「一帯一路」を検証する 国際開発援助体制への中国のインパクト

  • 明石書店 (2024年4月2日発売)
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本 ・本 (282ページ) / ISBN・EAN: 9784750357492

作品紹介・あらすじ

中国が2013年に提唱した「一帯一路(BRI)」構想からおよそ10年。中国のドナーとしての急速な台頭が、途上国の開発や国際開発援助体制にどのような影響を与えてきたのか。そして「中国モデル」「北京コンセンサス」とは何なのか。アジア・アフリカのいくつかの国々の現地調査に基づき、具体的客観的に検証する。

感想・レビュー・書評

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  •  著者自身は中国にやや批判的ながらも、断定を避け功罪両面の様々な論を紹介し多角的に見ている、との印象。序章では「悪玉論」と「善玉論」の両方を紹介する。
     台頭する中国の国際援助協調体制への挑戦と、欧米自身の内向き化。同体制への中国取り込みの可能性。途上国の民主主義後退の中国要因と内発的要因。日中によるインフラ整備の競争と相乗効果。中国の経済協力の「リベラル化」仮説など。
     また、現在の中国の援助が1960〜80年代の日本と類似、カンボジアと日本の近代化過程比較、といった視点も興味深い。

  • 東2法経図・6F開架:333.8A/I51i//K

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著者プロフィール

1956年広島県生まれ。東京大学教養学部国際関係論卒、同大学院社会学研究科国際学修士、同大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。野村総合研究所、日本国際問題研究所、山梨大学、ハーバード大学国際問題センター、世界銀行政策調査局(ガバナンス研究)および業務政策局(脆弱国家ユニット)を経て、現在、専修大学経済学部教授。専門分野は、国際開発の政治経済学、開発援助政策分析、ODA評価、紛争と開発、等。著書として、『社会調査からみる途上国開発――アジア6カ国の社会変容の実像』(明石書店、2017年)、『紛争後の復興開発を考える――アンゴラと内戦・資源・国家統合・中国・地雷』(創成社、2014年)、『国際協力のレジーム分析――制度・規範の生成とその過程』(有信堂高文社、2013年)、編著として、『開発と平和――脆弱国家支援論』(有斐閣、2009年)、『開発政治学を学ぶための61冊』(共編、明石書店、2018年)、などがある。

「2024年 『「一帯一路」を検証する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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