家族写真は「 」である。

著者 :
  • 亜紀書房
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本棚登録 : 97
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750513195

作品紹介・あらすじ

もし1度きりしかシャッターを押すことができないとしたら、何を撮るだろう。そんな素朴な疑問からオトン、オカン、兄ちゃんを撮り始めた写真家・浅田政志。そうしてできた『浅田家』は、写真ファンだけではなく、普段は写真集を買わない人々にも共感をもって迎えられた。
奇しくも選んだ「家族」というテーマは、どうして親は子どもを撮りたいと思うのか、日本人にとって写真はどんな存在なのか、家族っていったい何なのか、もっと大きな問題へと広がっていった。
写真家・浅田政志が生まれるまで、『浅田家』製作の裏側、震災後、被災地で行った家族写真洗浄のボランティア、日本の家族を追いかける「みんな家族」プロジェクト……。本書は、木村伊兵衛賞作家の浅田政志の、家族論であり写真論である。

感想・レビュー・書評

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  • 著者の話はいろいろなところで聴いたことがあるつもりだったが、やられた。「みんな家族」のところで。

    ある家族の話。4才の長男は何万人に一人という難病であるとわかり、以来、母は病院のベッドに寄り添い、父は働きに出るし、妹は祖父母らに預け、離ればなれになることが常になった。振り返ってみると、休日の朝、皆(4人とも)いつも遅くまでたたみの上の布団でごろごろしている時間が幸せだったと。そして、病室から長男がみた虹が印象的だったことから、これを4人のシャツのモチーフにして、寝っころがった写真を撮ったのだという。

    とても幸せそうに写っていた。長男はほどなく亡くなる。家族はみな、展覧会での大判のプリントをみて、大変喜んだという。

    ハレの日をキッカケに撮ってくれという依頼が多いだろう、と元々は思っていたが、むしろ実際は、死に向かうプロセスを意識した依頼が多く、考えさせられるとか。
    正直、著者にも悩みが多いよう。
    「家族」とは、「死に向き合うこと」だと、今、強く思う。

    家族の日常の細かなことに、今までよりも、幸福感を抱くようになる一冊。

  • 浅田家 の写真集は面白く、なおかつ温かみがあって好きです。その、浅田政志さんのエッセイ。
    家族写真って、やっぱりいいなぁ、と思える一冊でした。
    一枚の写真から広がる何かがある!

  • 映画「浅田家」が気になって、写真集を観てみたいと思ったら?図書館の予約数がかなりで…。
    こちらを先に読んでみました。
    家族写真に纏わるエピソードは、それぞれの家庭でそれぞれにあるもの…一枚の写真に、その想いが詰まっています。
    浅田さんのご家族は、「愛」に溢れてるなぁ…と、改めて確認。
    だからこそ、あの写真に繋がっているのでしょう。
    ニッコリしたり、ジーンとしたり…。
    家族写真は「…」である。
    皆さんは、「…」にどんな言葉が当てはまるかな? 

    お父様が撮った年賀状写真から繋がる今…。
    印象的だったのは?看護師のお母様と包帯だらけの?ご家族の写真のエピソード。
    当時、大変だったと思いますが、こんな風に眺めると…クスっと笑顔になりますね(´艸`*) 

    浅田さんは、データでなくプリントを…と。
    震災で写真洗浄ボランティアに参加されたことで、その想いは一層強いものになったとか…。

    『アルバムという形が拾われる対象になったことを考えれば、少なくても写真に関しては、何かあったとき(地震や津波のように非日常の災害時)には形になっていないとダメなんだなってことがわかりました。形になっていれば信号になるというか。せめてプリント、できたらアルバムの形にしておけば、自分のところに戻ってくる可能性が生まれる。』(本文より)。

  • タイトルの「」は何かなと思っていたが、最後まで読んで納得。自分も家族写真を浅田さんに撮ってもらいたいな、と思った。デジタルになってからプリントなんてほぼしなくなってしまったので、まずプリントしてアルバムを作りたい。あと災害時に備えて写真を持ち運びやすい所に置き、防災袋にも入れば少し入れたい。

  • 家族写真は「」である。 浅田政志
    「」の中に入るのは。家族写真の定義。
    自分は、この人がやるほどの演出はやらないと思うけど、演出が無い中で、日常の中で雰囲気を残せる写真を撮れたらいい。
    自分の家族の写真の撮り方、少し変えてみるか。考えてみるか。大野さんのとこに行った時も、もっと目標立てて撮ってみたい。と、アウトプット書きながら思った、アウトプット大切。

  • 写真集「浅田家」をちらっと見て、一家揃ってコスプレして写真撮るなんて、ちょっとおかしな家族だなぁ、と思っていた。でも、肝心なのはそこじゃなかった。そういうことを続けることができる「家族」なのだった。

    家族写真といえば、写真館で七五三、成人式。みんなよそゆきの顔で写っているのが普通だろう。
    浅田氏の撮影する家族写真は、とことん演出する。大笑いしたり、大袈裟にポーズをとったり。一見ふざけているように見えても、それはその「家族」「人」を、を余すところなく表現するためなのだと知る。(ただもうおもしろがってるのもあると思うけど、それも楽しい)

    この本では、写真家浅田政志氏が、2008年に「浅田家」を出版してから今日まで、「家族」や「仲間」の写真に関わって仕事をされてきたのかが、よくわかる。
    震災で失われた家族のアルバム再生記録。出張家族写真撮影、ワークショップなど、日本のあちこちで、浅田氏は今も写真を撮り続けている。
    お兄さんが結婚して、子供が生まれ、家族が増えた浅田家。そのお嫁さんも赤ちゃんも新たに浅田家家族写真に参加しているという。今では、そういうことができる家族って、素晴らしいと思う。

  • 家族の形は人それぞれ。
    家族とは、自分のいちばん最初のものさし。
    家族アルバムは、家族たちがおのおののものさしで引いて出来た図形だと、この本を読んで感じました。

  • 現代に生きる家族写真の必要性

  • 家族写真

  • 週刊金曜日で見たことある。お揃いの虹のTシャツを着て寝転んでいる4人家族の写真。たーくんは☆になった。この写真が忘れられない。やっぱり家族写真ていいな。今年もやっぱり家族写真撮ろ!

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著者プロフィール

『浅田家』で 第34回 木村伊兵衛写真賞を受賞した若手実力派。
著書に『NEW LIFE』 『家族写真』 『家族写真は「 」である。』『くまモン、どこ行くの?』 など。

「2018年 『宮崎牛家族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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