- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652079072
感想・レビュー・書評
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雀とお馴染みの面々にまた会えるのが嬉しく、さらに新しいキャラクター雪消の登場には恋の雰囲気?と思ったらまさかの展開(笑)冒頭の大晦日、お正月のおめでたい雰囲気が楽しかった。この、カラフルで美しくちょっぴり恐ろしいことが起きる世界にもうちょっと浸っていたいと思う作品。
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978-4-652-07907-2 c0093¥100E.
大江戸かわら版 ③
封印の娘
作者:香月日輪
装画:●橋賢亀(はし かつかめ)
発行:株式会社理論社 -
大江戸かわら版シリーズはこれが初めて。
でも、世界観はちゃんと初心者にわかるように描かれているので大丈夫。
人間以外の妖怪・魑魅魍魎が生活する大江戸の町に偶然「落ちてきた」人間の少年、雀が主人公。彼の仕事は大江戸の街の事件や出来事を見聞きして、かわら版を発行すること。
今回彼が出会ったのは歌舞伎の脚本家をしている「封印の娘」、雪消。彼女は生まれ持った特殊な性質ゆえに封印の間から出られず、そのかわりに想像力を駆使して物語を紡ぎだす日々。ところが、あるとき雪消に縁談話がやってきて、しかも相手が旧家の放蕩息子。彼女を無理やりに封印の間から引きずり出し、そして惨事がおきた。
という話。これだけ書くとどれだけ悲劇的な話かと思うが、ページの大半は年末年始を迎えて楽しく賑わう大江戸の町の描写で占められて、まったりほんわか楽しい感じ。雪消のエピソードは大江戸の楽しい日々を浮き立たせるための影の部分、て感じかなぁ。
どんな物事にせよ、光ばかりで影がなくては深みがない。光も影も互いに依存しているので、雪消のような存在もまた、大江戸の町に必要な闇の一部なのだろう。
だから凄惨なシーンも比較的淡々と、しかも美しく描かれている。いいんだけどちょっとカタルシスに欠けるので星3つ。 -
雪消がかわいいなぁ。
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「雀、封印の娘に会う」というところをプリントで読み始めたので、
はじめは、何が何だかわかりませんでした。
読み解くうちに、人間界から「雀」は、
妖怪の世界にワープしてしまったのですね。
そしていろんな妖怪たちに会うことになります。
舞台は妖怪の世界の大江戸。
この章の時は正月。
大江戸三大座の新春興業の芝居見物にでかけることになります。
ここに登場する妖怪は、13人ぐらいかな?
雪消(ゆきげ)が、初芝居「白露姫縁結びの鞘(さや)」の脚本を書いたのだというが、
その雪消は、ひとくい?のため、封印され、ている。
・・・といったようなさわり。
暑い夏には奇妙で、いいかも。
ただ、この世界になじんでくると、変わった世界なりに、
笑えることもあり、それなりに楽しい。
本で読んでみたいと思っています。 -
雀の春はいつやってくるのかな~?
雪消は先祖返りで封印の牢屋から出られないなんて…
でも、出たら、人を食ってしまうし…
う~ん…その答えをだすのは難しいだろうな…