蜜蜂の家

著者 :
  • 理論社
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本棚登録 : 39
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652079164

作品紹介・あらすじ

理枝は東京の会社を辞め、母親の反対を振り切って、山村の養蜂場「蜜蜂の家」で働くことになった。リストカットの傷をもつシングルマザーの女性経営者はじめ、ぶっきらぼうだけど蜂への情熱は人一倍の先輩や、摂食障害で心を閉ざしている同僚など、一風変わった人たちに囲まれた職場で、理枝の新しい日々がはじまった。自然の中で数万匹のミツバチと共生する新しい職場。そして、閉ざされていた私の世界が、少しずつ花開きはじめる。芥川賞作家が描く清々しい青春文学。

感想・レビュー・書評

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  • ラベルと絵を描きました。
    黄色い表紙をめくって内側もみて下さい。

  • ●あらすじ●
    東京の会社を勝手に辞め、母親の反対を押し切って、山奥にある養蜂場「蜜蜂の家」で働くことになった理恵。腕に傷跡がある女経営者のキサさん、照れ屋でもと暴走族のゲンタ、摂食障害の同僚・アケミなど、すこし変わった人たちの中で、理恵の新しい日々は始まります。養蜂場で働くことになったのはいわば偶然の産物で、蜂になんて興味のなかった理恵ですが…。
    蜂蜜色の表紙も美しい一冊です。

    ●感想●
    学生にも胸を張って薦められる、どこか健全なニオイのする一冊!
    主人公の理恵と同じく、蜜蜂の知識はほとんどなかったので、時折出てくる蜂の生態がとても興味深かったです。
    そして理恵が、とんとん拍子といっても過言でないほど、様々なことがうまくいくようになったのは、成り行きとはいえ、彼女自身が、自分の人生を自分で決断をしたことだからですね、きっと。
    親の反対を押し切って出ていくことはとても難しい、だって出ていった結果について、誰のせいにもできないから。これから自分の人生の中で、何度も大きな決断をしていくであろう10代の子たちに、ぜひおすすめしたいですな。

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著者プロフィール

1936年札幌生まれ。41年両親とともに北京に渡り、47年引揚船に乗り帰国。北海道大学農学部卒業。農林省農業技術研究所に勤める傍ら、「三田文学」に作品を発表。72~89年自然観察会代表。82年「野餓鬼のいた村」で第14回新潮新人賞、83年「夢の壁」で第88回芥川賞、91年『尾崎翠の感覚世界』で芸術選奨文部大臣賞、2002年『長江』で毎日芸術賞を受賞。08年から財団法人北海道文学館顧問。日本野鳥の会会員。

「2015年 『尾崎翠の感覚世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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