• Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750515892

作品紹介・あらすじ

世界の政治・経済を動かす新座標軸、「反緊縮」を知らなければ、これからの社会は語れない!

人びとにもっとカネをよこせ!
そう、これは新たなニューディールの宣言だ。

日本の経済・社会を破壊した「緊縮」財政主義を超えて、いまこそ未来への希望を語ろう。

【緊縮】政府が財政支出を抑制して、社会をどんどん貧しくしていくケチくさい態度
【反緊縮】政府が積極的に財政支出をして、人びとの暮らしを豊かにする、気前のよい態度

【目次】
反緊縮って何だ! ? 松尾匡
おすそ分けのすすめ 池田香代子
なぜ消費税を社会保障財源にしてはいけないのか 森永卓郎
他者を殴る棒 岸政彦
わたしにとっての反緊縮 生活から政治を語る 西郷南海子
政府の借金なくしてデフレ脱却なし 井上智洋
反緊縮経済学の基礎 朴勝俊
リベラル再装塡のために 宮崎哲弥
日本におけるポピュリズムの困難と可能性:「アジア」という視座 梶谷壊
ヨーロッパを救うひとつのニューディール ヤニス・バルファキス
世界中の革新派勢力への呼びかけ プログレッシブ・インターナショナル

感想・レビュー・書評

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  • 経済成長率には国の借金返済との関係性があることを知った。

  • ネオリベラリズムは巨大な格差社会を生み出し、超富裕層をますますリッチにするシステムを作り上げた。一方で大多数の国民の取り分は一向に増えず、当然総需要も改善しないためデフレを脱却するきざしは全く見えてこない。その中で世界的に反緊縮の声が高まりつつある・・・
    トリクルダウンなんていつまで待っても一滴も落ちてこないわけだし、ものを作っても需要がなければ売れるはずもない。ネオリベ路線で「生産性」を上げても労働が不安定化するだけで、ハッピーなのはひと握りの時流に上手く乗ったリッチだけ。
    確かに今の閉塞感を突破するためには発想の転換が必要で、お金の流れを逆転させる必要はあるだろう。
    国の借金をどう評価するかはいろいろな議論があるけど、政府と日銀が一体化すればいくら国債をばら撒いても大丈夫、みたいな論理は経済の素人にはちょっと素直には受け入れにくかったです。国内需要を増やすためにはやはり富裕層への増税、資産課税とかとるべきところからとったうえで、最低賃金を上げたり消費税を減税したり、公共部門への投資を増やすとかした方がより現実的では?
    まあ、経済はよくわかりません・・・

  • 新自由主義政策・緊縮政策で福祉や教育や医療が削減され経済も停滞し多くの人たちが失業や貧困で苦しむ状態をいかに打破するか。
    対案はシンプルで、財政支出を積極的に行って需要を高めようと言う。そんなこと言っても日本にはたくさんの借金がある、金がないのだから仕方がない、と言うのが政府の説明であり大方の理解だが、本書の筆者たちはそうではないと言う。
    借金は基本的に良くないことだと言う思い込みがあるので、現在の、借金を通じて市場に通貨を提供するシステムをうまく理解できないでいる。政府と中央銀行と民間の銀行の関係を見ればここで言う借金は、我々が金貸しから借りる借金と全く意味が違うことがわかる。
    そのことはおおよそ分かっているつもりでいたが、それでもわからないのはなぜ政府は金がないと言い続けるのかということだ。需要がたらないせいでデフレだと言うことぐらいわかりそうなものなのにだ。金がない、緊縮だと言うことによって彼らは何を実現しようとしているのかが理解できないでいた。
    岸雅彦の「他者を殴る棒」と言う文章に、この疑問への1つの答え方が示されていた。

    国の偉い人たちは、国にはお金がない方が色々と都合が良いのではないか、と思うようになった。
    どんな権威も権力も、お金がないんです、予算がないんですよ、だから仕方ないですね、と言うロジックに勝てるものはない。人々をコントロールする上で、これほど有効なものはない。お金がない、ということによって、財務省は文科省に対して権限が強くなり、文科省は大学に対して権限が強くなり、大学は教員に対して権限が強くなる。だってお金がないって言われたら、誰も言い返せないじゃないか。
    」(p.102)

    梶谷懐の論文に示されている、2つの「民主」の相克という視点も面白い。政治的権利の平等を要求する立場と経済的平等を要求する声との相克である。「人権か、経済か」生トレードオフの問題だと考えるのは問題設定が間違っている。「人権も経済も」を共に求めていく政治の方向性があるはずであり、反緊縮の動きはそうした立場になり得るものなのではないか。

  • 編者:松尾 匡
    執筆者:
     池田 香代子
     井上 智洋
     梶谷 懐
     岸 政彦
     西郷 南海子
     朴 勝俊
     宮崎 哲弥
     森永 卓郎
     ヤニス・バルファキス
     プログレッシブ・インターナショナル

    【書誌情報】
    価格 1,700円(税別)
    発売日 2019年5月23日
    判型 四六判
    製本 並製
    頁数 272頁
    ISBN 978-4-7505-1589-2
    Cコード C0030
    https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=898&st=4

    【簡易目次】
    反緊縮って何だ! ? 松尾匡
    おすそ分けのすすめ 池田香代子
    なぜ消費税を社会保障財源にしてはいけないのか 森永卓郎
    他者を殴る棒 岸政彦
    わたしにとっての反緊縮 生活から政治を語る 西郷南海子
    政府の借金なくしてデフレ脱却なし 井上智洋
    反緊縮経済学の基礎 朴勝俊
    リベラル再装塡のために 宮崎哲弥
    日本におけるポピュリズムの困難と可能性:「アジア」という視座 梶谷壊
    ヨーロッパを救うひとつのニューディール ヤニス・バルファキス
    世界中の革新派勢力への呼びかけ プログレッシブ・インターナショナル

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著者プロフィール

一九六四年石川県に生まれる。一九八七年金沢大学経済学部卒業。一九九二年、神戸大学大学院経済学研究科博士課程後期課程修了。経済学博士。
久留米大学経済学部教授を経て、二〇〇八年立命館大学経済学部教授。
現代社会が抱える現実的な問題に強くコミットしつつ、高度な理論性を備えた実力は学界のみならず、近年メディアでも注目されている。
著書に『近代の復権』(晃洋書房)、『「はだかの王様」の経済学』(東洋経済新報社)、『不況は人災です! みんなで元気になる経済学・入門』(筑摩書房)、『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』(PHP新書)、『この経済政策が民主主義を救う』(大月書店)、『反緊縮宣言』(共著・編、亜紀書房)、『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう』(共著、亜紀書房)、『新しい左翼入門』(講談社現代新書)等がある。

「2020年 『左翼の逆襲 社会破壊に屈しないための経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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