屋上で会いましょう (チョン・セランの本 2)

  • 亜紀書房
3.60
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本棚登録 : 259
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750516523

感想・レビュー・書評

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  • コロナで忙しくなってしまい、昨年末から読んでいてやっと終了。平穏な日々早くもどって…。うまく時間をつくらなくては…。

    この本はとても新しい感じでとても興味深い。SF?短篇それぞれのタイトルが秀逸!!保健室のほうもよもうかなー。

    ウェディングドレス44 一着のレンタルドレスをめぐるおはなし。

    ヒョジン 孝行って本当に大変。韓国の親子関係は、とても見習えない…

    ご存じのように、ウニョル 日本絡みのおはなし。史実?とおもってしまうよ。

    屋上で会いましょう 表題のフェミニズム×SF。魔法に頼りたいよ…

    ボニ とにかくわたしも過労死しないよう気を付けないと…

    永遠にLサイズ これ一番すき!サスペンスかと思いきや笑

    ハッピークッキーイヤー イヤーってそっちか。

    離婚セール 離婚を、こうやって前向きに乗り越えていくのいいなとおもった。

    ヒタイとスナ ファンタジー。ふたつの文化が正反対の国の戦争と和解。かわいい誤解。


  • 日常がMサイズだとしたら、そこからはみだした余剰分がLサイズの非日常ってことになる。大抵は喜劇が悲劇のふりしてるだけなんだけど、見誤ることのほうが多いのかもしれない。奇妙な、というよりヘンテコなお話。読後は憑き物が落ちたようにすっきりします。
    街路灯の指先に背中を押されると、カードを広げるみたいにいくつもの影が足元から伸びていく。未来の選択肢ってこれくらいはある。もうだめ、崖っぷち、八方塞がり、打つ手なし、万事休す、絶体絶命って状況に陥ってからが、本当の勝負。
    人を好きになるのも、死ぬのも、一度きりじゃないよ。

  • とても良かった。帯に書かれた「私が去った席に次に来るあなたへ」が読後はいっそう沁みます。

  • 25.

    この独特の世界観
    ファンタジーで
    でもちょっと毒や棘を感じて
    チクッとする
    でもちょっとキュート

    チョンセランさんにしかない世界だなあ
    好きです

  • 内容はよかったけれど、文章の美しさは控えめ。
    翻訳作品なので、そこは仕方ないのかな。

  • 訴えたい事柄を直接的な表現をせずに読み手をその問題に気づかせることが上手な作家だと思った。
    読んでいて感じる違和感こそが作者の伝えたいことなんだと気づいた時、チョンセランさんの表現力の力を感じた。

  • チョン・セランの短編集。「ウェディングドレス44」、「ヒジョン」、「ご存じのように、ウニョル」、「屋上で会いましょう」、「ボニ」、「永遠にLサイズ」、「ハッピー・クッキー・イヤー」、「離婚セール」、「ヒタイとスナ」。女性の周りに張り巡らされた困難を苦いユーモワで描くチョン・セラン。この短編集も面白かった。

  • はじめての韓国文学。短編集。

    読みづらいところが多少あったのは確かだが、著者あとがきと訳者あとがきまで読むとなるほどなあ。と飲み込める感じ。「屋上」が「開かれた」場所であり、なおかつ「疎外感」も感じる場所であるという指摘にはハッとさせられた。

    いずれも社会における女性目線での問題や立場に触れた作品。


    『ウェディングドレス44』 一発目から独特。短編の中に極短編が詰まったつくり。様々な環境の女性達が1着の’ドレス’を通して繋がっていく。19番目のタコ踊りの人のは前後も読みたい。既成概念と次世代の軽やかさとの対比が際立つ。

    『ヒョジン』 語りかけ調で始まる為、’あんた’って誰よ、と戸惑う。あんた=著者? 友達のエピソードを題材にした実話的小説という感じだろうか。出自や人種というテーマは「疎外感」の部分がわかりやすい。

    『ご存じのように、ウニョル』 音楽青春小説。作中に歴史の記述があるのだが架空。異なる国出身の若者が集う物語。

    『屋上で会いましょう』 これまた毛色が違う作品。オカルト風味とホームコメディっぽさ。召喚した夫が滅亡の使徒だった件について。女性にとっての’結婚’というイベントを鋭く「百パーセント現実逃避じゃないですよと言える結婚なんてあるのかな。」(p125)と指摘。事実上、男性よりも多い諦めや喪失との折り合いが’結婚’という寒気のする現実。

    『ボニ』 過労死問題とSNSでのつながりを扱った話。これも’開かれた疎外感’という意味ではわかりやすい。ただ栗の喩えがわかるような、わからないような…。 いっそ外皮であれば解放感を得られるのだろうが、一枚下の甘皮(ボニ)であったが為に息が詰まってひっそりと死んでしまったのかな…。

    『永遠にLサイズ』 ぶっ飛んだ作品。個人的には嫌いではない、むしろ好き。言い回しがとっつきにくいけどこれがデビュー作だったかもしれないって鬼才過ぎる。男のアレを干し柿とか言うのやめれ。
    男の不貞へのリベンジ。

    『ハッピー・クッキー・イヤー』 中東出身の男性が主人公。何かの例えかと思いきや本当に耳にお菓子が生えてくる(!)医学部生の男と、隣室に住む食物アレルギーに悩む記者の女との不思議な半同棲生活。企業の腐敗とか半地下社会が物語背景にあるのかな。

    『離婚セール』 「デトックスとしての離婚」(p308)とは言い得て妙。澱のように溜まる毒素が一線を超えてしまったら…排出するしかないしね。独身のソンニンが一番生き生きと自分らしくあるのも残酷。
    出生率や人口問題にも繋がる話だと思うが、それらが女性の肩にのしかかっているというのも神のイタズラというか気が利かないなあ、という感じ。なのに家長父制とか冗談でない。

    『ヒタイとスナ』 古風なファンタジー。著者曰く「読む人によって異なる出口のある迷路のような小説」(p309) 女性は厨房に入れ!味が違う!とかひどい話。


    1版1刷
    2021.3.2

  • 不思議な物語たち。SFちっくなのに変に現実的なのがクセになる。

  • 「ヒョジン」「屋上で会いましょう」「ボニ」「離婚セール」がとくに好き。
    ああ、わかるなあその感じ……、とじんわり心に馴染む言葉たち。

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著者プロフィール

1984年ソウル生まれ。編集者として働いた後、2010年に雑誌『ファンタスティック』に「ドリーム、ドリーム、ドリーム」を発表してデビュー。13年『アンダー、サンダー、テンダー』(吉川凪訳、クオン)で第7回チャンビ長編小説賞、17年に『フィフティ・ピープル』(斎藤真理子訳、亜紀書房)で第50回韓国日報文学賞を受賞。純文学、SF、ファンタジー、ホラーなどジャンルを超えて多彩な作品を発表し、幅広い世代から愛され続けている。
他の小説作品に『保健室のアン・ウニョン先生』(斎藤真理子訳)、『屋上で会いましょう』(すんみ訳、以上、亜紀書房)、『地球でハナだけ』『八重歯が見たい』『シソンから』などがある。

「2021年 『声をあげます』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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