風が吹くとき

  • あすなろ書房
4.09
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本棚登録 : 596
感想 : 102
  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751519714

感想・レビュー・書評

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  • 裏表紙に
    「ブラック・コメディーの傑作…笑えるうえに大胆」
    (ザ・ガーディアン紙)
    「大傑作である本書は、買うだけの分別をもった読者を楽しませるだけでなく、ショックを与え、考えさせるだろう」
    (カソリック・ヘラルド紙)

    などのコメントがありますが、私は全く笑えませんでした。


    退職後イギリスの田舎町に引っ越したジムとその妻。
    核戦争が始まり、核シェルターを家の中に作って避難しますが、庭の畑は焼け焦げ、放射線の被害で健康被害がでますが、老体の二人は老化と勘違いをします。


    月並みな言葉ではありますが、核戦争だけは起こしてはならないと思いました。
    でも、実際日本人は核の恐怖におびえるだけで、何もできないのですよね。
    北朝鮮、怖いです。





    ※今、スマホが故障して使えないので、PCでブクログもTwitterもみています。PCだと、タイムラインが途中までしか追えないので、いいね!ができないことがありますので、漏れがあったら申し訳ありません。<m(__)m>

    • 土瓶さん
      まことさん、こんばんは~^^
      おめでとうございます!
      15000円。おっきいですよね~。
      最近はセブン以外の店でもナナコつかえるとこが...
      まことさん、こんばんは~^^
      おめでとうございます!
      15000円。おっきいですよね~。
      最近はセブン以外の店でもナナコつかえるとこが増えているようだし。
      う~ん。20000円チャージでプラス5000円ですか。
      僕ならチャージします。5000円って大金ですもんね。
      でも、使いきれなかったら意味ないから、どのくらいの頻度でナナコが使える店に行くかどうかってことかな。
      考えどころですね。

      プチ贅沢。いいですね~♪
      なにがいいかなー(#^.^#)
      肉! フルーツ! スィーツ! 餅! 鍋! 刺身!
      い、いかん。俺が食べるわけじゃないのに考えただけでよだれが(笑)
      2023/01/13
    • まことさん
      土瓶さん♪

      お返事ありがとうございます。
      ナナコが使えるお店は、自宅から一番近いスーパーなので、夏場はよく行くのですが、冬場は地元の別の老...
      土瓶さん♪

      お返事ありがとうございます。
      ナナコが使えるお店は、自宅から一番近いスーパーなので、夏場はよく行くのですが、冬場は地元の別の老舗スーパーが、車で、売りにきてくれるので、行かなくなってしまったのです。20000円チャージは2月いっぱいと聞いてきたので、2月は、まだ、出かけないかも、と思い…。今日なんか、暖かくて自転車で歩く人もいたのですが。歩いても15分かからないけど、なんか、出不精になってしまって。

      プチ贅沢で、私が一番食べたいのは、ハーゲンダッツアイスクリームかな?まだ、家の冷蔵庫に買い置きがあるんですけど、ね。
      ではでは、本当にありがとうございました!
      2023/01/13
    • 土瓶さん
      冬場のアイスも(๑•̀ㅂ•́)و✧
      冬場のアイスも(๑•̀ㅂ•́)و✧
      2023/01/13
  • 原題は"When the Wind Blows"
    初老の夫婦を主人公に、核戦争の恐怖に直面する話。日常生活がある日を境に核で侵されていく。ゆっくりと確実に。
    言動も顔色も体調も日に日に悪化していく様子が分かる。恐ろしい。夫婦がかなりのんびりしているように見えるが仕方がない。国が推奨する個々の対策だけで、本当の情報は与えられていないのだから。現代にも通ずる考えさせられる内容。
    図書館では子どもの絵本コーナーにあったが、大人こそ読むべき本だと思う。

    「さむがりやのサンタ」や「スノーマン」で知られるレイモンド・ブリッグズ。その後はこのような大人向けの内容の話も描いたらしい。
    可愛らしい本を描くイメージがあったが、ブリックスの作品をもっと知りたいと思った。

  •  すでに評価は定まっていて、読んでいなかったボクが、ようするに、遅れていたわけだが、「エセルとアーネスト」というアニメを見て、がぜん読みたくなって読んだ。
     読んだといういい方がピッタリの「絵本」で、つまり、ページがコマ割りされていて、ようするに「マンガ」になっているわけ。老眼鏡便りの老人には少し辛いのだが、まあ、アニメの台本を読んでいる気分で読んで、やっぱり感心した。
     核の恐怖が話題の絵本だったが、ぼくは「ふつうの人の暮らし」の描き方が素晴らしいと思った。ぼくらはこんなふうに暮らして、こんなふうに滅んでいく。
     読み終えて、なんだかいいようのない哀しみと怒りを感じたが、新コロちゃん騒ぎの中で、妙にリアルな「ふつうの人たち」の姿だった。
     詳しくはブログに書きました。
      https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202004110000/
    「エセルとアーネスト」の感想もどうぞ。
      https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202003050000/

  • 先の大戦を生き延びて、長閑な田園地方で健やかな毎日を過ごしていた老夫婦のもとに、核戦争の勃発が一触即発の危機にあるという報道がもたらされます。ご主人は、図書館でもらってきたパンフレットや広報を参考に、核シェルタ-を造ろうとしますが、奥さんは朝食の支度に大わらわ。「また穴を掘るんですか? この前の戦争のときの防空壕みたいに」「いやいや、あれは時代遅れさ。もっと科学的な方法で、ドアにクッションや本をおいて造るんだ!」・・・広島の1000倍以上の威力をもつ敵ミサイルの発射、放射能汚染の雨と風が吹いてきて・・・。

