杜子春 (スラよみ!日本文学名作シリーズ)

  • 理論社 (2024年8月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (168ページ) / ISBN・EAN: 9784652206379

作品紹介・あらすじ

言葉の壁をこえて、古典や名作のほんとうの面白さを体験してもらいたいと企図したシリーズです。読みやすい現代語を用いていますが、原文の意味をできる限りそのまま伝えるように努めています。
『杜子春』――貧しい若者が一夜にして、洛陽一の金持ちになります。しかし、金を使い果たして、また一文なしに。貧乏と贅沢をくりかえす若者が、最後に見つけたものとは? 他、『トロッコ』『戯作三昧』『開化の殺人』『藪の中』を収録。短編小説の名手芥川龍之介の最高傑作集

感想・レビュー・書評

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  • 現代語訳された『杜子春』など5編。

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    何があっても声を出すなよ、と仙人に言われて猛獣に襲われて身体がバラバラになる幻想を見せられても声を出さない。けれど、母親が痛めつけられる様を見せられたときに声を出して、幻想が解ける。
    親がやられてるのを見て黙っているようなら殺そうと思っていた、仙人は言う。

    色んなところで引用されているこの幻想責めは『杜子春』からきていたのか! と思いながら読んだけど、解説を読むと、さらに元ネタがあってそれは唐の時代に書かれたらしい。
    そもそも芥川龍之介自体が古今東西の題材を下地にして物語をつくる創作姿勢だったと解説に書かれている。なるほどなあという感じだ。

    糸井重里がつくったゲーム『MOTHER2』にも杜子春オマージュの場面があったことを思い出す。
    唐の時代の物語を元ネタに芥川龍之介が『杜子春』を書き、それを読んだ糸井重里がさらにオマージュして自分のつくるゲームに登場させる。繋がりを感じる。

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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