- Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652079331
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
青春ファンタジー小説。家族を事故で失い、その後一緒に暮らした奈々美おばさんにも死に別れた女性、夏目環。同じような境遇のサイクルショップの紺野にモナミ1号を譲り受ける。モナミ1号は環を乗せて「あの世」へひた走る。待ち受けていたのは猫のこよみと亡くなった家族たちだった・・。
あれよあれよという間に思いもよらぬ方向へ話が進んでいく。「イージーランナーズ」の仲間たちのキャラクターも多彩。(木処泰介、大島尚良、藤見孝一、幡山信太、木処優菜、緑山清花、真知栄子)
あの世がこんな風にあるならあの世も悪くないなと少し思う。
内容は非常に面白く、じんとくるシーンもある。全体的にドタバタな感じが少し過剰な気もするが、誰もが誰かに思い入れて物語にはいっていけると思う。 -
今まで読んだ森絵都作品の中では
なんかピンとこない話だった。
でも、嫌いじゃない。
生きるってことを、
生きてゆくってことを
とてもキチンと
大切に考えてる人なんだろうなぁ
森絵都さんは。
「あきらめなきゃいけないことがある。」
その言葉の繰り返しは
なんだか心に響いた。 -
ふしぎな本でした
私はカラフルより好きです
あととても分厚いので読みごたえがあります -
十三歳で両親、弟を亡くし、二十歳で一緒に暮らしていた奈々美おばさんを亡くした。そして二十二の年にこよみが死んだ。
死者との壁が段々と薄らいでいくのを感じている環は、こよみの死をきっかけにその境界を越える。死者の世界へと続く40キロもの長い道のり。懐かしい家族に会うために環は自転車でその道のりを辿っていた。しかし奈々美の忠告により、40キロを自力で走ることに。死者の世界に家族に会いに行くため、そんなネガティブな思いを胸に環は現実の世界で練習を始めた。
前半暗すぎて、このままこのテンションやと辛いな~と思っていましたが、中盤あたりから盛り上がってきました。死者の世界っていうと恐ろしげなものと感じられますが、とてもとても平和な世界で、逆にそれが生者を締め付ける。その矛盾がより心に刺さりました。理想の家族そのもの、生きている時も果たしてそうだった?なんで忘れてるの?明るければ明るいほど、それに救われるけれど、同時に突き刺さる。どうしようもない、もどかしい心情をこんなにも読みやすく取っ付きやすく描けるなんて、流石です。 -
一気に読めた。なんとも…、でもランニングは好き
-
死者に会いに行くために走る。
最初はそんな目的だった環が、チームメイトや今生きている人たちとの交流を通して、生きるために走るという目標に向かう姿がステキ。
それにしても、森さんらしいタッチでやっぱり読後の爽やかさは秀逸☆
ランニングを始めたくなる♪ -
あり得ない世界の話でした。主人公が成長する様が素晴らしかったです。
-
成長のお話で、清々しいのに、でもさあ、とか、いいわねえ、とか言いたくなってしまう自分がちょっとイヤ。