  • 大丈夫の呪いというか、何とか安心しようとして、逆に危険な状況から逃げられなくなる恐ろしさ。

    戦争は、しょうがなくない。
    核は、絶対に使ってはいけない。

  •  絵本だけど、絵本がここまで表現できるのか?
    核兵器のある恐怖が、驚きと衝撃。素晴らしい作品。漫画のコマ割りの手法である。そして、衝撃は、全く何も書かれていない白いページ。そのセンスがすごい。
    イギリスののどかな片田舎に住むジムとヒルダの夫婦。子供が独立し、ゆったりとした平穏な生活を送っていた。ジムのなんとも言えない柔らかい表情。こういう人はいるなぁと思わせる。街にジムは、図書館に行って、新聞に「予防戦争」ということが書いてあったとヒルダに語る。ヒルダは家事に余念がなく、ソーセージとハンバーグのどちらがいい?と、夫に聞くと、ジムはソーセージがいいと答える。
     日常は、のどかなのだ。ジムはポツリという。「もうすぐ戦争が始まるかもしれないんだよ」と。ヒルダは、「でも、あなたはもう召集されないわ。年を取りすぎてますもん」と言っている。戦争も関係ないのだ。
     突然、ラジオニュースが「戦争が勃発するので、死の灰を避けるシェルターをつくれ」という首相のお知らせ。
     ロシアが、核兵器をイギリスに向けて、ぶっ放すのだ。ジムは、急いで家の中に、核シェルターを作り始める。平穏な生活をぶち壊す予感。
     プーチンが、ウクライナ侵略戦争をして、核兵器の使用を匂わす。核兵器の抑止力は、そんな脅しの脅威もあるのだ。でも、絵本では、ジムは懸命に各シェルターを作るが、放射能の怖さを知らない。白いペンキを塗ったりする。カーテンにペンキをつけて、ヒルダに叱られる。ヒルダは、2歳年上の姉さん女房なのだ。ジムのやることを見守りながら、さりげなく手伝う。主婦の知恵もある。この二人の中にある信頼関係は、長年の生活の賜物だ。そして、前の戦争のことを思い出すのだが、牧歌的なのだ。若い頃は良かった。
     そして、衝撃の真っ白いページ。二人の生活は大きく変わる。ヒルダは、洗濯物を取り込まなくちゃと思うが、ジムに外に出ては行けないと言われる。そして、ヒルダは次第に体の不調を訴える。放射能を被曝しているのだ。二人は。
     絵本だからと言って、馬鹿にしちゃいけない。微笑ましい夫婦に、ブラックユーモアが炸裂する。この絵本の持つメガトン級の衝撃。是非とも、今だから読んでほしい本である。核兵器はいらない。核を使った戦争はするな。
    表紙。二人の仲睦まじい表情の後ろにキノコ雲が。

  • 知らないことは恐ろしいことだ。だけど無知は罪だとは思わない。あの善良な老夫婦を守ってやれるのは一体誰なんだろう?

  • 以前から漠然と名前と評判を聞いていた。
    直接的な表現はあまり無いが核爆弾の被害や影響についてなんとなくしか知らない自分でも、夫婦のやりとりがいかに無力かわかっているが故に、何も気付かないまま弱っていく姿が恐ろしく悲しく見える。ところどころ挟まる"一方その頃…"で見開きで出てくるモチーフの意味するところが怖くてたまらない。
    セリフ的に第二次からそう遠くない時間の世界なのに『国の案内に従っておけば大丈夫』『きっと自分の国が勝つだろう』という他人事感と戦争慣れな雰囲気も不気味さを感じる。でも軍人でない一般市民というのはそう感じてしまのだろうという気もする。特に現代ならテレビやネットの世界だと思っている人が自分を含めてほとんどだろう。

    読んだあとwebでも評判を検索してみたところ、各国の核シェルター保有率なる書き込みがあって(信用度不明)、そもそも個人や家庭で保有する物という概念すら無かったし、そんな日本は当然低かった。唯一の〜と言う割に。扉とクッションのシェルターを悲観している立場じゃないのかもしれない。

    読む側に少しでも予備知識がある方が読んでて苦しいような気がする。でもわからなくてもこういう怖い事になると伝えたいので、トラウマにさせない程度に小さい子にも読み継がれて欲しいと思う。

  • 怖い。

  • 篠崎書林 小林忠夫訳 1982年初版 1988年 第18版は、巻末にあとがきあり。
    タイトルはマザー・グースの歌より。
    ラストは詩篇23、テニソンの詩 軽騎兵の突撃 より。

    本書は1988年初版。デザイン・翻訳ともにだいぶ読みやすい。
    先のふたつの大戦を経験した夫婦。勝った側だから政府や国を今回も信じているのだろうか。夫は国際情勢に関心をもっていることはいるが…。爆弾がおとされたあと、日常と環境と体調の異変を感じながら不安をおし殺すようにいたわりあい生きる姿が描かれている。

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著者プロフィール

1934年~2022年。1973年に、『さむがりやのサンタ』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞。代表作の『スノーマン』は文字のない絵本。アニメーションにもなり、世界中で長く愛され続けている。ほかの作品に『風が吹くとき』など。

「2022年 『スノーマン クリスマスのお話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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