何も持ってないのに、なんで幸せなんですか? 人類学が教えてくれる自由でラクな生き方

  • 亜紀書房 (2025年2月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (252ページ) / ISBN・EAN: 9784750518664

作品紹介・あらすじ

★「あの旅に行ってから落ち込まなくなりました」──吉田尚記[ニッポン放送ラジオパーソナリティ]



ストレスフルな現代社会に生きる私たち。「逃げ場がない」って、悩んでませんか?

でも、この世界には、一日中ダラダラして、お金もないのに幸せな人たちがいる。



ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんと人類学者の奥野克巳さんが、ボルネオのジャングルに住む狩猟民「プナン」の地でフィールドワーク。

彼らの暮らしから、悩まずに生きる方法を学びます。



つらい毎日でもニコニコ起きてスヤスヤ眠れるようになる、文化人類学の旅にようこそ。



**********



【ゲスト】

●石川善樹さん[予防医学研究者、医学博士]

●二村ヒトシさん[アダルトビデオ監督]

●佐伯ポインティさん[マルチタレント]

みんなの感想まとめ

幸せとは一体何かを考えさせられる内容で、物質的な豊かさや権力を追い求めることが必ずしも幸せにつながらないことを示しています。ボルネオのプナン民族の生活を通じて、所有という概念がない彼らがどのように共生...

感想・レビュー・書評

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  • 幸せってなんだろう?お金をたくさん持っていること?結婚して家族をつくること?権力を持って人の上に立つこと?
    多分今挙げたものは全部正解だし、全部間違っている。つまり、これが幸せ!と決まったものはなにもないのだ。

    だけど、多くの人は自分、ないしは世間一般がイメージする幸せのかたちを追い求め、他人と比較して一喜一憂する。端から見ると自分で自分の幸せがなんなのかわかっていない滑稽な人に思えてまったく幸せそうじゃない。
    でもこの本を読めば、幸せってなんなんだろうと悩んでいることがバカバカしくなることは間違いない。

    私自身は特に目的もなく、会社の同僚に「おもしろかったから読んでみて!」と薦められて読んだだけなのだが、お金やモノに満たされた生活イコール幸せ、というわけではないということがよく理解できた。

    ただ、本の中の言葉でこれだけは間違いないと思えることが一つある。それは「不幸な人は下ネタを言わない」。バカみたいな論理だけど結構真理を突いているような気がするので、これからは会社でもバンバン下ネタを使っていこうと思う。

  • マレーシアのボルネオ島の熱帯雨林に住む プナン という民族の話

    プナンは
    物を所有するという感覚がない
    あるものは みんなで分け合う
    「ありがとう」も「ごめんなさい」もいわない
    資本主義に取り込まれていない
    お金や権力が特定の人に集中しない仕組みが生活に根付いている

    たくさんのものを持っている私たちが幸せそうではなく、何も持っていないプナンが幸せに見えるのはなぜか、について書かれた本

    彼らは下ネタが好き、ということで、下ネタについて多く語られていて、そこは苦手だった

    でも、たまには自分の価値観と全く違う生き方をしている人の話を聞くと、自分自身についても新発見があるんじゃないかと思う

  • ずっと気になっていて今月唯一買った本。プナン人の生き方から生きづらさについて考える。人類は農業によって所有することにより格差が生まれ、戦争が行われることになった。プナン人はこの「所有」という概念がない。全てのものは全員の財産であるという考え方。ありがとうやごめんなさいという挨拶も、モノに執着していないため存在しない。結婚離婚も自由(子供は共同体で育てる)。他にも存在しないものは多いが、全部「所有」がないからである。狩猟民族のプナン人から学べることは多く、今後の生き方に取り入れたいものばかりだった。

  • 人文知、メタ認知、ポスト資本主義あたりに興味があって手にとった本
    プナンの生活や文化をまるっと輸入するのは無理だろうけど、確かに幸せになるヒントは大いにありそうだなと
    それが下ネタを大っぴらに話すことかどうかはちょっと疑問だけど笑

