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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784750516325
作品紹介・あらすじ
「世の中は、強くあることに価値を見出しがちです。
しかし、教皇が語ったのは、弱くあることの叡智だと言ってもよいかもしれません」
(本文より)
「声を発しても耳を貸してもらえない人たちの口になるために」38年ぶり2度目の来日を果たしたローマ教皇。
弱き人々の届かぬ叫びとは何か。
いま私たちは何を考え、どう行動するべきなのか。
キリスト教を超え、全ての人々に重い問いを投げかける教皇のメッセージ。
自身カトリック信徒でもある著者が、その核心を読み解き、現代日本の諸問題と希望の可能性を考える。
弱くあることの叡智とはなにか——
感想・レビュー・書評
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映画「教皇選挙」を観て、そして実際のコンクラーベのニュースに触れて、教皇とはどういう存在なのかを考えてみたいと思ってたまたま手に取った。
前教皇フランシスコは、「他者の痛み」「貧しい人の叫び」に耳を傾ける。「出向いていく教会」として改革を進める、「他者」には亡き者も含まれている。
最近の社会情勢の文脈で、「無関心のグローバリゼーション」と表現されているところが印象深い。
キューバ危機回避に尽力したヨハネ23世、冷戦終焉に大きな働きをしたヨハネ・パウロ2世のように、その時代時代ごとに教皇が果たす役割があるということが、フランシスコ時代にもあったのだなと思わされる。新しい教皇はどのような取組をしていくのだろう。
来日の際の上智大学での講演の話が心に残った。
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己の行動において、何が正義であり、人間性にかない、まっとうであり、責任あるものかに、関心をもつ者となってください。そして、決然と弱者を擁護する者と、ことばと行動が偽りや欺瞞であることが少なくないこの時代にあって、まさに必要とされるそうした誠実さにおいて知られる者となってください。
(「上智大学訪問」同書)(p.107)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いのちの味わい。
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20/03/06。
著者プロフィール
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