イスラエルを知るための60章 (エリア・スタディーズ) (エリア・スタディーズ 104)

著者 :
制作 : 立山 良司 
  • 明石書店
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750336411

作品紹介・あらすじ

ユダヤ民族主義運動から生まれたイデオロギー国家イスラエルを、国民は、一瞬も退屈な時がない国と呼ぶ。その激動の歴史、多様な社会、そして人々の暮らしの素顔を紹介する。これまで一面的にしか知られてこなかった国の現実を知ることができる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 請求記号:302.285/Ta 図書ID:10035515

  • 2010年9月に悲願だったOECD加盟を果たして、名実ともに先進国の仲間入りを果たした。
    イスラエル社会は時にイスラエル人が芸術的なディベート文化と自負する、誰とでも率直に意見を述べ合う土壌がある。
    イスラエルにとって安定的な武器供給源の確保は死活問題であった。最初はチェコから後にはフランスから供給してきた。しかしどちらも親アラブ路線に転嫁した事実が示すように、いつまでも武器を打ってくれる保障はなかった。こうした状況下でイスラエルは西ドイツとの軍事協力の可能性を探り、国内の反ドイツ世論とは裏腹に、早期の国交樹立を求めてきた。

  • 知っているようでよく知らなかったイスラエルという国のことが朧げながらわかった。
    全てのユダヤ人が必ずしもユダヤ教徒とは限らないし、安息日に何にも仕事をしない(電話すら禁止)というのも敬虔なユダヤ教徒限定ということもわかった。肉と乳製品を同時に食べることは厳禁で、イスラエルのマクドにはチーズバーガーがないとか驚き。
    しかし、シオニズムの実態や核武装疑惑とか諸々から、何ともきな臭い国だと思った。

  • イスラエル企業の活躍を最近、仕事でよく目にします。その割には馴染みがないし治安が悪いといったイメージしか持ち合わせていない自分がいました。

    へえ、そーなんだ と驚きの連続。情報も新しいし。

    さて、イスラエルの公用語はご存じですか?

  • 「一瞬も退屈のない国」
    イスラエル人は自国のことをこう評すらしい。
    初聞では、なんと悠長な、と不審に思った。未だ緊張感がありいつども果てぬ国、というのがイスラエルへ対するイメージだった。
    しかし、近くて遠い彼の国を語るにはあまりに相手を知らなすぎる。ということで、本書を手に取った。

    読んでみて驚いたのは、その多様性だ。
    アラブ諸国に囲まれたユダヤ人国家、ということでさぞかし国民が一体となって国を形成している、と思いきや、そうえもない。
    イスラエル人2人がいれば政党が3つできる、という国民性通り、全国統一一区制の比例代表は多党制を生み出し、議論はすれど意見はまとまらない。立場を異にする議論好きが集まるんだから当然だが。そのために憲法制定も延期され、今は基本法が最高法となっている。
    国民の民族・思想の多様性もあり、外事のみならず内事へもかなりの労力を注ぎ込んでいる模様。アメリカは類似の国民構造を持っているように思うのだが、成立の背景、時代・地理的状況の違いからかここまで複雑にはならなかった模様。

    全部を理解することが難しく、ちょこちょこ表面をなぞる程度にして読んだ箇所もあるが、イメージから一歩進んだ事実に肉薄できた、ように思う。

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著者プロフィール

防衛大学校名誉教授、(一財)日本エネルギー経済研究所客員研究員。中東現代政治。在イスラエル日本大使館専門調査員、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)職員、(財)中東経済研究所研究主幹、防衛大学校総合安全保障研究科・国際関係学科教授などを歴任。主な著書に『ユダヤとアメリカ――揺れ動くイスラエル・ロビー』(中央公論新社、2016年)、『エルサレム』(新潮社、1993年)、『イスラエルとパレスチナ――和平への接点を探る』(中央公論新社、1989年)、『中東政治学』(有斐閣、2012年、共著)、『中東の予防外交』(信山社、2012年、共著)など。

「2018年 『イスラエルを知るための62章【第2版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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