ぞうのさんすう

  • あすなろ書房
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本棚登録 : 124
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751519806

感想・レビュー・書評

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  • ★★★
    あかちゃんぞうは毎朝1つずつうんちをします。
    1歳の誕生日で2つ、2歳の誕生日で3つ、誕生日のたびに1つずつうんちは増えます。
    象にとって人生(象人生?)は毎年増えていく毎日のうんちです。
    そして51歳の誕生日、うんちは増えずに減りました。
    それから毎年、49個、48個…と減って行きます。
    うんちが0になるとき自分は死ぬのだろうか?
    そしてついにその日が来て…
    ★★★

    なんとも不思議な感触の絵本でした。
    作者のヘルメ・ハイネは色彩豊かで情緒的な絵を描く印象なのですが、この「ぞうのさんすう」では白と黒のみ。黒はインクで線をすっすっと流したような。
    登場人物(動物)は1頭の象のみ。出てくるものはその象のうんち。それが転がって行ったり山になったりします。表紙なんてぞうがうんちで算盤してるようだし(もちろんドイツに算盤はないけど、似たような計算手段があるのだろうか?)。
    そして黒だけ使っているからこそ引き立つ”余白”。それが物語と相まってなんとも不思議な考える場所を示しているような。

     ぞうはしあわせでした。
     100年いきてみて、やっとゼロというものがわかりました。
     もうかんがえることはなにもありませんでした。

  • 毎日、ぞうが自分の出したうんちを数える話。

    たくさん食べて、うんちを出すのは大切。幸せなこと。

    私は病気の犬の世話をしていたことがある。

    自力だけでは歩けず、よぼよぼと散歩をする犬を見て、
    「うんちが自分でできるうちは大丈夫よ」と、
    通りがかりの人に元気づけられた。

    そのとおりだった。
    うんちは健康のバロメーターであるのと同時に、
    うんちを出せるというのは、
    生きる力がまだある証でもあった。

    生きる時間がまだあるという証であった。

    生きものは限られた時間を生きる。
    ぞうの数えるうんちの数は、生きられる時間。

    ぞうの一生を追いながら、
    生きるとはどういうことなのだろうと考えた。

    ぞうはうんちを「数える」=「考える」ことで
    生きている実感を得ているのだと思う。

    わからないことがわかるようになり、
    生きた分、かしこくなる。
    わかっていたことがわからなくなる。
    また考える。

    この絵本を
    大人は、死を意識した眼で読むだろう。
    子どもは、生を意識した眼で読むのではないだろうか。

    ぞうのさんすうの答え「0」

    「0は無ではない」と、感じるのは、
    この絵本に余韻があるからだろう。

    この余韻が何かは、
    私がもっと齢をとった時、
    あるいは死ぬ時わかるのかもしれない。

    白黒で描かれたシンプルな絵。
    白の空白が多くとられている。
    その効果で、
    空白がとても深く、大きく感じられる。

    この世とはではない別の世に
    つながっている気が、
    今の私はする。

    しずかに最後のページを閉じるそんな絵本。

    1+1=2
    1+1=大きな1 も正解だと思う。
    だから生きるのは楽しいのだ。

  • ある象が、毎日うんちをいくつしたか。というお話。
    かと思ったら、意外と深い絵本でした。100年生きた象。50歳までは、毎年1日のうんちの数が増え続けます。ところが、51年目からは、1日のうんちの数が毎年減っていく。そして、101歳になる時うんちがゼロ、出なくなって死んでいく。
    うんちは、"生"の象徴のようで、50歳で人生を折り返す。最後に象は"0"という数字を知って喜びます。人生を全うしたのでしょうか。

  • こんなに「うんち」を高尚に描いた本は、他にないと思う。
    数というより、いのちがテーマになっているけど、
    重たさは感じないというか、淡々としていて、
    ゆっくりとした時間の流れを感じられる絵本でした。

  • ひとつ、ひとつ増えていき、ひとつ、ひとつ、なくなる。そして最後はすべてなくなる。

  •  このお話では、ぞうの人生がうんち50個、つまり50歳で折り返します。

     人生の折り返し地点が分かるのが幸せなのか、分からないのが幸せなのか。

     ちなみに私は今42歳。もうきっと折り返しているのでしょうね。

  • ブックトークに使用。

  • 生について
    死について

    生きて老いていくことについて

  • ぞうが自分がするうんちの数から生について知っていきます。
    生きるということ、成長していくこと、老いていくこと、亡くなるということをとてもみごとに表現しているなって思いました。

  •  さいしょは1つ、次の年は2つ、たんじょうびがくるたびに、1日にするうんちが1つずつふえていく。50年がすぎ、うんちは1つずつへっていく…。

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