- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652204368
作品紹介・あらすじ
小さな頃から生き物が大好きで、様々な動物を飼っていた著者は、中学2年生の時、骨格見本に興味を持ち、死んでしまったペットのハムスターの墓あばきを思いつきました…。
クジラ博士となった研究者の骨から始まったストーリー。
感想・レビュー・書評
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本当に面白かった!読みやすい!
中村さんの別のクジラの本を読んだので
こちらも読んでみようと思った。
最近クジラのことが知りたくなって色々と読んでいるけれど、この本はクジラの生態や特徴だけではなくて、クジラそのものを取り巻く世界のことが書かれている。一歩引いた目で現在の地球におけるクジラという存在を知ることができる。
ますますクジラが好きになった、もっと知りたい。
クジラもそれを研究する人たちも海のことも、普段の生活とはかけ離れていてすこし遠い世界のこと、憧れの存在みたいになってしまいがちだけれど、海にはクジラひとつひとつの個体がたしかに生きていて、それらを地道に知ろうとする人たちがいるおかげで、情報が得られる。
物事を多面的に、より深く知ろうとすることでこんなにも世界って開ける、広げていけることができるんだなあ。
文体もユーモアに溢れていて、たまにクスッとしてしまった。とっても良い本でした。
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クジラの研究者である著者が、なぜクジラの研究を志したのか、クジラを研究するとはどういうことなのかを語ります。
子どものころから生き物が好きで、ザリガニや虫を捕まえることに熱中し、犬・猫・鳥はもちろんのこと、様々な生き物を飼っていたという。中学の理科教師に見せてもらった骨格標本に興味を持ち、自宅の庭に埋めてた亡くなったペットのハムスターを掘り起こし、骨格標本を作って夏休みの宿題として提出したという。著者もすごいけれど、それを許したご両親が凄すぎる。私だったら、絶対「そんなかわいそうなこと、やめなさい!」と言ってしまうだろう。
クジラの調査といえば、当然のように登場するシーシェパード。学生の時、南氷洋の調査船に乗っていて遭遇したそうだ。その時のシーシェパードの船の一つがファーレイ・モワット号だったとか。私の大好きな作家の一人だが、ちょっと感情的な行動をする団体の船の名前だったことが、残念だった。
クジラは、まだまだ知られていないことの多い動物だそうだ。調査・研究をすることに障害の多い分野でもありそうだけれど、新たな事実を見つけてほしい。 -
クジラの研究者である著者が、どのように興味を持ってその道を進んだのか、研究者としてどのようなことをしてきたのかが紹介されている。
シーシェパード遭遇の話もある。海に落ちたメンバーの救助活動が終わり次第、救助活動に協力した日本調査団に礼を言うと同時に妨害行為を再開すると宣言をされた話などは、現場にいた人にしかわからない話。
漢字にルビも振られているし、わかりやすく書かれているので、やりたいことが見つからない、と思ってる10代は試しに1章節でも読んでみると面白いことが見つかるかも。 -
小さな頃から生き物が大好きだった著者が知的好奇心を育み、クジラの研究者になった過程を書いたノンフィクション。率直でわかりやすく、おもしろい。イマイチわからなかった研究職について、なんとなくわかった。
中学での牛や豚の内蔵観察から始まり、可愛がっていたハムちゃんの墓暴きからの骨格標本つくりにタヌキでの失敗、そして大学でのフィールドワーク。さまざまな出会いが現在の著者をつくっているんだなあ。進路について考えている学生さんにおすすめ。 -
へえー! って思う話がいっぱいだけど、装画や本文絵が著者本人のものっていうのが地味に驚いた。
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骨に始まり、骨に還る。
クジラの研究者・中村玄さんの半生。
〇骨格標本を作るのは、いろんなエネルギーに突き動かされてのものだなあと思う。自分は想像だけで挫折した。
クジラのさばき方の図解、一見の価値あり。始めて見た。
〇研究者の懊悩も、そのまま書いてる。
〇シー・シェパードはやっぱ海賊だな。海に落ちた仲間を助けさせといて~からのエピソードは笑ってはいけないけど笑った。ここまで吹っ切れていると清々しい。腹立つけど。
〇これから、クジラの研究が進んでいくことが楽しみだ。
〇盛口満センセイ、ホネホネ団
著者プロフィール
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