子どもの貧困と教育機会の不平等 -就学援助・学校給食・母子家庭をめぐって-

著者 :
  • 明石書店
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750338941

作品紹介・あらすじ

世界的にみても深刻な日本の現状を踏まえ、2013年6月、「子どもの貧困対策法」が成立した。本書では給食費未納問題、就学援助の現状など、主に教育費用と貧困問題について多角的に検証し、子どもの貧困削減のための政策を考える。

感想・レビュー・書評

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  • ◯子どもの貧困について勉強しようと思い読んでみた。内容としては就学援助に比重が置かれている。図表のデータが多数まとめられており、2013年ごろの状況がよく分かる。
    ◯制度論、政策論としては、問題提起型であり、具体的な施策までは論じられていない。◯◯すべき、では具体的にどのような施策が必要かが提案されていない。
    ◯議員立法についての記載があり、興味深い。筆者の経験ならではの章であると思う。
    ◯ただ、本として読んだ時に、貧困に関する本というよりは、細切れに批判を論じているだけに思え、さらには議員立法がどのように効いてくるのかがイマイチよく分からない。貧困は物言えぬ市民の身近で大きな課題ということであり、国会議員を通じて行政府を動かすべきだから、議員立法について記載しているのだろうか。それ以上に貧困を無くすための政策の議論を研究した方がいいような気がした。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00492825

    世界的にみても深刻な日本の現状を踏まえ、2013年6月、「子どもの貧困対策法」が成立した。本書では給食費未納問題、就学援助の現状など、主に教育費用と貧困問題について多角的に検証し、子どもの貧困削減のための政策を考える。(出版社HPより)

  • 東2法経図・6F開架:369.4A/G19k//K

  •  元参議院事務局職員で、現在は跡見学園女子大学准教授の著者が、自らも関わりをもった「子どもの貧困対策法」などをふまえ、日本の子どもの貧困状況を教育問題に的を絞ってまとめたもの。

     図表やデータが多数駆使されているが、子どもたちを思う「熱さ」が根底にあるため、白書的な無味乾燥には陥っていない。

     貧困家庭ではないのに子どもの給食費を払わない親がいる、という話が一時期マスコミを賑わせた。しかし、本書のデータを見れば、給食費未納はまぎれもない貧困問題であって、払えるのに払えない親はごく一部だとわかる。

     これは、生活保護バッシングの構図とよく似ている。
     不正受給や、生活保護費をパチンコですってしまう者などはごく一部であるのに、そちらが多数派であるかのような印象操作がなされ、いたずらに偏見が助長される構図と、である。

     給食費未納や就学援助の現状、母子家庭の母親のパートタイム労働の過酷な現状などを通して、深刻化する子どもの貧困、教育機会の不平等が鮮やかに浮き彫りにされていく。

     1997年の時点では母子家庭の母親の約7割が正社員であったのに対し、2007年には正社員の割合が半減した……などという具体的データの積み重ねに、強い説得力がある。

     近著『野心のすすめ』で、「いまの世の中で教育をロクに受けていない人というのは、単に努力しない人だとみんなわかっているから、ちゃんとした男の人は高校中退の女の人にはまず近寄りません」などとフザケたことを書いた林真理子に、本書を送りつけて読ませてやりたくなった。

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著者プロフィール

跡見学園女子大学マネジメント学部准教授

「2018年 『子どもの貧困と食格差』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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