あんぱん ジャムパン クリームパン——女三人モヤモヤ日記

  • 亜紀書房
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本棚登録 : 153
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750516554

感想・レビュー・書評

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  • 兵庫に住むライターの青山ゆみこさん、東京に住む校正者の牟田郁子さん、翻訳者の村井理子さんの女三人コロナ渦リレー日記。

    コロナ渦でのそれぞれの思い。

    当たり前かもしれないけど、人類の未曾有の危機の中でも、生きているものは、それぞれの生活が続き、人生も続いてゆく。
    悩みがあり、不安があり、喜びがあり、別れもある。

    その中でこうやって適度な距離感を保ちながら、胸のうちを
    吐露しあえる関係の人がいるというのは、心強いだろうと思う。

    特にコロナ渦、最初の緊急事態宣言でのとらえどころのない不安を的確な言葉で書き著されていたのが印象に残った。

    青山さんは「『わたし』である前に『わたしたち』でいなきゃいけないような『圧』が強くて、自分の頭と身体がうまく使えないような。」

    牟田さんは「個々人のいろんな『苦しさ』が巨大な掃除機みたいなものに、ぎゅいーんと吸い上げられて、紙パックの中で、くるくる回転しているうちに、もやもやとした灰色の『みんなの苦しさ』に、いつのまにか変換されてしまう」

    村井さんは「考えれば考えるほど、いま、この状況を目撃している私は、何をしたらいいのか、なぜこんなことになったのか、なぜこの時代に生きているのか、考えずに入られない」

    でも、この最中でもペットの動物達は生きるべくして生きていて、村井さんの双子の息子さん達の食欲は旺盛。偉大だ。

    青山さんは『ほんのちょっと当事者』村井さんは『兄の終い』の方。牟田さんは、はじめましてだったのですが、若松英輔さんのエッセイ『悲しみの秘義』に関わった方だそうだ。

  • エッセイ、好きです。内容にもよるけれど。
    同じ想いの人を見つけてホッとしたり、違う考えの人を見つけて感心したり衝撃を受けたり。
    この本でもコロナ禍でモヤモヤごちゃごちゃしてた気持ちを少し整理できた気がしました。


  • 内容紹介 (Amazonより)

    神戸在住のライター・ 青山ゆみこ、
    東京で働く校正者・ 牟田都子、
    琵琶湖のほとりで暮らす翻訳家・ 村井理子。

    いろいろありながらも平和に生きてきた3人を(そして世界中を)疫病の影が覆い、生活は一変。


    さあ、たいへん。めっちゃ辛い。
    ——そうだ、交換日記をやろう。きっとみんな、同じ気持ちを抱えているだろうから。


    仕事、急に増えた家事、家族やペットのこと、必死で探したほっとする時間。
    人生を揺るがす出来事を前に、戸惑い、恐れ、苦しむ。
    でも、おいしいものを食べて、みんなで話せば何とかやっていけるかも。
    日々のモヤモヤを3人でつづるエッセイ集。


    不安だらけだけど、おしゃべりしてひと息入れよ?




    このコロナ禍であまり深刻になり過ぎず 気軽に読めて共感出来る。
    この1年間を振り返りながら読みました。
    楽しみにしていたコンサートや 舞台鑑賞が出来なくなったのはとても残念でしかたなかったです。
    幸い仕事には影響なく 今のところ過ごしていますが いつまで続くのやら...
    買い物は週1で主人に運転を頼み大量買い 外食はもう1年以上していません。たまにお持ち帰りくらいです。
    まぁ、どちらかというとインドア派なので たまに行く旅行が行けないのは寂しいですが 読書、映画、ドラマ三昧の毎日を送っています。
    おかげでだいぶ視力が低下してしまった...
    深刻に考えてもなるようにしかならないので ボチボチやっていきたいと思っています。

