この世でいちばん大事な「カネ」の話 (YA新書 よりみちパン!セ)
- 理論社 (2008年12月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784652078402
みんなの感想まとめ
お金や働くことに対する深い洞察が描かれた作品で、著者の生き様を通じて、人生の厳しさやお金の意味を考えさせられます。特に、貧困の苦しみやそこからの這い上がりの経験が、読者に強いメッセージを伝えています。...
感想・レビュー・書評
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西原さんの生き様を読んでいるような感じです。
色々な意味で読んで良かったです。
考え方の基本ができていて、それについて行動しているんだとわかると、他の作品の見方も変わります。
最下位には最下位の戦い方がある。いいですね。
「生まれて初めて触ったお金には、魚のウロコや血がついていたのを覚えている」――お金の無い地獄を味わった子どもの頃。お金を稼げば「自由」を手に入れられることを知った駆け出し時代。やがて待ち受ける「ギャンブル」という名の地獄。「お金」という存在と闘い続けて、やがて見えてきたものとは……。「お金」と「働く事」の真実が分かる珠玉の人生論。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これ読んで西原理恵子さんが何故人気な理由分かった。職業漫画家以前に、善悪とかそういう観点ではなく、人として人を惹きつける魅力が強い人って感じがする。西原理恵子さんみたいな自分の頭で考えて自分の言葉で語れたり、人と違う個性が出せる人に私は憧れる。
「でも大学にはいるんだよね。在学中に大きな賞とかとっちゃう、才能のかたまりみたいな人が。余裕ぶっこいてても、向こうから仕事がわんさか寄ってくるような人がね。 そういう子たちは、それこそナントカ展に出品するための作品を描いていた。ようするに、その子たちにとって、絵は「商品」じゃないの、「作品」なの。だから「このタッチが」「この色が」っていって、優雅に芸術論を戦わせていたりする。 だいたい、そういう自分の才能に自信がある子たちって、プライドだって高いからね。エロ本の出版社になんか、絶対に売り込みに行くわけがないもん……。 だけどね、最下位のわたしのチャンスは、そういう絵のうまい人たちが絶対に行かないようなところにこそ、あったんだよ。 プライドで、メシが食えますかっていうの! わたしに言わせるなら、プライドなんてもんはね、一銭にもならないよ。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「そうして、せっかく受かった美大に、わたしはだんだん行かなくなっていった。そのかわりに、家でずーっとカット描きの仕事をするようになったの。 だって、考えてもみて。 大学で課題の絵を描くと、絵の具代だ、キャンバス代だって、お金がかかっちゃうんだよ。でも家で仕事の絵を描くと、お金をもらえるんだよ。そうしたら、大学の課題の絵なんか描かないよ。もったいない! そのころになると、わたしはカット描きの仕事で毎月コンスタントに五万円は稼げるようになっていた。そのくらい絵で稼げるようになってくると、何で課題のために高い絵の具を買って描いて、タダで提出しなくちゃならないんだって気になってきて、大学からは、だんだん、どんどん、足が遠のいていった。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「ギャンブルのために借金なんかしたら、行き先は絶対に「地獄」だと思っていい。「貧乏」と「ギャンブル」と「借金」は、そのくらい直接に結びつくものなのよ。 本当は、お金がないときにいちばん手を出したらいけないのがギャンブルなのに、現実はむしろ逆だよね。お金がないことを、ギャンブルで何とかしようと考えてしまう人が多い。これは本当に、危険な考え方だと思う。 自分で使っていい「カネ」と、そうじゃない「カネ」。 正常なときならちゃんと判断できるはずの境界線も、ギャンブルで負けつづけているうちに、だんだんよくわからなくなってしまう。 ちゃんとわかっているはずの境界線を、踏み越えてしまうのかどうかが、運命の分かれ道。先の手前で踏みとどまるか、先の向こうへと踏み越えていくのか。 ギャンブルに熱中していると、そんな境界線なんて、たちまち見えなくなってしまう。