韓国近現代史 1905年から現代まで (世界歴史叢書)

著者 :
  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750331256

作品紹介・あらすじ

日本による植民地支配から解放へ、南北分断による戦争と軍部独裁から民主化の時代へ、そして高度資本主義の発達と大衆消費社会の出現……。激動する近現代の韓国の歴史をどのように理解すれば良いのか。TK生として民主化運動を支えた著者が描く韓国民衆の歩み。

感想・レビュー・書評

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  •  これは「韓国近現代史」という歴史書なのか、それとも政治的プロパガンダの書なのかと読後に思ってしまった。
     本書は、徹頭徹尾「日本の侵略」を告発するかのように日韓の歴史を語っている。
     確かにそのように見える一面も日韓の歴史のなかにはあるのだろうが、本書の内容はあまりにも学問として冷静さを欠いているのではないだろうかとも思えた。
     本書の視点が、現在の韓国国民の主流の認識なのだろうか。だとすれば、日本との歴史認識の落差はあまりにも大きいと思う。
     日韓の関係を扱った歴史書は少ないと思うが、もっと冷静な目と大きな視点の本を読んでみたいと思った。少なくとも本書は、歴史的視点という意味では偏っているようにも思えた。

  • 数字や資料が豊富。でもそこから意味を読み取れない不勉強の身には解説・注釈がほしかった。
    たまに主語が飛んだり漢語文化圏ゆえのすれ違い的な言葉の使い方があったりで、文章的にはやや読みにくい。
    にもかかわらず最後まで興味深く読めた。
    ニュースに出てくるあれやこれやはこんな背景があったのね、こんな意味だったのねと。

    戦争前後はほとんど日本史だなあ…なのになんで私はこんなに知らないんだろう。
    教科書検定のくだりが100年後のつくる会と大差なくてもう笑うしかない。
    日本賛美以外は「偏っている」とみなす人は今でも(今はなおさら)たくさんいる。
    日本で教わるものだけを見ていたら日本信仰しか身に付かないから、他国の視点を取り入れるのは大事だ。

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著者プロフィール

1924年生まれ。ソウル大学で宗教哲学を専攻。朴軍事政権下、月刊『思想界』主幹。1972年来日。東京大学大学院での研究を経て、1993年帰国まで東京女子大学教授。帰国後は、日韓共同歴史研究委員会韓国側座長、韓日文化交流政策諮問委員長、翰林大学日本学研究所長などの要職を歴任、日韓交流の礎を築いた。
主な著作『池明観自伝境界線を超える旅』(岩波書店)、『T・K生の時代と「いま」――東アジアの平和と共存への道』(一葉社)、『ものがたり朝鮮の歴史』(明石書店)、『韓国近現代史――1905年から現代まで』(明石書店)、『増補版・韓国文化史』(明石書店)

「2011年 『叙情と愛国 韓国からみた近代日本の詩歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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