子どもを病人にしたてる親たち

  • 明石書店 (2003年3月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784750317106

感想・レビュー・書評

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  • 本書は『CAPニューズ』という子どもの虐待防止に取り組む団体の発行する紙面に連載されたもののようで、それを大きな修正をすることなく刊行されたそう。なので、一貫して平易な表現でわかりやすく、読みやすいため、あっという間に読み終えた。

    代理ミュンヒハウゼン症候群は、多くは母親による子への、医学的身体虐待である。母は、子に意図的に繰り返し医学的処置の必要な状況(怪我をさせたり、細菌感染させたり等々)を作って医療機関に駆け込み、自身は、病気の子どもを献身的に支え、懸命に治療に協力する母親を演じることで、周囲から「良き母親」という評価を得ることに心酔する。どう考えても、母の精神的もしくは人格的な問題が原因だと思えるのだが、最初にこの代理ミュンヒハウゼン症候群を提唱したイギリスの小児科医メドウ氏は、虐待の一形態としての提唱だったらしい。
    今では、おそらく私の認識が広く一般的に(代理ミュンヒハウゼン症候群自体が、それほど一般的に知られた疾患ではないとは思うが)知られている病態だと思うのだが、第一提唱者のメドウ医師はあまり納得がいっていないようでもある。
    最近でも、この症候群であると思われる母親による虐待のニュースがあったが、被害に遭った子どもの、精神的身体的影響が非常に心配される。
    サバイバーである子どもが成人して、自身の体験を発表する機会も出てきているよう。被虐待による心身に受ける傷の深さを思うと、巧妙な母に騙されず、いかに早く医療者や周囲の人間が、この暴挙に気付けるかが焦点。

  • 我が子を病人に仕立てる親は少数派なのかな。
    ここまで常軌を逸したものは少数派だと思うけど、程度の差こそあれ、案外少なくないのかな、なんてことも思ったり。

  • 病理はごく単純に思うけれど、その常軌を逸する行動には驚き!ごくごく少数派ではあるが、ミュンヒハウゼン症候群を知っておくことは臨床には必要。

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著者プロフィール

社会福祉法人 子どもの虐待防止センター理事長。小児科医
著書・訳書にシェリルL. カープ、トレーシーL. バトラー
『虐待を受けた子どもの治療戦略─被害者からサバイバーへ』(西澤哲との共訳。1999、明石書店)
『子どもを病人にしたてる親たち─代理によるミュンヒハウゼン症候群』(2003、明石書店)など

「2003年 『虐待された子ども』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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