脱・貧困のまちづくり 「西成特区構想」の挑戦

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750338552

作品紹介・あらすじ

大阪橋本市政の下、西成・あいりん地区のまちづくり・まちおこしをめざす「西成特区構想」に応えて、市民の立場から、中長期的視野に立つ様々な具体的政策を提言する。不況や財政難にあえぐ全国各地のまちづくり・まちおこしへのヒントともなる、注目の一冊。

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  • 東2法経図・6F開架 368.2A/Su96d//K

  • 【書誌情報】
    ISBN  9784750338552
    判型・ページ数 A5・144ページ
    出版年月日 2013/07/25
     大阪橋本市政の下、西成・あいりん地区のまちづくり・まちおこしをめざす「西成特区構想」に応えて、市民の立場から、中長期的視野に立つ様々な具体的政策を提言する。不況や財政難にあえぐ全国各地のまちづくり・まちおこしへのヒントともなる、注目の一冊。
    http://www.akashi.co.jp/book/b120667.html

    【目次】
    はじめに〔大阪市特別顧問(西成特区構想担当) 学習院大学経済学部教授 鈴木亘〕 [003-004]
    目次 [005-007]

    第1章 「西成特区構想」の問題意識と方法論〔鈴木亘〕 008
    1. なぜ今、西成特区構想なのか? 008
    2. この先一〇年、二〇年の間に急速に進むさらなる危機 10
    3. 目の前の問題解決と将来への戦略的投資という「車の両輪」 12
    4. 「マイナスをプラスに」という発想転換 18
    5. 過度に公費に依存しない民間主体の改革 21
    6. 行政の押し付けではなく、住民参加型の政策立案プロセスを 22

    第2章 「西成特区構想」の具体的施策〔鈴木亘〕 025
    I. 目前にある困難な課題に対する短期集中的な対策
    1. 野宿生活者、高齢日雇労働者、生活保護受給者の自律・就労支援 26
    2. 地域内福祉の課題、社会的資源の活用 27
    3. 医療問題・結核対策 30
    4. 治安対策・不法投棄、公園テント・小屋掛けの平和的解決 32
    II. 将来に向けた中長期的な対策
    5. 子育て施策、子育て世代の呼び込み策 33
    6. 教育施策 36
    7. 観光・国際観光振興、アート振興策 37
    III. 将来のための投資プロジェクトや大規模事業
    8. あいりん総合センターの今後のあり方、日雇労働市場の今後のあり方、新今宮駅前再開発のあり方、未利用地域の戦略的活用、ハウジングとまちづくり 40

    第3章 生活保護と地域福祉〔原昌平〕 043
    1. 高齢・傷病・障害の世帯が八割以上 43
    2. 高齢・中高年の単身男性がきわめて多い 44
    3. 対策の重点をどこに置くか 45
    4. 日常生活のサポート 45
    5. 仲間・居場所・生きがいづくり 46
    6. 保護の実施体制 47
    7. 住宅扶助の見直し 47
    8. 生活保護のプラス効果 48
    9. 大阪市の財政負担は実質五%ほど 49

    第4章 日雇労働市場の将来〔福原宏幸〕 051
    はじめに 051
    1. あいりん地域日雇労働の現状 052
    2. あいりん労働政策の現在と課題 056
    3. あいりん地域日雇労働市場の縮小とあいりん労働政策の将来 057

    第5章 医療問題の改革〔原昌平〕 060
    1. 保護費の半分近くが医療扶助費 60
    2. 過剰診療などの問題はあるが規模は不明 61
    3. 医療扶助費の伸び方はゆるい 61
    4. 西成区などのウエートは低下 62
    5. 保護費に占める医療扶助の割合は低下 64
    6. 一人あたりの医療費は入院と入院外で大差 64
    7. 外来の医療費はとりたてて膨張していない 65
    8. 外来における問題是正の重点 65
    9. 通院医療機関等確認制度 66
    10. 医療機関向けの対策 
    11. 入院を抑える効果は大きい 68
    12. 「行路病院」をめぐる問題と対策 68
    13. 単身高齢者が入院しないで済む地域の医療・福祉 70
    14. 大阪社会医療センターの今後 70

    第6章 結核対策〔高鳥毛敏雄/原昌平〕 072
    1. 下げることができた罹患率 72
    2. 新たな目標 73
    3. 結核対策の基本 73
    4. この間の大阪市の結核対策 74
    5. あいりんの結核医療の現状と課題 76
    6. ワンストップの結核センター 77
    7. プライマリケア体制の充実 78
    8. 大阪全体の結核対策の中枢機能 78
    9. 生活支援を含めた結核対策 78

    第7章 観光振興の戦略〔松村嘉久〕 080
    1. あいりん地域における地域機能分化 80
    2. あいりん地域の簡易宿泊所の現状と課題 82
    3. 大阪国際ゲストハウス地域(仮称)の名付け、線引き、計画とプロモーション 83
    4. 国際ゲストハウス地域創出への潮流づくり 84
    5. 新今宮ターミナル構想について 85
    6. 夜市による賑わいの創出 86
    7. 社会政策としての屋台街 87

    第8章 住宅市場の改革〔水内俊雄〕 089
    1. 生活保護が動かす住宅市場の実態 89
    2. 生活保護を基礎とする住宅市場成立のプロセス 91
    3. 家政サービスへの対価 94
    4. 良質な住宅供給の選択肢 95
    5. 市街地改造方式や未利用地域の特定目的利用による地域の再生 96
    6. より上質な住宅供給の可能性 98
    7. 未利用地、空閑地の特定目的利用による地域の再生 98

    第9章 地域マネジメントによるまちの再生〔寺川政司〕 102
    1. 「日雇労働市場」から「リノベーション特区」へ 102
    2. 居場所と再価値化 103
    3. ハウジング・まちづくりから見た地域の情勢把握 103
    4. 特区構想におけるハウジング・まちづくりに関わる提案の主な視点と骨子 104
    5. 「リノベーション特区」の構成要素 106
    6. さいごに――「コレクティブタウン」というまちの将来像 116

    第10章 まちづくり運動の歴史から〔ありむら潜〕 117
    1. 人生にこんなことってあるのかと 117
    2. なぜボトムアップ型にできたのか 119
    3. 中身の評価 121
    4. 提言実施へ向けたバトルは続く 122
    5. こうして半年が過ぎた今 122

    終章 総括と展望――特区構想をめぐる現状と今後の施策の在り方〔鈴木亘、水内俊雄、ありむら潜、臣永正廣(西成区長)〕 124
    ● 有識者座談会を振り返って 125
    ● 有識者座談会が残した課題 126
    ● 平成二五年度の特区予算、事業について 129
    ● 予算をめぐる隠れた攻防 133
    ● エリアマネジメント協議会について 135
    ● 官と民の連携の在り方 137
    ● 新しい事業体と人材育成の重要性 139

    あとがき〔鈴木亘〕 [141]
    執筆者紹介 [142]

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著者プロフィール

1991年生まれ。現在、東京大学大学院人文社会系研究科助教。専門は美学。主な論文に、「ランシエールの政治的テクスト読解の諸相──フロベール論に基づいて」(『表象』第15号、2021年)、「ランシエール美学におけるマラルメの地位変化──『マラルメ』から『アイステーシス』まで 」(『美学』第256号、2020年)。他に、「おしゃべりな小三治──柳家の美学について 」(『ユリイカ』2022年1月号、特集:柳家小三治)など。訳書に、ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『受肉した絵画』(水声社、2021年、共訳)など。

「2024年 『声なきものの声を聴く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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