「ちょっと借りるだけ」「あとですぐに返すから」って、軽い気持ちでうかうかと金を借り、一線を越えてしまうと、そこから先は、地獄行きの超特急。こちら側にはもう戻れない、おそろしい片道キップ。 ギャンブルをして、使ってはいけないお金にまで手を出すようになったら、それはもう、「依存症」という病気なんだよ。 病気にたとえているわけじゃない。「ギャンブルに依存している」という、立派な病気。病気だから、本人が自分の意思でコントロールすることが難しい。 だって、わたしのお父さんがそうだった。 ギャンブルにのめりこんで、うまく回っていたはずの会社もダメにして、最後にはお金だけじゃなく、命まで持ってかれてしまった。 ギャンブルさえやらなかったら、家族だってあんなかなしい思いをしなくたってすんだはず。ギャンブルのせいで、わたしたち家族は地獄を見た。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「 わたしは思うんだけど「損したくない」ってことばかり考えていると、人って、ずるくなるんだよ。少しでも人より得しようって思うから「だったら、ズルしちゃえ」っていう気持ちが出てきてしまう。ささいなきっかけで、それがどんどん卑しい行為に結びついてしまう。 きっかけはささいでも、「このくらい、べつにたいしたことはないよな」っていう、自分にだけ都合のいい気持ちが、あとあとの大きな分かれ道になってくる。 人間、誰だってちょっとでも「得をしたい」って思うものでしょ。だけど、うかうかと一線を越えちゃうと、ダムに空いた小さな穴みたいに、そこから金銭感覚って崩れていってしまうものなんだよ。 だから、そうならないためにも、日常生活の中のひとつひとつの習慣が、本当にとても大事になってくる、というわけ。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「「お金の話はしない」「お金について、とやかく言うのは品のいいことじゃない」という文化が、日本にはある。 だからお金について、心の底では「こんなことをされたらイヤだな」と思うことがあっても、誰からも、何にも言われないのかもしれない。 でも腹が立ったことって、口に出さないでいると、どんどんお腹の中にたまっていくからね。「あいつに貸すと、モノでも小銭でも返ってこないよな」と思われたら最後、人は離れていってしまう。 友情なんてお金で買えるものではないけれど、「払うものは何でも、人に出してもらうのが当然」って思ってしまっている子は、自分ではうまく立ち回っているつもりでも、そのうち、誰とも友だちではいられなくなってしまうかもしれないよ。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
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「そういう意味では、「女の子なんだから、おごられて当然よね」っていう文化があるよね。わたしは、あれもどうかと思ってる。 その根拠は、何?「わたしみたいなカワイイ子が一緒にご飯を食べてあげるんだから、払ってもらうの、当然よね」? どんな理屈をくっつけようと、お金をタダで出してもらうことが習慣化しているというのは、おそろしい、よくないことだと思うよ。 女の子だって、ワリカンで当然くらいな気持ちでいなさいよ。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「わたしの知り合いに、九州でヤクザの大親分をしている人がいる。見た目はヤクザのイメージを裏切って、サーファーみたいなさわやかな印象のおじさん。でも、映画や漫画から抜け出してきたみたいな「もろ、ヤクザ」な人たちが、いつもまわりにどっさり控えているから、ああ、サーファーじゃなくってやっぱりヤクザの人なんだってすぐにわかるんだけどね。 その親分さんは、物心ついたころにはもう、みなしごだった。 親がいないうえに、下には妹がふたりいたので、ちっちゃいころから働くしかなかった。仕事は石炭を運ぶこと。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「日本では年間で三万人もの人が自殺をしているという。 この数字は先進国の中でも異様な数なんだって。日本の交通事故死者数が年間で五千人というから、その六倍もの人が自殺を選んでいる。それを思うと、銃声の音は聞こえないけど、「日本にもかたちのちがう戦場があるのかもしれない」って思う。 だって三万人って言ったら、ひとつの市や町の人口に匹敵するくらいの数だよ。大地震が起きたわけでもないのに、市や町がまるごと消滅したくらいの人が毎年毎年、みずから亡くなっている。 人が自分で死を選ぶ理由。それは、本当は亡くなった人の数だけあるんだろうけど、大きな傾向というものはある。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