  • 『いままでは見えていなかった、見ないことにしてやり過ごしてきた価値観の違いと、今後はいやでも向き合わざるをえないのでしょう。』

    コロナ禍で交わされた「交換日記」。
    まだ渦中にあるため、足元が定まらない気持ちで読んだ。
    御三方も不安定な状況と心境で執筆したのだろうけど、その中でも言葉の選び方が上手くて、状況を把握するのにやっぱり言葉は大事だなぁと思う。
    共感したり、涙したりしながら読み終えて、私も友達に手紙を書きたくなった。

  • 『あんぱん ジャムパン クリームパン 女三人モヤモヤ日記』(亜紀書房): ひるねこBOOKSブログ 本の紹介と本のこと
    http://hirunekodou.seesaa.net/article/476456741.html

    亜紀書房 - あんぱん ジャムパン クリームパン 女三人モヤモヤ日記
    https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=965

  • コロナ第一波(2020.4〜6)の頃の女三人の交換日記。今年のことなのに、もう随分昔のように感じる。読み終わった今現在(2020.12)は第三波ど真ん中。東京の感染者数は1000人/日に迫る勢い。大きな括りで語られがちな社会状況を、個々人の生活、視点や想いから綴られる。いままで忘れてたことや蓋を閉じていたことが、目の前に。そう、そうだった。読み進むうちに涙が止まらなくなって、その理由も不明で。非常事態宣言中、出勤して業務を進めたことや、取り分け本を取り巻く状況や、いろいろ溢れ出してきてしまった。先が見えない不安や諦めや、どこかあっけらかんとしたそのうち何とかなるだろう感や。社会の一員の前に、誰もが一人の生活者なんだよな。つらい。

  • ライター、校正者、翻訳家の女性3人の交換日記。コロナ禍での日常を切り取った本が出るほどコロナ禍になって久しいと実感させられる。

    NDC 914.6

  • コロナがあってもなくても
    暮らしは続くよ何処までも。

    好きな面白い表現が沢山あった。
    おいしい三色パン御馳走様でしたm(_ _)m
    そして漢字凄い(^-^

  • 2020年は新型コロナウィルスが世界を変えた年。
    感染者の数や医療体制、政府の対応などはニュースになり、記録として残るわけだけど、では、その渦中で過ごした人のことは?
    この本は、物書きを生業としている三人が、コロナ禍の自粛生活の中で始めた交換日記です。
    こんな状況でどう過ごすべきか。答えや正解はなく、日々の気づきや考えたことだけがモヤモヤと綴られる。
    あるのは、こうやって生きていこう、という決意みたいなものと、でもなぁ、、、という迷い。
    そんな想いへの共感が実は、こころの慰めになるのではないか。ではいっちょ私もやってみるか、というきっかけになったり、まあ少しこのまま休んでもいいか、というダメな自分をも肯定したり。こういう呟きも書き留められることで何かのヨスガになったり、未来の誰かに時代の気分を伝えたりするんだろう。

  • さくっと読めてふんわり考えるほんの少し前の私たちそれぞれのこと。

    編集者、翻訳者、校正者のコロナの最中に感じることと思うことの書簡をまとめた本。

    少し前のことって、案外思い出せない気がする。
    それは思い出として醸されるのに十分な時間が経っていないからなのか、思い出すにはしんどいことだからなのか…多分その両方なのではないかと思う。

    ほぼ一年になる、このいつもと違う時間を生きている私たちそれぞれが感じることにフタをせず、しんどくない程度に考えてできるだけ自分に機嫌よくすごしていくことは、これからしばらく続いていくかもしれない同じような日々をつらさで隠滅してしまわないためにも大事にしなきゃなと、思う。

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著者プロフィール

フリーランスのエディター/ライター。1971年神戸市生まれ。月刊誌副編集長などを経て独立。単行本の編集・構成、雑誌の対談やインタビューなどを中心に活動し、市井の人から、芸人や研究者、作家など幅広い層で1000人超の言葉に耳を傾けてきた。著書に、ホスピスの「食のケア」を取材した『人生最後のご馳走』(幻冬舎文庫)。

「2019年 『ほんのちょっと当事者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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