【定本】災害ユートピア (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

  • 亜紀書房
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本棚登録 : 118
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750516622

作品紹介・あらすじ

ロングセラー、待望の完全版刊行!
旧版での抄録部分、原注などを完全収録し、70ページに上る増補でおくる決定版。

解説「レベッカ・ソルニットを読み解く」(渡辺由佳里)も新たに収録。


ブレイディみかこ氏、推薦!
「エリートがビビッて失敗するとき、地べたは生き生きと機能し始める」


大地震、大洪水、巨大なテロ……私たちの日常に裂け目が入るとき、そこにはいつもユートピアが出現した。

災害時になぜ人々は無償の行為を行うのか?
そのとき、なぜエリートはパニックを起こし、人びとは自発的な秩序をつくり上げるのか?
1906年のカリフォルニア大地震から、ニューオーリンズの巨大ハリケーン、9.11テロまで、危機の最中に現れる人々の自発的な相互扶助のメカニズムを追った、珠玉のノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • ◯他の方の感想でも書かれているが、この本を読むと日本人は災害の時に暴動を起こさないということについて、民族とは関係がないのでは、と考えさせられる。
    ◯もしくはそれ自体を前提とした上で、暴動等の比率の小ささを言っているのだろうか。
    ◯少なくとも、地獄に仏、地獄に天国とは言い得て妙で、助け合う心が人にはあるんだと思えるだけでも救われる。

    ◯この本のもう一つのテーマとしては、行政のスタンスであると思う。実に悩ましい。本書で取り上げられているのはアメリカの事例である。銃社会であることから、秩序が失われたと想定される際の危険性の増加具合は日本の比ではない。この場合、州兵が派遣されるのも分からないではない。
    ◯日本ではエリートパニックがないとは言えないが、軍隊による治安出動がないだけ良い状況なのかもしれない。また、災害対応という点では地方自治体の頑張りもなかなかのものだと思う。
    ◯奇しくもコロナによって右往左往する政府を見ていると、どこに向いて政策を打ち出しているのかやや疑問である。コロナがなくなることは現実的ではないが、もう少し感染対策を打ち出してからの宣言解除でも良かったのではないか。

  • レベッカ・ソルニット「災害ユートピア」書評 相互扶助の出現、無法状態でなく|好書好日
    https://book.asahi.com/article/11648072

    『災害ユートピア─なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか』レベッカ・ソルニット(高月園子訳)(亜紀書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    https://booklog.kinokuniya.co.jp/hase/archives/2011/03/post_18.html

    亜紀書房 - 亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズⅢ-14 【定本】災害ユートピア なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか
    https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=974&kw=%E7%81%BD%E5%AE%B3%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%94%E3%82%A2

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/757285

  • 神戸地震の時、日本人は暴動も起こさず、礼儀正しく忍耐強いと世界で報道されていた。
    それは、間違ってはいない。
    しかし正しくは、大抵の人間は非常事態でも暴動も起こさず、礼儀正しく忍耐強いということ。
    実際に起きた少数の犯罪行為と、事実と異なる偏見やイメージにより、アメリカでの災害では黒人が略奪行為を行うと思われている。
    ハリケーンカトリーナの際に、その偏見のために黒人は被災者ではなく、暴動を起こす犯罪者として扱われ、避難と救助が遅れた。また、その偏見に囚われた白人が、自衛と称して黒人を銃で殺していた。

    一方、災害時には日常生活が失われて、生き延びることが人間共通の目的となる。お互いの差が消えて、他者との一体感や利他的な気持ちが生まれる。それにより孤独が癒やされ、一種の幸福感すら生む。
    個人個人の悩みが各人の固有のものとして扱われて、他者と隔絶してしまう日常生活は一種の災害とも言える。他者との壁が、取り払われる災害時は。一種のユートピア状態が生じる。

    いざという時に何が起きるのか理解しておき、起こしてはいけないことが起きないように、知識をつけておきたい。

  • 東2法経図・6F開架:369.3A/So34t//K

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50222630

  • エリート・パニック興味深い。生き延びるにはやっぱりリスとかカメとか食べられなきゃなんだな。

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著者プロフィール

1961年生まれ。作家、歴史家、アクティヴィスト。カリフォルニアに育ち、環境問題・人権・反戦などの政治運動に参加。1988年より文筆活動を開始する。歩くことがいかに人間の思考と文化に深く根ざしているか広大な人類史を渉猟する『ウォークス 歩くことの精神史』(Wanderlust, 2000)、「マンスプレイ ニング」の語を広めた『説教したがる男たち』(Men Explain Things to Me, 2014)エドワード・マイブリッジ伝River of Shadows(2004、全米批評家協会賞)、旅や移動をめぐる思索A Field Guide to Getting Lost(2005)、ハリケーン・カトリーナを取材したA Paradise Built in Hell(2009、邦訳『災害ユートピア』)など、環境、土地、芸術、アメリカ史など多分野に二十を越す著作がある。美術展カタログや雑誌への寄稿も多数。

「2021年 『わたしたちが沈黙させられるいくつかの問い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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