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「そういう国を旅していて、いつもする質問が三つある。「汁そば一杯いくらですか?」「玉子一個、いくらですか?」「人ひとり殺すと、いくらですか?」 この三つを聞くと、その国の貨幣価値がだいたいわかるからね。 三つめの質問は、人が殺された場合の、遺族への賠償金について。 ベトナムだと、日本円にして二十万円の金額だった。二十万円って言ったら、そのころベトナムの街じゅうを走っていたホンダ製の「ドリーム」より安い。ドリームっていうのはホンダ製の小型のオートバイで、つまり「カブ」のこと。あれが日本円にして二十三万円くらいした。 人の命は、だから、カブ以下。 人の命のほうが、オートバイよりも三万円ほど安い。 人身売買される子どもの命は、それよりも、きっと、もっと、安い。 子どもを「商品」として売るために、計画妊娠をしてまで赤ん坊を産む親がいる。犬に子どもを産ませるブリーダーじゃないんだよ。人間が、人の親が、わずかばかりのカネのために、そんなむごいことをする。 売れ残ってしまった「商品」は、川に流されるか、捨てられるかするんだと、その国の人に聞いた。運よく生き残って成長しても、そういう国の子どもたちは、一生、職業を持てないんだ、とも。 いずれにせよ、子どもたちには自分の生き方を選ぶ権利がない。選べないんだよ、自分自身の生き死にさえも。 豊かになった日本という国からすると、想像を絶するほどの貧しさの姿がそこにあった。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「わたしって、自分の「アタマ」で考えたことをぜんぜん信用してない人間なんだなあ、ってこと。 何かを知ろうとしたら、「アタマ」で知ろうとするんじゃなくって、自分の目で見て、手で触って、足で歩いて、そして食べて、知ろうとする。 何でもこの体を使って、丸ごと知ろうとする。知りたいって思う。 だからテレビのニュースだって、わたしはやみくもに鵜呑みにはしない。 こう言っちゃなんだけど、「ニュースなんて、オンナどうしのグチやケンカと一緒よ」って思って、見ているところがある。 まあ、グチもケンカも女に限らないけれど、ケンカする人の言い分って、必ず、双方でまるっきりちがうからね。 自分に都合のいいことしか言わない。自分の国の利益になることしか流さない。それが「ニュース」って言われているものの実態じゃないかって思っている。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
「ただ、なぜわたしが、自分が育ってきた貧しい環境から抜け出せたのかを考えると、それは「神さま」がいたからじゃないかって思うことがある。 といっても、わたしは何かの宗教を信じてるわけじゃない。 でも、何かしら漠然とした「神さま」が、わたしの中にいる。 もしかしたら「働くこと」がわたしにとっての「宗教」なのかもしれない。 だとしたら、絵を描くのが、わたしにとっての「神さま」ってことになるのかな? わたしは自分の中にある「それ」にすがって、ここまで歩いてきた。 まわりの大人たちを見てごらん。 下町の町工場のオヤジさんも、威勢よく声をはりあげている八百屋のオバちゃんも、ちっとやそっとのことじゃあ、お店は閉めない。 生きていくなら、お金を稼ぎましょう。 どんなときでも、毎日、毎日、「自分のお店」を開けましょう。 それはもう、わたしにとっては神さまを信じるのと同じ。 毎日、毎日、働くことがわたしの「祈り」なのよ。」
—『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)』西原 理恵子著
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勝間和代さんの言うところの「正のハンデ」側にいる自分にとってはかなり衝撃的だった。
