- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652200650
作品紹介・あらすじ
オホーツク海で蟹をとり、缶詰をつくる蟹工船。そこで働く者たちは、情け知らずな監督のもとで、死者がでるほど過酷な労働を強いられていた。
感想・レビュー・書評
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「航船」でなく「工船」としている点でこの航海は「航海法」のグレーゾーンと認識され、出稼ぎ労働者(船員)たちが人権なしの奴隷のような扱いを受けていたという。そんな悪しき閉じた世界が世界人権宣言が出されて20年近くも経った昭和40年代まであったというのも驚きだ(作品設定では昭和初期となっている)。
人権宣言のような秩序が生まれても、こういう「閉じた世界(権力に一般人が抗えない特別な空間)」にまでルールが浸透するには何十年もの歳月を必要とするのがわかる。でもこのような「秩序の枠組み」は時間はかかれど、ひとりひとりが望む限り着実に浸透していく。そして現代はインターネットも存在する。浸透速度は上がると信じたい。この2点は今後も持ち続けたい希望だ。 -
NDC 913.6
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ブラック企業そのものだと思った。
国のためと詭弁を吐き労働者を犠牲にする監督にはヘドが出る。
労働組合というのはやはり必要なのだと思った。
資本主義の最悪な部分が出まくっていた
生々しい描写が多かった -
昔読んだ記憶のある「蟹工船」。
久々に読むと当時とまた違った印象を抱きました。
うちにも祖先に「蟹工船」で北海道に渡った方がいるとかで、他人事ではありません… -
これは昔の話なんだけど、現在のブラック企業にも通ずるようだと思った。
著者プロフィール
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