  • たくさんの気づきがあり、文化人類学の面白さが詰まっている。

  • 個人所有の概念を持たないマレーシアの狩猟民プナンのフィールドワークの結果から下ネタについての考察。ポッドキャスト番組「文化人類学ラジオ」を書籍用に再構成

    今日でも現代文明にそれほど影響を受けていない民族があること、またその民族の生き方考え方に非常に興味を抱かせられる
    人間、言葉、幸福論など色々考えさせられるが、そんな現代人っぽさをどっかにやって下ネタを話せるようになった方が良いかもしれない

  • 所有の概念がなくなると、不安がだいぶ減りますね。

    普段使っている船が壊れた時は、壊れたんだなとおもうだけで、悲しみはしないでしょう。

    独占欲は生まれつき持っているが、それを削ぐことを幼い時期からしつけとして行う。限られた人にお金や物を独占させない為に、プナン社会は工夫しているのかな。

    ありがとうが無い民族は、プナン以外に、シベリアの狩猟民にも無い。その理由は、みんなであらゆるものをシェアするのが当たり前なので、何かをわけあたえて、その返礼をする仕組みがない。
    ありがとうは、農耕を始めてからの言葉。

    熱帯のジャングルでは目の前が緑で覆われるので、目の前のことに集中しやすい。逆に、サバンナのような開けている場所では、動物などが遠くから近づいて来ることが視覚的にわかるので、時間感覚が築かれやすくなる。空間と時間感覚には繋がりがある。

    大きなイノシシをとっても、小さいものしかとれなかったと言う。狩猟民社会で大きな獲物を取ってきた人が褒め称えられて階層ができてしまうことを防ぐためか?

  • マレーシア・サラワク州の狩猟民族プナン。
    資本主義社会に取り込まれず、たまに狩りをして下ネタを楽しそうに話す。
    誰か一人に権利が集中することを徹底して避けることで平等主義社会を実現している。
    一夫一婦制ではあるが、よくパートナーが変わるし子どもは共同体で育てる。
    将来の不安、鬱病、モテ・非モテもない。
    興味深いプナン。
    下ネタの重要性について真剣に語り合うところは何だか面白かった。

  • ポインティが出てるラジオを聞いたら面白すぎたので本も読んでみた まあ内容はラジオとほぼ一緒なので新鮮味はないけど写真がいっぱい載ってるし、イラストもかわいい

    個人的に最近ハマっているミニマリストの概念とは少し違うけど、所有をやめて楽になれるというのは共通しているなと思ったり

    下ネタと噂話って本当おもろいwけどどんどんできる場所が減ってる感じ わかる
    本当息苦しい
    なんでこんな死ぬ確率も低い清潔で安定した社会に生きてるのにこんなに毎日息苦しいのか
    過度な資本主義から本当に脱したい…
    ほんまもっと毎日ゴロゴロしてたいよ

    大声で喧嘩しまくって翌日はコロっと元に戻る〜のくだりとかも羨ましすぎる
    きちんと喧嘩できなかったがために疎遠になってしまった友達が何人かいる…

  • マレーシアの先住民族プナンに定期的にフィールドワークに行く奥野先生の対談形式のご本。プナンでの経験や考察をじっくり綴った「ありがとうもごめんなさいも…」よりライトな感じで読みやすいのはこちら。でも単著の方を先に読んでてよかったなと思う。プナンがどういう気質の人々なのか、前提として知らないとところどころ疑問符だらけになるので‥。(あいさつが「勃起してる?」とか、いきなり聞いたら意味不明だと思う)
    ウェルビーイングの専門家やAV監督、猥談の専門家など読んで3人で対談してるのだが、面白かったのはウェルビーイングの章だった。
    ジャングルの中に住む狩猟民族は視界が遮られてるため、未来の概念がなく「今」「ここ」にのみ集中して日々生活するのみである、だからこそプナンではメンタル不調が発生してない(うつによる自殺がない)のではないかという考察。昔読んだ田房永子さんの本の中に「今ここ」にのみ集中することで心の平穏を取り戻すというセラピーか何かの方法があった気がするんだが、ジャングルの中で住むと自ずからそういう状況になれるということか。幸福感は未来感覚と関係があり、その時間感覚は視覚にかなり影響されるんだなと面白かった。