お金がないということの絶望を知らないから綺麗事で生きられるだけで、どん底から這い上がってきた人間の強さには絶対敵わない。
家に置いておきたい一冊。 -
ティーン向けの本だし、文字組みもゆったりしているから、すぐに読み終わる。しかし、読後感はよい意味で重い。
もうとっくに誰かが指摘していることだろうが、『矢沢永吉激論集 成りあがり』の女性版という趣がある。語り下ろしによる自伝という点も共通だし。
むろん、本書で少・青年期のサイバラが「貧乏から抜け出たい」と願いつづける気持ちは、ヤザワの「ビッグになりたい」と思う気持ちとは少しく異なるだろう。『成りあがり』はサクセス・ストーリーだったが、本書の眼目は人気マンガ家サイバラのサクセス・ストーリーにはないし。
しかし、小気味よいリズムをもつ語り口と、貧困から身を起こすいきさつを通じて読者を鼓舞する「熱さ」が、『成りあがり』によく似ているのだ。
巻末に、気の毒になるくらい小さく目立たない形で、「構成……瀧晴巳」というクレジットがある。サイバラにインタビューして話を文章にまとめたライターがこの人だという意味だ。
瀧晴巳さんは『ダ・ヴィンチ』等で活躍している女性ライターだそうだが、同じように構成仕事をよくやる私から見ても、本書の構成はすこぶる巧みである。サイバラらしさを少しも損なうことなく文章化している。有能なライターだと思う。
本書は自伝としても感動的だが(とくに、鴨ちゃんに触れた終盤は泣ける)、サイバラ流の「貧困論」としても読みごたえがある。
《あのね、「貧困」と「暴力」って仲良しなんだよ。》
《人は「貧しさ」によって、何事かを考えようという気力も、よってたかって奪われてしまうんだよ。》
貧困問題・ワーキングプア問題に対する、サイバラなりの回答が本書にはある。社会保障やら就労支援やらといった枝葉はすべてすっ飛ばし、貧困問題の本質のみを取り出して、それと闘う術をサイバラは提示している。
個人的には、サイバラがマンガ家・イラストレーターとして一本立ちするまでの悪戦苦闘に共感し、胸打たれた。
《溺れた人は、たとえ泳げなくたって、必死で水をかくでしょう。
貧しさが何もかもをのみこんでいくような、ブラックホールみたいな世界にのみこまれないために、わたしは、絵にすがりついた。才能があろうがなかろうが、そんなことは関係なかった。
自分は絶対に絵を描く人になって東京で食べていく。そう心に決めた。
この町には、もう、絶対に帰らない。》
「絵」を「文章」に置き換えたら、まんま24年前のオレじゃん――そう思った(ちなみに私はサイバラとタメ年)。
私も、文章に「すがりつ」き、「文章を書く人になって東京で食べていく」と決めて、何のあてもないまま東京にきたのだから……。 -
漫画家、西原理恵子の壮絶人生。
自伝的エピソードをもとに、「貧困」と「暴力」が手をつないで支配している「負のループ」の仕組みを紐解いていく。
サイバラさんの生い立ち、少女時代の環境や背景については、『パーマネント野ばら』、『はれた日は学校を休んで』、『女の子ものがたり』、『いけちゃんとぼく』、『ぼくんち』などなど、 これまでにも漫画作品を読んでいたのでなんとなく知っていた。でも漫画はやっぱり視覚的にもデフォルメされているし、ストーリー性もまとっているし、フィクションであることが明確な「作品」。本書では「貧困」というものが、「内側」と「外側」から(ほぼ)言葉のみで語られていて、より生々しい現実味を帯びて立ち上がってくる。
若い読者向けの読みものだけあって、とてもわかりやすいし、読みやすい。
そしてサバイバー・サイバラ姐さんの言葉はとんでもなく力強い。
大変なことを乗り越えて、自分の努力と実力で「カネ=自由」を勝ちとったという成功ヒストリーだけでなく、その後ギャンブルにハマったダメな自分の黒歴史も晒しているところがまた凄い。それでも立ち止まらない。這い上がる。
なんか、いろんなことにウジウジしていることが、馬鹿らしく思えてくる。
「いざというとき、大切な誰かを安心な場所にいさせてあげたい。そう思うなら、働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。そうして強くなりなさい。それが大人になるってことなんだと思う。貧しくって、かなしい出来事をたくさん見てきた子ども時代のあの場所から、わたしも、とうとう、そう思える場所までたどりついた。家族の笑顔がある場所。しあわせで安心な我が家に。」
