過去からの手紙 (ミステリーYA!)

著者 :
  • 理論社
3.10
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本棚登録 : 84
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652086186

感想・レビュー・書評

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  • 中二病の抜け切らない高校生の純二が合宿から帰ると、謎の置き手紙と共に母親が行方不明の後、記憶喪失で見つかる。順次は幼なじみの静海と母の行方不明に至るまでや、置き手紙など不審な点の捜査を始める。 幼なじみ、友人、部活などをちょっと盛り込んだYA向けの本。謎解きは非常にあっさりしている。

  • 3時間半。
    こーんなオチかぁと思ったけど、
    静海ちゃんは好き

  • ん~、なんだかイマイチだったなぁ。ミステリとしてもだけど、メインキャラの二人がイマイチ好きになれず。

  • おととい読み始めておととい読了。少し珍しく、ミステリ。
    ストーリー先行気味に思えてしまうのは、ミステリだから仕方ないのかな。幽霊が出てくるのも、情報を出しやすくするためな感じがして少しうーんと思う。不自然ということでもなかったのだけど。会話文のところどころにあった語尾をのばす表記は、目にひっかかる感じとちょっと媚を売られている気がして、個人的には違和感があった。これも、不自然ということでもなかったけれど。ちょこっとずつひっかかって、でもまあいっか、という感じ。あ、いいな、と思う要素がぱらぱらとありながら、作品としてそれがつながっていく感じがしなかったのが残念。
    タイトルけっこうネタばれだと思うのだけど、どうなのかしら?それと、折り返し部分の内容紹介で「純一」となっていたのが伏線だと思って読んでいたのだけど、特にそんなこともなく。けっきょく誤植だったのかなぁ。

  • 幼馴染の高校生男女、ただしあまり仲は良くない(と、当人たちは思い込んでいるが、実際はいいコンビ)二人。
    どちらもかなりの美形らしいが、なかなか気難しく、付き合うのが難しそうなキャラクタなのは、ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんぽくもある。
    小中学生くらいの設定にした方が良かったかもしれない。

    男の方の母親が記憶喪失になり、なぜそんなことになったのか、そしてつじつまのあわなさの謎を追いかける。

    幽霊も出てきたりするけど、これはあんまり存在感がなかった。

    女の方の父親は著名な画家で、なかなかおもしろそうなキャラクタだし、父娘関係のおもしろさもあるのだが、ストーリーとはあまりかかわってこなかったので、ちょっと残念。

    これを読んだ人のほとんどはおそらく、ミステリの部分より、それとはあまり関係のない、主人公たちの参加する部活「マテリアルクッキング」の方に意識が行ってしまうのではないでしょうか。
    これはかなりユニークで、おもしろい発想でした。
    マテリアルクッキングが謎に直接結びつくような続編を期待したいところ。

    (2008年07月14日読了)

  • 「今日は、純一の誕生日。
     今から、タンシチュー用の肉をはなやま屋へ買いに行ってきます。」
    純二が一週間の合宿から帰ってくると、こんな置手紙を残して母は消えていた。
    しかしゴミ袋の中には腐っていないタンが捨てられていた。
    母は一体、どこへ何をしに出かけたのか・・・?

    岸田さんの新刊は、理論社の「ミステリーYA!」シリーズの一冊でした。
    講談社のミステリーランドみたいなものかな?中高生向けなのですかね。
    そうとは知らずに読んでしまったので、物足りなかったです。

    これまた、前作につづいて感想が書きにくいのですが・・・。
    謎はとても魅力的。なのですが・・・。
    ・・・そんな偶然って!?

    一応、青春物ということで、高校生が主人公。
    視点が純二と幼馴染の静海なのですが、ふたりとも家族に悩んでいるのです。
    純二は兄・純一の死をうけいれられない母のこと。静海は野良猫のような有名画家の父のこと。
    その親たちの視点がないのが中高生向けなのかな。
    たしかに、あの頃は親の言うことすることなんて理解不能でしたから、このくらい掘り下げていないほうがそれらしいのかも。

    彼らの部活はとても楽しそうでしたね。
    「マテリアルクッキング」というもので、原材料からなんでもつくるという料理クラブです。
    おいしそうだったなぁ~。

  • 小学校高学年くらい向け?
    ミステリーYA!だからもう少し上の子向けかな?

