世界を信じるためのメソッド―ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)

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  • 理論社
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レビュー : 64
  • Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652078211

感想・レビュー・書評

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  • 「大切なのは、世界は多面体であるということ。とても複雑であるということ。そんな簡単に伝えられないものであるということ。でもだからこそ、豊かなのだということだ。」

    またもよりみちパン!セシリーズ。よかったよぅ。
    正直、ちょっぴり中学生ぐらいにはまだ理解できないかもしれないなぁって思った。だって「市場原理」っていわれても分からないと思うから。
    それでも、大切なことは、伝わっていくのではないかな。それぐらい1つ1つが丁寧に論じられていた。
    改めて、な部分も多いのだけれど、指摘されて初めて気付くこともあった。
    特に「中立ってなに?」と言う部分の「両端は誰が決めるのか?」という点については、目から鱗。
    まさか、そんなこと思わなかったぞ、と。
    なんやかんやいっていてもメディアリテラシーは必要だし、そして、自らを信じることもまた大切なのだ。

    【8/11読了・初読・市立図書館】

  • ■結構好きですね。参加型みたいでよく問いかけられるし♪『事実』も『マスコミ』も『メディア』も最終的には人が生きる世界の産物だからとても曖昧でとてもはっきり・きっぱりしたものじゃない。だから、何を信じ、どの道でいくか。ですよねぇーそれがとてもわかりやすい言葉でかかれるし結構いいかな。

  • 荒川図書館図書館員の太鼓ボンで興味。

  • すごく面白く、ためになった。
    メディアリテラシーに関する書籍の中で、この本は
    ◎の部類に入ると思う。

    オウムの取材時に、TV会社はみな「悪のオウム」にしたてあげることに躍起になっていた。

    でも実際のオウム真理教の人たちは、おとなしい、、良い人ばかりと感じた。。

    カメラをまわること、多面的な世界を切り取る、その行為は、他の世界を切り捨てること。

    。。。著者のTV局を辞めてまで通した取材に関する思いが、ひんやり伝わってくる。

    小学生向けに書かれていてわかりやすい。

    日本の戦争は、なぜ起きたのか?
    →勇ましい事を書いたら新聞が売れたから。
    どんどん勇ましい事を書いていったら、世論がそうなってしまった。

  • 気に入った言葉

    メディアは人だ。だから間違える。

    メディアは怖い。なぜなら使い方を誤ると、たくさんの人が死ぬ。メディアの情報を何の疑いもなくそのまま受け入れてしまうと、人を殺し、そして自分も殺されることになる状況を呼び寄せてしまう可能性がある。そこまで人間は愚かじゃないって?でもそれは歴史が証明していることだ。

    真実はひとつじゃない。

  • メディアリテラシーについてとてもよく理解できた。
    図書館で借りて読んだが、とても勉強になる良い本なので購入することにした♪

  • 図書館で借りた本。

    「よりみちパン!セ」なので子ども向けの本。
    メディア、特にテレビメディアの写しだすものは真実とは限らない、ということを丁寧に書いた本。

    著者は事実は一つじゃない、という。物事には多面性があるから。ただ、著者は事実と真実をごちゃまぜに使っているんだけれど(ほぼ同じ意味として)、では事実と真実の違いってなんなんだろう、と少し思った。事実も真実も同じように多面性を持っているわけで、そういう意味では同じようなものなのかも知れないが、しかし、事実は主観のない客観性を持つものではないのか、と思う。それに対して真実、とはその人が「これが事実」と信じるものだから、主観的なもの。うーん、違うかな。しかし、事実自体が非常に多面的なわけだから、真実はそれこそ人の数だけあるって事だよね。などと勝手に考えてしまったが。

    もちろん、時代によって独裁者が情報操作で民意を操作したこともあるだろうが、それ以上に今棄権なのは、情報操作されていなくても民意で世の中が動いていくことだ。しかも、ほとんど考えていない、脊髄反射の民意など、本当の民意と言えるのだろうか。

    結局「物事に対して考え続けること」「思考停止に陥らないこと」これらを人間の頭に植え付ける行為は教育しかないんじゃないかと思うんだけどね。今の日本はその反対を行っている気がするので怖い。

  • メディアとは何か、リテラシーがなぜ必要か
    森さんの考えてることが、とってもわかりやすく書いてある!

    こういう身になる授業がしたいなぁ。

  • テレビ・新聞等で見聞きする情報が、本当に真実なのか、伝えるべき情報を伝えてくれているか、疑うようになった。インターネットが普及するまではテレビ・新聞からの厳選された情報が世の中の全てだった。しかしインターネットを介してテレビ・新聞等では取り上げないような多種多様なニュースに、いつでもどこでも触れることが出来るようになった今、周りに溢れるほどある情報とどのように向き合っていくべきなのか、距離の取り方が分からなくなったここ数年。
    そんな時に出会ったのがこの作品。テレビ業界にも身を置いた経験を持つ森達也さんが、メディアの仕組み・可能性・危険性、受け手への影響力、報道の多面性等、分かりやすく解説しています。

    真実はひとつではない。正解も不正解もない。つまり疑いの目ではなく、様々な切り口で提供される情報を多方面から見極める力が必要ということ。多面的な視点や考え方が、結果的に自分自身を守るということを著者は提唱しています。年齢問わず、幅広い年代の方に薦めたい作品です。

    ~memo~
    ・自身の持つ世界に関する知識の大部分は、メディアからの情報に過ぎない。
    ・知りたい、という欲求に素直になる。素直になると、メディアに頼らずにはいられない。
    ・メディアの仕組みを知ることで、足りない情報や余計な情報を考え、補完、切捨てすることができる。
    ・『指導者にとって、戦争を起こすことはそれほど難しくありません。国民に向かって、我々は今、攻撃されかけているのだと危機を煽り、平和主義者に対しては、愛国新が欠けていると避難すればよいのです。このやりかたは、どんな国でも有効です。byナチスの最高幹部ヘルマン・ゲーリング』
    ・集団が暴走するとき、メディアはこれ以上ないほどの潤滑油となる。
    ・ニュースは人が作る。見る側に興味をもってもらうように、インパクトのあるように工夫している。
    ・もともと世の中は多方面で複雑に出来ているのに、情報は様々な要因を削ぎ落として、少なく、分かりやすく伝えようとする。
    ・市場原理の主体は視聴者、講読者である。

  • 情報はメディアを通してわれわれに伝達される。
    メディア=人であり、メディアと通す時点で何らかの主観が入り込む。
    その主観が事実の形を変容させる。
    ゆえに事実は多面的であることを理解した上で、正しくメディアを利用しよう。
    と言った内容が、非常に平易な文章で書かれている。

    中学生くらいのときに出会いたかった一冊。

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著者プロフィール

1956年広島県生まれ。映画監督・作家・明治大学特任教授。98年、オウム真理教のドキュメンタリー映画『A』を公開。2001年、続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。11年に『A3』が講談社ノンフィクション賞を受賞。著書に『放送禁止歌』『死刑』『いのちの食べかた』『FAKEな平成史』『ニュースの深き欲望』他多数。

「2019年 『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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