わたしはぜんぜんたどり着けてないなあ。自分のことばっかり考えちゃってるし、まだまだ人に頼ろうとしちゃってるなあ、と反省。しっかりしろーっと、背中を(かなり強めに)押してもらった感じです。
以下、内容概要:
第1章 :どん底で息をし、どん底で眠っていた。「カネ」がないって、つまりはそういうことだった。
「生まれる場所を、人は選ぶことができない。だとしたら、ねえ、どう思う? 人って、生まれた環境を乗り越えることって、本当にできるんだろうか。」
第2章 :自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れることだった。
「「最下位」の人間に、勝ち目なんてないって思う? でもね、「最下位」の人間には、「最下位」の戦い方ってもんがあるんだよ。」
第3章 :ギャンブル、為替、そして借金。「カネ」を失うことで見えてくるもの。
「あぶくみたいに、あっという間に消える「カネ」。ただの情報、架空のデータみたいに思える「カネ」。世の中には、汗水たらして働いた手で直接つかむ以外にも、いろんな種類の「カネ」があった。」
第4章 :自分探しの迷路は、「カネ」という視点を持てば、ぶっちぎれる。
「自分は何に向いているのか。自分がいったい、何がしたいのか。深い迷路で身動きができなくなっているキミを、「カネ」が外の世界へと案内してくれる。」
第5章 :外に出て行くこと。「カネ」の向こう側へ行こうとすること。
「人が人であること。人が人であることをやめないこと。貧しさの、負のループを越えた向こう側に、人は行くことができるんだろうか。」 -
だいぶ前に読み終えてたんだが、最近再読した。
お金がないってのが、どれだけ悲惨なことなのか、痛切に感じられる一冊。
あくまで私見だが、これは中学1年生くらいには、必読書として提示すべきではないかと思う。いや、絶対に早めに読んだがいいよ。ホンマに。
これを読んで感じるのは、「貧乏って罪だ」ってことかなぁ。罪、が言い過ぎなら、「貧乏は病気だ」でもいい。それも、インフルよりも性質の悪い伝染病だって感じかな。
僕の子供のころも、とにかくひどい貧乏やった。今考えると、あの頃には二度と戻りたくない、という気持ちしかない。
その時のことを思い出しながら読んでた。
金がないって、どれだけ悲惨なことなのか、金があるって、どれだけ恵まれていることなのか、それが本当によく分かる。
金で買えないものは、確かにあるんだけど、金でしか買えないものもあるんだよ、世の中には。 -
題名見てわかるとおり、内容は結構ヘビー。
でも、これは知って間違いない知識。
真面目な内容でも、笑わせて泣かせるのは
さすが西原さんだと思う。
娘が中学生になったら、必ず読ませる。絶対。 -
読みやすさ★★★★★
学べる★★★
紹介したい★★★
一気読み★★★★★
読み返したい★★
痛い思いをして笑いをとりたい西原氏のカネにまつわる人生論。児童書にカテゴリーされているため確かにスラスラ読めるが、触れ幅の大きい自伝は、大人が読んでも濃口で楽しめる。標準化された今の日本に生きる「普通」の私からすると、人生を3回くらい余分に生きておられる。「密」な人生だ。
貧乏からの脱却を説いた成功論に終始しておらず、あえてギャンブルに飛び込み、臨界点を模索する生き方はなかなかマネできない。
メチャクチャに生きているように見えても、西原氏の譲れないところは家族。自身のお母さんがそうであったように。 -
西原さんのエッセイやマンガでだいたいのところは知っていたが、通して読むと、改めて、過酷な状況からよくぞずっと描き続けてきてくれましたって思う。
「パチンコには一言言わせてもらいたい」くらいから読んでいたので、銀玉親方こと山崎一人さんへの言及はうれしい。
そして、マージャン周辺から世界へシフトしていった背景もわかった。
仕事し続けることは必要だ。 -
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この人やっぱすごいわ。西原さんの私小説風大事なお金に関する話。貧乏のどん底から這い上がり時代の寵児となった人の言葉には説得力がある。これ読んだらキレイごとなんて言ってられなくなるよ!
思わずブログに感想をば↓
http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-312.html -
若い内は苦労を買ってでもしろと言いますが、西原氏の半生は苦労の域を超え、日本での話とは思えないほど壮絶で驚きました!
