揺れ動く心の内をお互い思い合い受け止め合う良い関係。この2人のやりとりには終始ほっこりしました。
先のことは――明日のことすら分からないけれど、“幸せになるんだ”と前向きに思う姿勢は、特にこの年齢の子供たちにとってとても大切な心持ちかもしれません。やりきれない気持ちを不思議と受け止めてくれる奇妙な生き物(?)“オトトイ”って結局ナニモノ…?想像力が捗ります。
子供と大人の狭間を見事に、そして清々しく描いた素敵な作品でした。続編『ミカ×ミカ!』も気になる。
ミカとユウスケと同じ年齢の頃に読んだらどんな感想を持っただろう。もう想像すらできないけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2017/05/24読了
小学生の頃に家にあって、何度も読んだのに
いざ時間を7,8年ほど置いて読んでみると、あれ、こんなんだったっけ?
と、別の印象を持ちました。
そういえば双子で、オトコとオンナの境目がいやにはっきりしている頃
おねえちゃんがいて、妊娠している(エピローグ)のは、昔は全く気にならなかったけれど、今になったらその背景を想起してしまう。
大人になって読むと、違うように思うけれど
もともとこの本は大人向けではない。
子供向けであり、小学生の視点であり、小学生の世界の中での話なのだ。
・・・ただし、作家は大人であるため、どうしても純粋な視点には至らずに、それが大人びている という印象にもつながってしまうんだろう。
結局、オトトイとは何だったのか。
キウイを食べて、悲しい涙を養分にして、
モグラかと思えば座布団みたいに大きくなる。
実在するのかと思って調べたこともあるけれどわからずじまいだったなあ。
続編の『ミカ×ミカ』で、シアワセという人語を理解して話すインコが出てきたために確信した。オトトイはこの物語の中だけの生物なのだと。
青春の中の一部のSF、かなしみを体現して、それを浄化させるもの。
大人と比べて、こころをまっすぐ表すことが苦手
それも思春期よりももっと未熟でつたない女の子だからこそ
そんなちょこっとだけ非日常を挟む必要性があったんじゃないのかな・・・。
昔の視点で読むことができなくなったのは残念だけど、これはこれで面白いと思える読書体験でした。 -
あぁ…何というか、思春期の始まりだ。
双子のユウスケとミカ。男子の視点で描かれる、2人のモヤモヤとイライラと日常と。子どものようでコドモでない。大人じゃないようでオトナっぽい…そんな心が描かれている。不思議な生き物「オトトイ」の存在も、思春期の象徴だったりするんだろうな。 -
話し手のユウスケは自分の思いにとても素直だと思った。
身体も心も大人になっていく戸惑いが細かく描写されているように思う。私も中学生に上がる頃はあんな思いを抱えていたのだろうか? -
関西弁なのが 引っかかって面白い!
12才 それで 双子の男女
しかも、父子家庭
ありそうで、なさそうな
家族の 人間関係や不思議な動物
オトトイ
共感する所がありました(*^_^*) -
とても懐かしい。ミカが自分のようだった。
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カテゴリーは自分自身の視点から読みとったものです^^
女の子はいろいろ大変だ~!!と思ったのが正直なこめんとですv^+^ -
多分中学生くらいの時に読みました!
おとなってなんやろーって素朴に考えさせられた気がします…
この本で伊藤たかみさんの本好きになったー(・ω・) -
私が読んだのはこの表紙でした
懐かし〜
オトトイって何者だよ!