間取りと妄想

著者 : 大竹昭子
  • 亜紀書房 (2017年5月26日発売)
2.95
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750515076

作品紹介

世界初(!?)の間取り小説集
13の間取り図から広がる、個性的な物語たち。身体の内と外が交錯する、ちょっとシュールで静謐な短編小説集。

まず家の間取を決め、次にそこで展開される物語を書いたのは大竹さんが世界初だろう、たぶん。13の間取りと13の物語。
―藤森照信氏(建築家・建築史家)

家の間取りは、心身の間取りに似ている。思わぬ通路があり、隠された部屋があり、不意に視界のひらける場所がある。空間を伸縮させるのは、身近な他者と過ごした時間の積み重ねだ。その時間が、ここではむしろ流れを絶つかのように、静かに点描されている。
―堀江敏幸氏(作家)

川を渡る船のような家。海を見るための部屋。扉が二つある玄関。そっくりの双子が住む、左右対称の家。わくわくするような架空の間取りから、リアルで妖しい物語が立ちのぼる。間取りって、なんて色っぽいんでしょう。
―岸本佐知子氏(翻訳家)

間取りと妄想の感想・レビュー・書評

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    13の間取り図から広がる、個性的な物語たち。身体の内と外が交錯する、ちょっとシュールで静謐な短編小説集。
    まず家の間取を決め、次にそこで展開される物語を書いたのは大竹さんが世界初だろう、たぶん。13の間取りと13の物語。
    ―藤森照信氏(建築家・建築史家)
    家の間取りは、心身の間取りに似ている。思わぬ通路があり、隠された部屋があり、不意に視界のひらける場所がある。空間を伸縮させるのは、身近な他者と過ごした時間の積み重ねだ。その時間が、ここではむしろ流れを絶つかのように、静かに点描されている。
    ―堀江敏幸氏(作家)
    川を渡る船のような家。海を見るための部屋。扉が二つある玄関。そっくりの双子が住む、左右対称の家。わくわくするような架空の間取りから、リアルで妖しい物語が立ちのぼる。間取りって、なんて色っぽいんでしょう。
    ―岸本佐知子氏(翻訳家)
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    個人的に、子どものころから家の平面図を眺めてはあれこれ想像するのが好きだったので、タイトルが魅力的過ぎて手に取った。それぞれの物語の初めに平面図が置かれているので、物語を読みながら図面を改めて眺めて想像をたくましくし、また物語に戻って先を愉しむ、という読み方をした。文字を追っているだけの時以上に、見知らぬ町や世界にトリップした感じが強くして、興奮する読書タイムになった。密室ミステリなどでもよく間取り図が載せられているが、それとはひと味違うのめり込み方ができる一冊である。

  • 「”世界初”の間取り小説集!」というコピーに惹かれて、発売から間もなく手に取った。懐かしの青焼きコピー風にデザインされたカバー・表紙がシックで可愛い。

    表紙デザインのような、いささかエキセントリックな間取りの建物を中心に据えた連作短編集。最初の「船の舳先にいるような」を読んで、アラサー女性が思い立ってデザイン住宅を建てる、中島たい子『建てて、いい?』のような努力の話が続くのではないかと思っていたが、続けて読んでいくと、ちょっと違った。語り手自身の住む家のことだけではなく、お隣の家のこと、付き合いのある人と行った家のことなど、視点の幅は広いし、別に家が主役というわけではない(重要な要素ではあるけど)。この間取りの家を選んだ、持ち主や借り主の考えや人生のうち、何日かを切り取った出来事の入れ物、という形の「間取り」なんだろう。それに、どの作品も、間取り自体というよりも、そこから見える景色や、そこから一歩出たときの、今までとは違った新鮮な感覚を描いた作品が多かったように思う。

    シンプルでクリーンな筆致に品よくのせられた色っぽさが非常に好み。川上弘美作品のような濃厚さを求めるとちょっと違うと思うけど、中島京子『妻が椎茸だったころ』がお好きなかたは楽しめると思う。

    各章に登場する部屋の間取りが、読んでいる途中で「どうだったかな?」となっても、ページをいちいち戻らなくてもいい体裁に作られているという、さりげなくも気の利いた造本も素敵。

  • 間取り見るのは楽しいなあ。

  • 間取り図からの妄想好きかも

  •  建物の間取りをモチーフにした13編の短編集。
     各作品の冒頭にシンプルな手書きの間取り図が示され、読者の想像を刺激する。どの作品も短く、特に起承転結がある訳でもない。機内雑誌に旅の小説が掲載されているように、建築雑誌に連載されていてもおかしくない小品たちが収められている。

     土地の構造のせいで一風変わっている間取りや、住んでいる人にしかわからないこだわりの間取り、どこにでもある何の変哲もない間取りが、人の記憶や気持ちの機微と絶妙にシンクロし、ある一瞬を切り取っていく。

     『仕込み部屋』や『カウンターは偉大』『浴室と柿の木』のように心の底に秘められた暗い欲望を描いた作品もあれば、『ふたごの家』や『カメラのように』のように温かな気持ちに包まれる作品もある。
     お気に入りは『船の舳先にいるような』と『カメラのように』。

  • 間取りと妄想。大竹昭子先生の著書。家の間取りから始まる短編小説。とても個性的で楽しく読めました。

  • 変わった間取りの家から紡ぎ出された数々の短編.「船の舳先にいるような」と「浴室と柿の木」が面白かった.

  • 間取りに因んだストーリーというのが独創的で面白いと思いました。私自身は間取りで妄想出来ない(空間認知能力がないので、間取りを見ても想像つかないというのが事実です^^;) ので、添付の間取り図を眺めながらストーリーを楽しみました。話は正直、好みとは言い難いですが、その間取りから生まれる物語には興味を引かれました。

  • 間取り=拘りってお家に住む人達(もしくはその関係者)の短編集。
    普通にありゲな間取りの家もでてくる。
    共通してるのは「その間取りだからこそ」のお話だってこと。
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    面白くないわけじゃない。
    でも、う~ん…なんて言うか…ソソられない。
    でも、面白くないってことでは決してない。
    どういうことかな?と考えたら、私の興味を惹いてたのはお話の中の間取りであって、お話自体ではない ってことに気付きました。
    文章の雰囲気は嫌いではないんだけど。
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    って さっきから「でも」「~ない」「けど」ばっかりで。
    なんだろなぁ。否定したいわけじゃないんだけど(苦笑)
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    実は私、幼い頃新聞チラシの間取りを見ては空想を楽しんでいた、元建築CADオペレータ。
    だからかな、青焼きっぽいカバー、好きだな。
    これは表紙とタイトルから内容を期待し過ぎた可能性大だね。

  • 間取りや家がテーマの短編小説集。
    変わった間取りやエピソードが濃い住居で、その表現が穏やかに展開される。
    個人的には、もう少し掘り下げ専門的知識が散りばめられたものと思っていた。

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