アル中で暴力的な実父がドブに落っこちて死に、次にやって来た継父は優かったが見栄っ張りで暴力的、そして堅実だけど男に振り回されて苦労ばかりの母。
周りの大人は皆お金が無いことによって苛立ち、それをぶつけられる子供は明るい将来が描けず、常に荒んだ空気が町を覆っている。
そんな子供時代を過ごした西原氏は「貧乏にだけは絶対に戻りたくない!」と堅く誓い、東京の美大へと進み、在学中に出版社への売り込みを繰り返し、漫画家として成功していく。
と言っても、西原氏の絵は上手ではなく、エロ本の挿絵を描いたり、報酬をちょろまかされたり苦労は絶えなかったそう。
それでも頑張れたのは、貧乏への並々ならぬ思いが根底にあったからこそ。
「損はしたくない!得したい!」とばかり考える卑しい人間にはなりたくありませんが、作中で西原氏の「皆でお金を出すときは他人より多めに出せ」という言葉にはっとしました。
自分はそれが出来てないという事実が恥ずかしい。
心まで貧乏になってしまうことが1番恐ろしいこと。
改心します!!
(中央図書館) -
最近ぼんやりと考えていた「お金」のこと。自分はお金に縛られてるんじゃないかって思ってたときにたまたま出会った本。
期待した通り、綺麗事じゃなく、「カネってこういうもん!大事なもん!」とバシッー!っと言ってくれたのが痛快だった。
ああ、そうだよね。やっぱりそれでいいんだよね。お金は大事なものだもん。西原さんは「家族を守るために大事なもの」って言ってた。
うん、やっぱり一人暮らししよう。
いいタイミングで良い本に出会えたわ。 -
お金と自立、仕事の本質について知りたい方に。
( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 https://www.bizmentor.jp/bookbar ) -
どんなときでも、働くこと、働き続けることが、希望になる。
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実の父親は自殺、自分は学校と訴訟、最初の夫はアル中からガンで死去。
そんな経験を積んでいるサイバラさんが、子供たちに自分で働いてお金を稼ぐことの大切さを語り口調で綴った本。
絵は少ない。
人が人であることをやめないために人は働くんだ、
とか、
働くことが生きることなんだ、
と言ったリアルさが良いと思います。
働かない人側からキレイごとを述べた本はたくさんあるけれど、しっかり働いている側からの意見を述べた本って意外とない。
基本は働くわけだから、こういった本はいいですね。 -
お金を稼ぐということは、自由を手に入れること!
私は中流家庭で育って、物欲もあまりなく、賭け事もせず、貯めようと構えなくても貯金できてるような生活を送ってきた。
しかーし!
世の中には、貯金がなくても気にならない、我慢できなくて買いたいもの買って、いくら遣ったかもわかんなくなってさらに散財散財!挙句に、人からも借りてました、みたいな人がいるのよね。うちのダンナみたいにね。…という身内の恥を晒しましたが、そうなって初めて身に染みたのです、お金の大事さを。
そんな時だから、サイバラさんの言葉が入る入る(笑)。
お金に困ってないからこその愛だし、余裕だし、自由だし、幸せなんですよ。
サイバラさんの経験から見えた、貧乏の現実、ギャンブルというもの、その良し悪し、そして働きたくなるよな意欲喚起まで、お金というものさしを使って、シンプルで筋の通った考え方を教えたいただいた。
今後生きていく中で、節目節目で読み返したいような、教科書にしたいような、なにはともあれダンナに読ませたい!そんな一冊。
専業主婦はものすごい賭けだよ、奥さん!
私も早急に稼ぎ口を見つけねば。 -
家族では話題にするのを避けてしまいがちだけれど、世の中を渡るには目を背けてはいけない現実をガツンと思い知らせてくれる1冊です。
著者の怒涛のような半生に目を白黒させつつも、自力で生きるための道を切り開いていった強さに感服。
彼女のバイタリティの秘密を見た気がします。
あけすけですが感情的ではなく、語りかけてくれるような文章は、たまたま居酒屋で隣に座った人から昔話を聞いているような親しみやすさが感じられました。
それと同時に、ここに書かれていることがつい数十年前の日本にあったという事実に衝撃を受けました。
「お金がない」ということがもたらす現実を、私は甘く見ていたのだと痛感。 -
読みやすい。
目立って新しい事を言っているわけではないが、全てが経験則に基づいて、著者が自分で考えた言葉で書かれているのがわかる。
お金の話はタブーではない。
働くことは、希望である。
お金の話と見せかけて、実は生きる力の本。
著者プロフィール
西原理恵子の作品
