弱さのちから

著者 :
  • 亜紀書房
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本棚登録 : 175
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750516233

作品紹介・あらすじ

弱さを肯定するところから、生まれるもの。

強くあるために勇気を振り絞ろうとする。
だが、そうやって強がろうとしても、勇気は湧いてこない。

勇気は自分の「弱さ」と向き合いつつ、大切な人のことを思ったとき、どこかから湧出してくる——。


弱さを克服し、強くなることが善とされてきたが、それは本当だろうか?
自分と他者の弱さを見つめ、受け入れることから、信頼やつながりを育む真の強さが生まれるのではないか?

現代に鋭い問いを投げかけ続ける批評家が、危機の時代を生き抜くための叡智を、やさしく語る。



【目次】
はじめに


 ・天耳(てんに)
 ・弱い自分
 ・おそれと向き合う
 ・弱さに学ぶ
 ・見えないものの復興
 ・賢者と「時」の感覚
 ・無常と情愛


 ・言葉のともしび
 ・遅れてきた新学期
 ・「弱さ」において「つながる」社会
 ・弱さの彼方にある光——敬意と愛と正義
 ・闇を照らす言葉


 ・いのちを守る
 ・いのちと経済をつなぐもの
 ・愛に渇く
 ・言葉に渇く
 ・言葉の護符
 ・仕事

おわりに
 

感想・レビュー・書評

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  • 東日本大震災のとき、何も出来なくてもどかしかったこと、今回のコロナでむしろ動けなくなって、自分がダメになりそうだった。今まで「自分に武器を持ちなさい」と諭され、生き抜く事ばかりに執着していた自分が、武器も使えない、増やせない状況で気がついたのは、筆者と同じ「弱い自分をうけいれる」ことだった。もう自分は生きていて、揺るがないものがどんな形で、自分がどんな人間が認識することが必要なんだろう。と思った。若松先生の詩や文章はじっくりと自分と向き合う姿が伝わってきて好きだし、神谷美恵子さんの著者の解説などもとてもわかりやすく、過去の翻訳家だと思っている。そんな先生が、等身大の自分を曝け出したこの本はある意味「びっくり」「なんだかわかる」し、「共感」する。そんな一冊です。

  • 「悲しみの秘義」「種まくひと」に比べて一歩劣る印象。

    哲学史・思想史について描くことは優れているが、
    今回はコロナ禍というリアルで起きている事象を取り上げている為、
    なんだか浅く感じてしまう。

    この本の中でも光っていると感じたのは、
    他作品でもみられる引用や考察の部分。

    とはいえ、救われる人がいるであろう作品にも間違いない。

  • タイトルで、今自分に必要な本だと思った。

    "今、私たちもまた、さまざまな理由のために、心が砕かれているのではないでしょうか。しかし、内村はそうした心をこそ愛しめといいます。それだけでなく、神に贈る高貴なささげものにするがよい、と語るのです。
     人は世にいう「よい」ときの自分を好み、そうではないときの自分から目を背けがちです。しかし、神の眼から見たとき、試練にあるときの心ほど美しく貴いものはない、ということも内村は私たちに伝えようとしているように思われてなりません。" 110ページ

  • ギフトで頂いて読んだ本。コロナ禍において弱い立場の人達に耳を傾けることの重要性を説いていた。確かに無理に強くある必要はなく、お互いの弱さを晒すことでコロナ禍での人々の精神は健全化するように思った。

  • いまの時期に読むから心に響いたし
    読んでよかった。
    メルケル首相や、クオモ知事のような
    リーダーが支持されているのも納得。
    強がるより、弱さを見せることが
    相手を惹きつける要素になりうるのだと
    改めて思った。

  • 大好きな若松英輔さんの新刊エッセイ集。本の紹介文を読んで、何か感じられた人はぜひ。(じん)

    「弱さを克服し、強くなることが善とされてきたが、それは本当だろうか? 自分と他者の弱さを見つめ、受け入れることから、信頼やつながりを育む真の強さが生まれるのではないか? 自己と社会のあり方を根本から問い直す最新エッセイ集。」

  • 20/07/31。

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著者プロフィール

批評家、随筆家、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。
1968年新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。
2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、16年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、18年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、第16回蓮如賞受賞。
著書に『イエス伝』(中央公論新社)、『悲しみの秘義』(文春文庫)、『内村鑑三 悲しみの使徒』(岩波新書)、『詩集 愛について』『本を読めなくなった人のための読書論』(以上、亜紀書房)、『詩と出会う 詩と生きる』(NHK出版)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)など多数。

「2021年 『「生きがい」と出会うために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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