    青春か…
    まぁお互い勝手知ったる程の仲でありながら純二は女っぽくない静海がどうでもいいようで気になるようで(笑)
    静海も放っておきたいようででも突き放せない…そんな間柄。
    この頃が一番いいのかも(笑)恋愛に発展しちゃうと上手く行ってるうちはいいけどこじれたらやっかいだもんね(なんて年寄り発言ですね、こりゃ)
    なにかの役に立ったのか?と思われるお友達貴之&京子は最後は勝手にハッピーになってるし。

    そのへんが青春っぽいトコでして。
    ミステリーはと言えば、あっけないというか日常起こるミステリーなんてこんなものかってくらいかな。
    いや実際にこのアリバイ作りなんかは偶然の産物がなくては出来なかったことだし。

    過去からの手紙と言うより過去の手紙って言う方がスムーズかも
    手紙もこのトリックのために書かれた手紙?と思うくらい都合良すぎだし。
    これならまだトレースで上から必要部分だけ書き出したって言う方が納得できたかも。
    それにジュンニイが幽霊でその能力が解決へのきっかけってどうよ?って思っちゃった。
    そのへんYA向け仕様のためか、物足りなさは感じたかなぁ。

    最終的にはお母さんも純一兄さんの死を少しは受け止めたんだろうし、純二と静海の関係もちょっとは進んだ(と思っていいんだよね?)結果オーライなんだろうけどなんだか中途半端感があちこちに残った気がする。


    全く関係のない感想なんだけどあちこちに出てくるクッキングは実際に自分で作ってみたくなる。
    前に「満月を忘れるな」を読んだときも作って見たけどこういう本に書いてある料理って意外に美味しい(笑)

    料理本のように一から十まで書いてある訳じゃないけど何となく作れそうな感じ。
    あ、でも書き止めておく前に本返しちゃったなぁ…残念(>_<)

  • 一週間の沖縄合宿から帰ってきた純一。久しぶりの我が家で待っていたのは、奇妙な置き手紙と、腐ってもいないのに捨てられたシチュー用の肉、そして、数日前から母親が家に帰っていないという事実だった。ひとつひとつは取るに足らない、小さな違和感が積み重なっていく。それが不安に変わるころ、母が発見された。記憶を失って…。知れば知るほど不可解な母の行動と、増殖していく謎。美人だが、いつも一言多い幼なじみの静海の力を借りて、純一は母が失った空白の過去をたどる決意をする…。京都の町を自転車で駆けめぐる、個性豊かな高校生たちの活躍が楽しい、爽やかな青春ミステリー。
    突然な設定がひっかかるけれど読みやすいです。あちこちで登場するレシピが楽しい。「爽やかな青春ミステリー」ってなっているけれど、家族関係のせいか、どこか寂しい感じも受ける。

  • 最初は、謎が謎を呼ぶ!みたいな感じでよかった。
    静海(しずみ)と純一(じゅんいち)の家庭環境も、同情したくなる!

    ただ、

    オチが微妙だった。

    トリックは分かったけど、そこからもう少し展開して欲しいかな。

    それと、あとがきにすごい共感した!
    作中に山本武が出てきてなんか嬉しかった(笑)

  • あっという間に読めてしまいました。
    ほんと、あっという間でした。
    う~ん・・・。
    面白かったような、そうじゃないような。
    文章が簡単だったから、かる~い感じだったし、
    なんとなく物足りなさを感じました。
    「どういう事だろう?」って考えながら読むよりも、
    ただスイスイ読んでいくうちに登場人物達が解決。
    ホントそんな感じの本でした。

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著者プロフィール

1961年、京都市生まれ。パリ第七大学理学部卒。2004年に『密室の鎮魂歌』で、第14回鮎川哲也賞を受賞。著書に『密室の鎮魂歌』『出口のない部屋』『天使の眠り』『めぐり会い』ほか。

「2021年 『味なしクッキー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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