- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751519806
感想・レビュー・書評
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★★★
あかちゃんぞうは毎朝1つずつうんちをします。
1歳の誕生日で2つ、2歳の誕生日で3つ、誕生日のたびに1つずつうんちは増えます。
象にとって人生(象人生?)は毎年増えていく毎日のうんちです。
そして51歳の誕生日、うんちは増えずに減りました。
それから毎年、49個、48個…と減って行きます。
うんちが0になるとき自分は死ぬのだろうか?
そしてついにその日が来て…
★★★
なんとも不思議な感触の絵本でした。
作者のヘルメ・ハイネは色彩豊かで情緒的な絵を描く印象なのですが、この「ぞうのさんすう」では白と黒のみ。黒はインクで線をすっすっと流したような。
登場人物(動物)は1頭の象のみ。出てくるものはその象のうんち。それが転がって行ったり山になったりします。表紙なんてぞうがうんちで算盤してるようだし(もちろんドイツに算盤はないけど、似たような計算手段があるのだろうか?)。
そして黒だけ使っているからこそ引き立つ”余白”。それが物語と相まってなんとも不思議な考える場所を示しているような。
ぞうはしあわせでした。
100年いきてみて、やっとゼロというものがわかりました。
もうかんがえることはなにもありませんでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
〝むかし、ある処に<ぞう>がいました。食いしん坊の子どもの<ぞう>でした。<ぞう>は、朝から晩まで食べていました...食べて食べて、お腹がいっぱいになるまで食べていました〟・・・<ぞう>は幸せでした。100年生きてみて、やっと「ゼロ」というものが分かりました。もう考えることは何もありませんでした・・・。たっぷりと時間をかけて、歳を重ねてから分かることを諭した、ドイツ人絵本作家ヘルメ・ハイネの処女作です。
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ある象が、毎日うんちをいくつしたか。というお話。
かと思ったら、意外と深い絵本でした。100年生きた象。50歳までは、毎年1日のうんちの数が増え続けます。ところが、51年目からは、1日のうんちの数が毎年減っていく。そして、101歳になる時うんちがゼロ、出なくなって死んでいく。
うんちは、"生"の象徴のようで、50歳で人生を折り返す。最後に象は"0"という数字を知って喜びます。人生を全うしたのでしょうか。 -
こんなに「うんち」を高尚に描いた本は、他にないと思う。
数というより、いのちがテーマになっているけど、
重たさは感じないというか、淡々としていて、
ゆっくりとした時間の流れを感じられる絵本でした。 -
ほっこりした。あと、ちょっとかなしかった。せつない。てきにおそわれなくてよかったね。
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ひとつ、ひとつ増えていき、ひとつ、ひとつ、なくなる。そして最後はすべてなくなる。
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このお話では、ぞうの人生がうんち50個、つまり50歳で折り返します。
人生の折り返し地点が分かるのが幸せなのか、分からないのが幸せなのか。
ちなみに私は今42歳。もうきっと折り返しているのでしょうね。 -
ブックトークに使用。