  • 所有の概念がない、とは新しい視点でした。自分の持ち物に対してもその考え方を生かせそうで、人に勧めたい一冊です。

  • こちらも「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」で紹介されていた著作。マレーシア・プナンで住む人々と共に生活し、観察することからわかる文化人類学、それを超えて人間とは何かまで面白く考察できる哲学書ともいえる。文明社会にどっぷり洗脳されている現代人からみると不可解であり奇妙な概念のオンパレードを見せつけられるとプナンの人々がエイリアンにも見えてくる。人類がみなプナン人なら文明とかプログレスはありえないので、やはり進化といいたいところだが、そこが行き過ぎて生きづらくなっている現代からすると幸せに見えるとは思う。文明社会に洗脳されている人々が今更プナン人生活に入れるとは思えず(逆ストレスで押しつぶされるはず)、そのエッセンスを取り入れて少しでも生きやすくしてくれる塩梅が下ネタなんだろうと思った。

  • 奥野先生を前から知っていて、面白そうな内容でもあったので読んでみた
    サクッと軽めで読みやすい、後半は特に下ネタ多めでゆるく読める
    まさかのポインティも登場

    「幸せ」という抽象的な概念がないからこそ「幸せである」って、めちゃくちゃ納得できる
    パスカルの「人間は幸福を知った時点で不幸」的な話にも似てて、興味深く読めた
    あと勝手に仏教的な考え方にも通ずるなと思ったりして、自分の価値観に近しい部分も多くて、点と点がつながっていく感覚もあり

    なんで「ありがとう」がないのか、幸せという概念がないのか、みたいなところまで踏み込んだ内容だったらより楽しめたかも、教授というのが先行してしまってたけどアカデミックな感じでは全然なく読み応えに物足りなさはあった

    現代の人間には完全にその価値観になることは無理かもしれないけど、「あれしなきゃ幸せになれない」みたいなしがらみから解放させて、案外こんなもんでも十分かも、って思える訓練を早くからしとくことが、生きやすさに繋がるとは思う

  • 私たちの常識では届かない幸せ
    社会について色々考えさせられた一冊
    プナンの暮らしは幸せそうだなと羨ましくも思った。
    考え方が自由に気楽になれました。感謝
    (下ネタが多いので、カフェで読みにくかった笑)


  • 「所有・未来・抽象」に縛られず、今この瞬間を素直に生きるプナンの文化は、現代社会に疲れた私たちにとって「自分らしくしなやかに生きるヒント」を与えてくれる―そんな風に読める一冊です。

  • 選書番号:404

  • 岸田奈美さんの紹介を見て読んだ。
    ありがとうもごめんなさいもない、将来のことを考えず、今に集中して生きている。そんなことが可能なんだなぁ。
    石川善樹さんとの対談のところで、住んでいるエリアが熱帯で季節がないとあまり先の時間のことを意識しない傾向、対して砂漠とかは遠くまで見渡せるから時間の概念生まれやすいといった話があって新しい納得を得た。
    みんなの考察で下ネタが平和のバロメーターみたいにされてるのも興味深かった。

  • 我々は日頃から駆り立てられて無理している。

    我々が決めて作り上げたルールとか制度がまずあって、みんながそれに従うべきだというある種の同調圧力の中で暮らす。日本は地獄か。
    なにか良く無いことが起きれば、彼らはそこから遠ざかろうとするだけ。それは遊動民ノマドならではの性質。

    そもそも誰かになにかをお願いする側に回らなければいい。人に依頼しないで済むポジションを死守したいと思う。
    偉くなってしまうと非常に組織的な軍隊の上官のようにならざるを得なくなって行く。やだ。

    荷が重く感じると丁寧に断る。

    抽象的なことを考え出すとつらくなってくる。

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著者プロフィール

奥野 克巳(おくの・かつみ):文化人類学者。1962年、滋賀県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。立教大学異文化コミュニケーション学部教授。著書に『「精霊の仕業」と「人の仕業」』(春風社)『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(亜紀書房、のちに新潮文庫)『絡まり合う生命』(亜紀書房)『これからの時代を生き抜くための文化人類学入門』(辰巳出版)『はじめての人類学 』(講談社現代新書)『ひっくり返す人類学』(ちくまプリマー新書)など多数。

「2026年 『宮台式人類学 前提を遡る思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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